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メディアに取り上げられる企業となるための秘訣。

「NIKKEISHA STARTUP TABLE」では、「挑戦」と「変化」を目指す企業の「1→100」のために、成長期に直面するさまざまな悩みや課題に応えるべく、“社会との対話“の機会を提供しています。

先般、2月28日(月)、メディアに取り上げられる企業となるためのやるべき準備と取り組みについて、有名スタートアップや上場ベンチャー企業の広報支援を行うkipples代表の日比谷尚武氏をお招きしお話を伺いました。

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よく「日経の一面に取り上げられたい」との相談を受けます。
その際「今日の日経の朝刊の一面、どんな話題でしたか?」と聞いてみます。
=世の中で扱われている報道に皆さんどのくらい気を使っていますか?
・外部環境(=メディア、読者の興味)は変わる
・どうしたらメディアに露出できる?
・専門媒体、地方紙の動きは?
・ターゲット媒体の動きは?
メディアに取り上げられたいなら、メディアの事を知る必要があるということです。

【本日のアジェンダ】
1: 広報とは
2: 広報が「事業に成果をもたらす」ために
3: メディアに露出するということ
      メディア露出への道のり、メディア選定、取材対応のプロセス
4:実務編
  プレスリリース、ツール作成、メッセージ作り(何を伝えるべきか)

【プロフィール】
日比谷尚武 氏 / kipples代表、日本PR協会 広報副委員長
2009年より、Sansan株式会社に参画し、マーケティング&広報機能の立ち上げに従事。並行して、Open Network Labの3期生(Pecoq)、PR Table創業、公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会広報委員など、各種社外活動に参画。2016年12月に独立。現在は、Sansanのコネクタ/Eightエヴァンジェリストとして社外への情報発信を務める他、一般社団法人at Will Work理事、渋谷をつなげる30人プロジェクト コネクタ、一般社団法人Public Meets Innovation理事、スタートアップへのアドバイス&出資等、各種活動を並行して行う。

・BtoB/IT広報勉強会を2013年12月から不定期に開催(1,000名超)。
・日本パブリックリレーションズ協会がPRプランナー資格認定という広報の   基礎知識を体系的に学べる制度もございますのでご活用ください。

1:広報とは

・プレスリリースを配信し会社の事を知ってもらう
・メディア掲載してもらい届ける
・SNSや採用のメディアの運用をする
→間違いではないが、これらは広報の仕事の一部
 広報=パブリック・リレーションズ(PR) 
「社会との関係を築き、それを良好に維持すること。社会との合意形成。」

2: 広報が「事業に成果をもたらす」ために

1) ビジョンの策定と周知
2) 事業構築の支援
3) 採用の支援
4) ガバナンス強化
5) IPO前後のコミュニケーション
6) 社会に対するコミュニケーション
「広報の機能〜発信だけではない『関係作り』の機能」
①外部情報の収集:傾聴、広聴
②外部情報を経営者や社員に発信:情報参謀
③社内情報の収集&発信:社内広報
④対外的な発表:対外広報

◆成功している国内ベンチャー企業の広報活動の共通点
① 設立当初から広報活動に着手している
② トップ・経営陣と広報の距離が近い
③ 関連部門と広報の情報共有や連携が密に行われている
④ 広報活動が経営戦略と一体化している
⑤ メディア露出をKPIに置いていない
→情報共有、指示、体制作りが大事

◆各部門の課題やゴールに寄り添うオファー/課題は何か?
→各部門の目標/課題の把握が大事。優先順位をつける。

3:メディアに露出するということ

◆メディア露出への道のり、メディア選定、取材対応のプロセス
「営業プロセス」とメディアアプローチは似ていて簡単ではない
ターゲットリスト作成>連絡>情報提供>商談>購入
「全方よし」を目指す=つじつま合わせ、ストーリー設計 【社内外】【メディア】【読者】

図1

・「記者目線」で考える
・「客観的な視点」に徹する(競合の話、市場の話も)
媒体を読み込む、類似テーマの記事を研究、競合の発信を研究
日経電子版アラート、誌面ビューアー・キーワードトピック、Googleアラート、テレ東BIZ(サマリー)、リアルタイム検索(アラート)などを活用

◆メディアリストメディア選定
メディアとは?=伝える手段
マスメディア/ネット(SNS,blog,メッセージ、アプリ)/口コミ(リアル/匿名tweet、社内チャット)/チラシ/イベント/コミュニティ/書籍
   
手段:メディアの種類  「ニュースは伝播する」
・TV、ラジオ、新聞ニュース→ブログ、SNS/キュレーションメディア/ヤフーニュース>どう展開されて、どこに落とせばより拡がるかを見据える。
・専門誌(あらゆる業界に専門誌・紙が存在する)>ターゲット媒体設定が大事
・信頼の見える化 専門家ブランディング 業界を語る
・幅広いスコープで語る
・業界全体を俯瞰する。ポジショニング、ガイドライン作成など。スタートアップであっても社会的責任を考える必要あり。

4:実務編

・プレスリリース、ツール作成、メッセージ作り(何を伝えるべきか)
 ◆取材したくなる企業になる
・信用、信頼できる企業(安心して報道できる)
 例)歴史、事業の明示、社長のキャリア、出資者、受賞歴、顧客事例
・応援したくなる要素
 例)創業にかける思い、サービスの社会的意義・価値、苦労話
   
プレスキットを充実させる
・ファクトブック 
基本情報を伝える資料の用意・会社概要、サービス情報
市場規模、競合との比較、業界の過去&展望
・ニュースレター
・調査レポート×記者発表+エンドース
・メディア向け勉強会

図2

◆何を伝えるべきか?
最終的に自分たちが言いたいことのためにどんな切り口があるかを考える。その先にいるメディア、さらにその先にいる読者にはどういう伝え方をすれば自分たちのことを理解してもらえるかを考える。相手に応じて説明の仕方を変えるという発想が必要です。

■結論
1, 広報の仕事は単純じゃない
2, 経営戦略に基づいた広報戦略をたてよ
3, 社会≒メディアを知ろう

ありがとうございました。


 さらに詳しい話を知りたいという場合は、下記よりご連絡ください。
https://www.nks.co.jp/inquiry/

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