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着物を普段着として着て気づいたこと~周りの反応はいかに?~

 私は普段着として家の中でも外でも和服を着ている。今の時期だと主に甚平、作務衣、浴衣(薄物の長着)を着て、雪駄や下駄、サンダルを履いてぶらぶらと町を散策している。公共交通機関にも乗るし、飲食店でも着物を着ながら蕎麦でもハンバーガーでも何でも食べている。洋服を着るのは仕事で人と会うときだけだ。
 何か特別な理由があるわけではないし、おしゃれのために着ているわけでもない。ただ単に着心地が良いのだ。
 他の季節はともかく、夏は甚平と浴衣。この二つが最も過ごしやすい衣類だと私は思う。袖口が広いため通気性が良いし(団扇や扇子で扇げばなお良し)、肌と布が直接触れることが少ないのでベタっと衣類が肌につくことがない(少なくとも男の場合は)。前開きの衣類なので、胸元や脇の汗を拭きとるのも簡単だ。
 夏に着物を着て過ごしていると、私はたまに悔しく思うことがある。なんでもっと早く気付かなかったんだ。今までTシャツやらズボンやらを汗だくになりながら着ていた地獄の日々はなんだったのか。
 皆さん、もっと着物を着て納涼といたしましょう。

 と、口で言うのは簡単だが、実際のところはどうなんだろうか。この記事を読んでくれる人は多かれ少なかれ、着物やそれを着て過ごしている人に興味がある人だと思う。興味はあるけれど、まだ実際に着物を着て日常を過ごすのは不安と思う人も多いことだろう。着物を普段着としている一人の凡人なりに、着物で日々を過ごすとはどういうことなのかお伝えしたい。


1.割とジロジロ見られる

 個人的にはあまり良い気分はしないが物珍しさからか、着物を着ている人は目立つ。女性の場合はまだチラホラと見かけるものの、男性で着流しを普段着としている人はまだまだ少ない。甚平や作務衣は近所をぶらつくくらいなら目立たないが、大きな街に出かけるとやはり目立つ。何なら洋服を着ていても履物が雪駄や下駄の時点でかなり目立つのだ。100年前とは打って変わって、和装は日本ファッション界の端っこへと追いやられてしまった。
 面白いのが年代や性別によって見てくる人にばらつきがあるという点だ。
若者よりもお年寄りのほうが、男性よりも女性のほうが注目する人が多い。
子供は着物に対する先入観がないためか、ほとんど興味を示さない。

2.褒められることが多い

 私は洋服を着ているときに服を褒められた経験などまったくないが、着物をきていると褒められることが非常に多い。安物の浴衣や甚平を着ているだけで老若男女問わず好意的に接してもらえるのはありがたい。ただ、たまにすごく和服に詳しい着付けの先生みたいな人に話を振られると当惑することがある。そこまで詳しくないよ、ごめんなさい・・・・・。

3.意外と安い

 着物は高い。これは多くの人が思っていることだろう。確かに高い上等な物もある。絹で織られた着物は何万、何十万、何百万とするだろう。とは言っても普段着でそんな高級品を着てはいられない。
 私が着ているのは木綿100%や麻交じりの木綿で作られた安物だ。値段は薄物なら3000~6000円くらいで、甚平にいたっては1000円を切っている。だからといって安っぽく見えるというわけではない。事実多くの人が私が着ている安物の値段を聞くとその安さに驚く。天然素材100%なので着心地は良いし、化繊特有の人口的な光沢もない。最も最近のポリエステル着物は良く出来ていて、パッと見は絹織物のように見える本格派だ。それもそれで選択肢としてはアリ。楽天やアマゾンで買えば帯、下駄、扇子がついて5000円くらいで買えます。今がチャンスです。
 木綿や化繊の着物は手入れも楽で、ネットに入れて洗濯機で洗えばアイロンがけも何も要らない。干し方も物干し竿に通すか、何なら二つ折りにしてタオルみたいに干すことも出来る。超楽ちんです。


結論:何だかんだで男も女も、老いも若きも、着物を着るべし





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