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ゆったりと飲む一杯のコーヒーが、仕事に向かうエネルギーだった

現役時代、私は毎朝5時に起床していたが、それにはわけがあった。
ひとつは、電車が混む前に乗りたいからだった。
この地では、午前6時代に発車する電車に乗れば座れるし、東京駅にはだいたい午前7時過ぎに到着していた。
どういう理由だったかは忘れてしまったが、午前7時代に発車する電車では遅延などが多かったように記憶している。
はやく行動することで、このような電車のトラブルを避けられるといった心理的な面も大きかった。
電車のトラブルは、一旦発生すると長く時間がかかるし、その後、電車の中はとんでもない状況になる。
私は、もともと人が混むところへ出かけないタイプの人間なので、それができればどんなことでもしてきた。

ふたつ目は、会社へはやく出社して、ゆっくりとコーヒーを飲むことが好きだったからだろう。
誰もいない早朝のオフィスは、日中の空間と違い静寂さがあり、広々としていてとても心地よい。
窓(排煙用)を開ければ、外の空気がはいりオフィス内も爽やかになる。
午前8時ごろでも電話がなることがある。
地方からだ。
「はやいね」と言われながら、仕事の要望を聞いてあげる。
地方の仕事のはじまりは、どこもはやいのが相場だ。
それに対応してあげられるのも、はやい出社のよいところだ。
地方の人たちと仕事に関する課題や問題などを忌憚なく話せるようになる。
いわばサラリーマンの身分から身内的な人間関係になり、仕事がスムーズに進んだ。

三番目は、私は朝から全力で仕事をするタイプなので、早朝、誰もいない時間帯を活用して、その日におこなう仕事の段取りを再確認していた。
今日やるべき仕事のイメージを作ってから一気に仕事をやりぬく。
これは営業職時代も管理部門時代も同じようにやっていた。
むしろ営業時代に自分のスタイルを確立したようだ。
段取りの確認は、静かな朝がベストだった。
もっとも、学生時代は夜が好きで、15時くらいに銭湯へいくことから一日がはじまった。
人間は、変わるものだ。。。

夜は、会社ごとにちがったが、ソニー子会社時代のように毎日午前0時過ぎに帰宅していたようなケースはまれだったが、それでも平日家族といっしょに食事できたケースはほとんどなかった。
いまさらながら仕事をしていたな、と自分で思う。
勿論、お酒を飲んで遅く帰宅していたことも多々あったが。。。

それでも、私にとって朝がすべてだった。
どんなに飲んでいたとしても5時に起床し、一人で食事をし、戦場(会社)へ出かけた。
お酒を飲み過ぎた日ほどしっかりと起きた。
多分、父の背中をみていたからだろう。。。
父は、毎日お酒を浴びるように飲んでいたが、仕事はきちんとする人だった。
その姿は、私の心に焼きついた。

能力がない私にできることは、はやく出社して仕事のよい結果をイメージし、朝から段取り良く仕事を進めていくことだった。
朝の一杯のコーヒーは、そなん私にゆったりとした気持ちをつくってくれる自分と向き合える大切な時間だった。
今でもだいたい5時前後に起きるが、朝のコーヒーは飲まない。
今は昼のコーヒーだ。
朝は、ゆたりとnoteなどでなにか書いている。
この一人の時間が大切だ。
人生を振り返る時間だからだ。。。

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