さっくり甘い。黒糖ちんすこうをおうちで作る。
沖縄のお菓子として、なじみ深い「ちんすこう」。
琉球王朝の後期に、包丁人(宮廷の料理人)が中国に渡り、学んできた技術を生かして生まれたお菓子。その歴史は長いのだけど、今でもかわらず愛されるおいしさ。
ちんすこうを作った料理人は、どんな気持ちで作ったんだろう、と思いを巡らせてみる。
偉い方に食べてもらうのだから、それはそれはプレッシャーもあっただろうと思うのだけど、どこか遊び心があったんじゃないか、という風に思う。
食感=ここまでさっくりとした食べ物は他になかった(ハズ)
見た目=当時はてのひら程の大きさ、赤色に着色していたという説もある
味=とにかく甘い。そして優しい味。一口食べると、忘れられない。
ちなみに今のちんすこう形になったのは、戦後以降。
遊び心って、大事だよね。大人になると、ついつい忘れちゃうけど。
そんなちんすこう。実は、おうちで作れるので紹介したい。
おうち版 沖縄黒糖ちんすこうの作り方
まずはこちらを用意。
黒糖・小麦粉・オリーブオイルの3つだけ。
材料 (3cm丸型 12個分)
小麦粉(薄力粉)…70g
沖縄黒糖 …30g
オリーブオイル …大さじ2
※ 食感を楽しむために黒糖は「固形」のものを使っているが「粉末」も手軽でおすすめ。
まずは、黒糖を包丁でけずり、細かくする。
板チョコを刻むときのような、心地よい振動が手に伝わる。
(粉末の黒糖を使う時は、この工程はスキップしてくださいね)
次に、黒糖を容器に入れて、オリーブオイルを合わせる。
本場のレシピでは、ここでラードを使う。
だけど手に入れづらい上、「脂の質」を考え、今回はオリーブオイルで代用。
スプーンでまぜまぜ。こんな風に、オイルと黒糖がなじんだらOK。
この時点では、まだまだちんすこうを作っている実感はない。
ボウルに小麦粉を入れ、そこに黒糖+オイルを合わせる。
入れたら、手で混ぜる。
指先で粒をつぶすような感覚で、しっかり混ぜる。
少しずつ、全体がなじんでくる。
水分がなくパサパサ、ポロポロとしている。
ちょっと不安に思うかもしれないが、安心して続けて欲しい。
指先を使いながら、3cmくらいの丸い球をつくり…
指先で潰して、平たくする。
「ブルボン プチシリーズ」のクッキーのような形。
こんな感じのを12〜13個くらい作る。
アルミホイルやクッキングシートをしいた天板に並べる。
180度に温まったオーブンにIN。20分焼く。
その間に、沖縄黒糖の紹介。
今日は「多良間島」の沖縄黒糖を使用。
宮古・多良間島の黒糖は、雑味が控えめで、しっかりとした甘さが特徴。
お菓子作りにも向いている。私は、多良間島の黒糖から、沖縄黒糖の美味しさを知った。
固形タイプ。
粉末タイプもある。
いい香りがしてきたと思ったら、焼き上がり。
ちんすこうならではの「ひび」を確認。
手作りのちんすこうの味
焼き上がったちんすこうは、ホロホロ。
お茶と一緒にどうぞ。
中の空洞がさっくり、おいしい食感を作り出す。
甘いぬちぐすい
ひと口食べると、ほっとして、懐かしい、親しみのあるおいしさ。
簡単に作れるので、ぜひ作ってみて欲しい。
沖縄黒糖のおいしいものたち。
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