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「改めて」は改めていない

 日本リサーチセンター広報室長の小宮山 学(こみやま まなび)です。

 WBCで日本チームが決勝でアメリカに勝って優勝。最高の結果でした。一丸となって戦った監督をはじめコーチ、スタッフ、そして、最高のパフォーマンスを発揮した選手の皆さん、「感動をありがとう」。皆さんの戦う姿を見た人は何かを感じ、今後の生活において何らかの影響を受けたことでしょう。

 スポーツで自国を応援するのは純粋に楽しいです。周りの人と応援するチームが分かれるということはあまりないから一体感が生まれます。目の前で繰り広げられる競技に、普段はスポーツ観戦しない人まで引き込まれ、いろいろ自論を語りだすことも楽しい瞬間です。
 私のような野球好きから見れば、栗山監督の「選手を信じきる」姿勢は、日本ハムファイターズを率いていた時から変わりません。日本ハムファイターズに所属していた大谷選手、近藤選手が今回スターティングメンバーとして活躍しました。さらにダルビッシュ投手、そして今日本ハムに所属する伊藤投手。選手を信じ、心地よくプレーしてほしいという監督の思いが選手に伝わっているように見えました。

 準決勝と決勝は朝7時くらいから中継が始まり、8時過ぎに試合開始。終了が12時前というリズム。午後のワイドショー、夕方のニュース、夜のスポーツニュース、次の日の朝のワイドショーと、次々に同じ映像が映し出されます。そして、その番組のゲストが語りだす。その繰り返しでした。その時にアナウンサーが使う言葉に「改めて」があります。「改めて、○○さん、大谷選手の投球をどのように感じましたか?」という感じです。テレビ番組だけでなく、球場での選手のインタビュー、記者会見でも。同じ質問を違う人が「改めて」という枕詞を使って繰り出していました。

 「改めて」といいつつ、同じ内容の質問に笑顔で答える監督や選手。プレーだけでなく、野球というスポーツの良さを多くの人に知ってもらいたいという大きな気持ちがあるからできることなのかもしれませんが、インタビューに答える人には大きな負担です。問いかける側が安易に使ってはいけない言葉だと強く感じました。

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