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パーパスに込めた想い:策定までの道のりを振り返って

近年、自社のパーパス(社会的存在意義)を策定する企業が増えています。NRIデジタルも、2022年度にパーパス「まだ見ぬ世界を切り拓こう。」を策定しました。パーパス策定までの道のりは各社さまざまだと思います。NRIデジタルの場合は、どういう背景でどうやってパーパスを策定したのか、どんな想いを込めたのかを、振り返ってお伝えします。

一体感の醸成を目的に、全社員が参画してパーパス/バリューを策定

NRIデジタルは2016年の設立以降、社会のDX進展に伴い、社員数・業績ともに急成長を遂げました。多様な人材が集結する中、会社としての社会的存在意義や価値を定義することが求められるようになってきました。
こうした背景があり、NRIグループの次期ビジョン(NRI Group Vision 2030)に基づくNRIデジタルの成長戦略を検討する時期に、同時に自社のパ―パスも考えて皆の結束力を高めようということになったのです。

パ―パス策定プロジェクトは、2022年4月にスタートしました。まずは全社員へのアンケートや社員・顧客へのヒアリングを実施。その結果を踏まえ、課長層にあたるディレクター/リード層25名が、パーパス策定に取り組むこととなりました。

折しも時はコロナ禍。zoomでキックオフをしたものの、なかなか議論が盛り上がらず、一体感を感じることができませんでした。運営事務局が先行きに不安を感じる中、役員からの発案で、今後行っていくワークショップと同じメンバーの少人数グループでのオフ会を実施。密や消毒に十分配慮した環境下で、ざっくばらんに自己紹介や所属組織の現状、パーパス策定への想いなどを語り合うことで、結束が急速に高まりました。

皆の気持ちが温まったところで、6月から8月にかけて計3回のワークショップを対面型をメインに開催し、NRIデジタルの現在の強みと今後ありたい姿について熱く議論しました。このワークショップの外側では、策定メンバーがマネジメントする各組織内で、議論の進捗が共有され意見交換が行われました。

ワークショップの様子。
(左)グループワークでは、議論だけではなく、多数の写真カードの中からNRIデジタルらしいイメージを選ぶといった、右脳的なアプローチも(右)グループワークの結果発表の様子

その中で浮かび上がったのは、野村総合研究所(NRI)と何も変わらないと感じている社員が多いという事実と、"NRIの良さを受け継ぎながらも、差別化されたNRIデジタルらしさを打ち出したい"という共通の想いでした。ワークショップでまとまった複数案を、経営層との計4回にわたる対話でさらに磨きをかけ、最終的に経営会議での発表・審議を経て、10月にNRIデジタルのパーパスとステートメント(パ―パスを補完する説明文)が決定しました。

NRIデジタルのパーパスビジュアル。右上のオレンジ色の光は、勇気と情熱の印。
パーパスの下に記載している文章(ステートメント)は、
上の3行がNRIのDNA、下の3行がNRIデジタルらしさを表現している

その後、パーパスを体現するにあたってのバリュー(大切にしたいもの・価値観)についても、策定メンバーによる経営層との対話や、所属チーム内での議論をしました。

  • お客様への「提供価値」なのか、社員への「行動規範」なのか?これらの最大公約数とするか?

  • 競合他社との違い、NRIとの違いを出したい

  • キャリア入社社員、新卒社員に向けて、「チームワーク」もアピールしたい

  • NRIからNRIデジタルに転入した社員は、NRIの価値観を含めて動いている。その部分を、NRIを知らない新しいお客さま、キャリア入社でNRIを経験していない人に対し、どこまで表現するか

  • バリューの数はいくつが適切か?多すぎると覚えられない

  • 策定後、他の社員から意見が出てくる段階で、それを汲み上げてどこかでチューンナップするというやり方もある。都度見直すほうがNRIデジタルらしい

など、さまざまな観点からの議論が尽きず、今後ブラッシュアップしていく余地を残しながら、以下の5つにまとまりました。すべてに当てはまるとは限りませんが、社員が担当業務に取り組んだり、新規事業を企画する時など、このバリューをチェック項目に"NRIデジタルらしいかどうか"を確認することができます。

NRIデジタルの5つのバリュー

そして、パーパスロゴ(記事冒頭に掲載)は、全社員投票で圧倒的多数の票を得て決定しました。帆船の船出をイメージした帆と、行き先を指し示す羅針盤をモチーフにして、未来を切り拓く推進力を表現したデザインです。帆の中の直線はテクノロジー感を、多色使いは異能のかけ合わせを意味しています。

このロゴを使って、パーパス浸透グッズとして、4年目有志社員がネックストラップとステッカーを企画・デザインしました。それぞれの特技を活かし楽しみながら作ったものです(まさに異能の掛け合わせ!)。社員の間では「センスが良い」と大好評で、早速身に付けたりパソコンに貼ったりしている姿が社内で目につきます。

4年目有志が企画・制作したパーパス浸透グッズ。バイカラーデザインのネックストラップは、
裏面は5つのバリューのイメージカラーに合わせた5色展開

1年かけて皆で策定したパーパスとバリュー。2023年度からは、このパーパスを社内外と共鳴しあいながら、引き続き企業や社会のDXを支援しているところです。その模様は、今後noteでお伝えしていきます!

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