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ちいさいひとたちと

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子どもとの関わりにおいて、「見ること」を大事にしたい。なにしてる?どんな顔してる?なに見てる? このマガジンには、その振り返りを中心に、子育て記事をまとめていきます。 ちいさいひ…
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#子ども

大丈夫。

大丈夫。

息子(7才)と娘(12才)が、ソファに並んで座っていた。
3人掛けのソファを、彼らは勝手に半分に分けてそれぞれの領土としている。その境界線から、息子の肩がはみ出した。姉は黙って押し返す。弟は怒って姉を蹴る。
それを見ていた父(私の夫)が、「そんなことしたらだめだよ。お姉ちゃんに謝って」と言う。

そこで、息子の場合、どうなるか。
もちろん謝らない。
言い聞かせようとすると、怒りの矛先は父に向かう。

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私は、私の子どもを産んだ

私は、私の子どもを産んだ

先日、ある男性が、自分の妻についてこんなふうに感謝しているのを耳にした。
「俺の子どもを産んでくれたんだから」

その表現は、時に誰かが口にするものだ。定型的と言ってもいい。「俺“なんか”の子どもを」と、相手の存在の貴さを賞賛するものだと思う。

ただ、その言葉で、私は過去の自分を思い出した。

2人目の子の出産後、夫の協力が得られず孤独な数年間があった。
その間、育児とフルタイムの仕事を両立し、

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