【SaaSについて】#22

前回に続いてSaaSについての投稿となります。
前回の記事ではARRやMRRについて触れておりますが、今回は基礎的な内容について書いていきます。

SaaSとは

SaaSとは「Software as a Service」の略称で、「サービスとしてのソフトウェア」を意味します。

従来のソフトウェアはCD-ROMなどパッケージとしてライセンス販売されており、購入したソフトウェアをPCにインストールし、起動して利用する形態でした。SaaSはクラウドサービス事業者がソフトウェアを稼働し、インターネット経由でユーザーがアクセスすることによって利用できる仕組みです。利用契約をすればすぐに使用でき、費用は利用料金として月額または年額などで支払います。無料版を有するサービスもあります。

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SaaSの特徴

SaaSの特徴①インターネット経由でどこからでもアクセス可能
SaaSの特徴として、インターネット経由でどこからでもアクセスできる点が挙げられます。外出先や在宅勤務など会社にいなくてもソフトウェアを利用できます。従来のように「あるパソコンに対して」ライセンスが与えられるわけでなく、SaaSは契約したアカウントに対してソフトウェアの利用が認められるからです。利用可能なアカウントであれば、PCやスマートフォンなど異なるデバイスからもアクセスできます。

SaaSの特徴②複数のユーザーが同時に作業できる
ドキュメントの編集機能やストレージ機能があるSaaSでは、複数のユーザーが同時にファイルの閲覧や編集作業ができます。編集やアップロードしたファイルはクラウド上で保存されるため、常に最新のファイルを複数のユーザーで共有できます。

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SaaS、PaaS、IaaSの違い

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PaaSとは
PaaSとは「Platform as a Service」の略称で、読み方は「パース」です。「サービスとしてのプラットフォーム」を意味します。インターネット経由で、特定のソフトウェアを動作させるためのプラットフォームを提供するサービスです。アプリケーション開発などに利用されます。

PaaSを活用すれば開発に要するプラットフォーム(システム環境)を自社で用意する必要がなく、スピーディに低コストで構築が可能です。プラットフォームにはネットワーク、サーバー、OS、ミドルウェアなどが提供されます。代表的な例としてはAmazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)などが挙げられます。


IaaSとは
IaaSとは「Infrastructure as a Service」の略称で、読み方は「イアース」または「アイアース」です。「サービスとしてのインフラストラクチャー」を意味します。システムの稼働に不可欠なサーバーやネットワークなどのインフラをインターネット経由で提供するサービスです。

従来では自社の情報システム部門などで構築・保守管理する必要がありましたが、IaaS利用に切り替えることでコストの削減が図れます。ハードウェアのスペック(CPU・メモリ・ストレージ)やOSを選択可能で、セキュリティレベルや拡張性も高い反面、利用するには専門的な知識が必要。代表例として挙げられるのが、Amazon EC2やIDCFクラウドです。

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SaaSのメリットとデメリット

メリット①開発の必要なく導入コストが安価
メリットの一つ目は導入コストを抑えられることです。自社でのシステム構築や、高額なパッケージを都度購入する必要がなく利用できます。利用料金はサブスクリプション型(月額制や年額制)が多く、従業員の増減が多い企業でも導入しやすいでしょう。サービス事業者が提供する先進的で高度なソフトウェアのサービスを、必要時にスピーディに利用開始できます。

メリット②保守管理の負担が少ない
SaaSのサービスを利用する場合、自社での保守管理はほぼ不要です。自社開発したシステムやインストール型のソフトウェアでは障害対応などを自社で行いますが、SaaSでは保守管理する必要はありません。利用者数やデータ量の増減対応が容易な点もメリットです。

メリット③常に最新機能を利用できる
自社で構築するには難易度の高い、最新機能が利用できる点もメリットです。また、バージョンアップ対応もサービス事業者が行うため、常に最新の状態で利用できます。インストール型のソフトウェアに必要なバージョンアップの工数削減や、新たなパッケージ購入が不要のためコスト削減にもなります。

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デメリット①カスタマイズの自由度が低い
カスタマイズの自由度が低いことがデメリットの一つです。汎用性が重視されているため、利用者の商品やサービス特性に合わせてカスタマイズするのは難しいケースが多いでしょう。提供されているソフトウェアの形態に自社の業務を合わせる必要が生じる可能性もあります。

デメリット②セキュリティのリスクがある
SaaSはインターネット上でデータ管理しているため、不正アクセスなどのリスクは存在します。通常サービス事業者側は高度なセキュリティ対策を行っていますが、インターネットを介している以上リスクが全くないとは言えません。また、企業においてはリモートワーク環境での利用も想定されるため、社員による漏洩リスクへの対策も必要です。

デメリット③障害時に利用制限などの影響を受ける
通信回線やシステム障害が起きた場合、またメンテナンスなどの際、サービス事業者側で作業を行っている時間帯は利用が制限されるデメリットがあります。これに対しインストール型のソフトウェアの場合は、デバイスに問題が発生しない限り通信回線には影響されません。

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SaaSサービスの代表例

◆ビジネスチャット
・Slack
・LINE WORKS
・Chatwork
・Microsoft Teams など

◆Web会議システム
・Zoom
・Google Meet
・Microsoft Teams など

◆プロジェクト・タスク管理
・Backlog
・Trello
・Asana など

◆オンラインストレージ
・Box
・OneDrive
・Dropbox など

◆ERP
・SAP S/4HANA
・NetSuite
・SuperStream-NX など

◆SFA・CRM
・Salesforce Sales Cloud
・Microsoft Dynamics 365
・kintone など

◆会計ソフト
・マネーフォワード クラウド会計
・クラウド会計ソフト freee
・弥生会計 オンライン など

◆勤怠管理
・ジョブカン勤怠管理
・KING OF TIME
・勤革時 など

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バーティカルSaaSとホリゾンタルSaaSの違い

バーティカルSaaSとは
バーティカルSaaSとは、業界・業種に特化したSaaSのことです。
特化していることから競合は少なく、シェアの獲得と維持が比較的容易というメリットがあります。一方、市場が限定的なので知名度を上げにくい点がデメリットです。
なお、業種に特化したSaaSがバーティカルSaaSと呼ばれるのは、特定の業種に絞ってサービスを垂直方向に深掘りしていくことが由来です。

◆ホリゾンタルSaaSとは
ホリゾンタルSaaSとは、業界・業種に特化していない、全業種型SaaSです。
例えば、ビジネスチャットやオンライン会計ソフトがホリゾンタルSaaSにあたり、一般的にSaaSというとホリゾンタルSaaSを指します。
ホリゾンタルSaaSは新規ユーザーの母数が多く、知名度が向上しやすい点がメリットです。しかしその一方で、競合が多いというデメリットがあります。

バーティカルSaaSとホリゾンタルSaaSのメリット・デメリット

◆バーティカルSaaSのメリット
・比較的競合が少ない
・高シェアを狙うことができる
・ユーザーが離れにくい

◆バーティカルSaaSのデメリット
導入数が少ない
・知名度を上げるのが難しい


◆ホリゾンタルSaaSのメリット
・営業開拓先が豊富
・サービス・会社名など知名度を上げやすい

◆ホリゾンタルSaaSのデメリット
・競合との競争が激しい

バーティカルSaaSの事例

ANDPAD/アンドパッド(建設・建築業界)
KiteRa/KiteRa(社労士)
CLINICS/メドレー(医療)
ユビレジ/ユビレジ(飲食)
CADDi/キャディ(製造)

【業種別】バーティカルSaaSの一覧 | エンプレス(enpreth)

ホリゾンタルSaaSの事例

SmartHR(クラウド労務)
ベーシック(マーケティングツール)
SATORI(MAツール)
マネーフォワード(クラウド会計ソフト)
freee(クラウド会計ソフト)
ラクス(経費精算システム)

ホリゾンタルSaaSの企業6選!バーティカルSaaSとの違いや事例、求人を解説 | GeeklyMedia(ギークリーメディア) | Geekly(ギークリー) IT・Web・ゲーム業界専門の人材紹介会社

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