見出し画像

時代に逆行する「国家資格・登録日本語教員制度」と「JLPT」

https://www.arabnews.jp/article/japan/article_113531/

あらためて、国家資格・登録日本語なんちゃら制度の愚策が浮き彫りですね・・・

本来はこの記事のように、次々と最近緩和される外国人流入の時勢を見越した法改正であるべきはずが、逆行した内容ですでに可決されてしまっており・・。

"後"見の知識豊富な有識者さまたちだから、"先"見の目がなかったのかなぁ。。。

ま、国家資格・登録日本語なんちゃら制度の愚策というより、その上位施策である、JLPTが問題なのだが。ここの議論なくして、登録日本語なんちゃら制度だけを改正したのが諸悪の根源・・・。

  1. JLPTは、日本語「能力」試験と称してはいるものの、能力=Can-doではなく、ただの詰め込み暗記型"知識"試験。

  2. その詰め込み暗記型試験向けの"知識"を日々教える教育機関が、国家認定日本語学校。

  3. その詰め込み暗記型試験向けの"知識"を日々教える教師が、国家資格・登録日本語教員。

  4. その詰め込み暗記型試験向けの"知識"を有しているかを識別するための、こちらも暗記型重視の国家資格・登録日本語教員試験。

  5. そのための法改正だった・・

というフロー。

逆からみれば、
3,国家資格・登録日本語教員は「4」の試験に合格するしかない(中身の可否をいえる立場ではない)。また就業後も雇われている以上、詰め込み型カリキュラムに従うしかない(たとえ現場で疑問を感じても、カリキュラムの可否をいえる立場ではない)。
2,国家認定日本語学校は、JLPT合格率が問われるので、合格者を輩出し続けるしかない(JLPTの中身の可否をいえる立場ではない & 日本語を"話せる"かは国家認定としては問われないからカリキュラムに割く必要ないから一応やっている感のおまけ程度)
1,国際交流基金内でも文化庁内でも、JLPTの愚策に気付いる人はいるだろうが、今さら改訂したら大ごとになることくらいわかっているネガティブチェックはお手のものの有識者たち。非現実的で且つ手の付けようがないという結論に至るのは容易いこと・・。(2,3年で配置替えとなる公的機関勤務では、難題には携わらないほうが得策。役人としてはそれが有能者。TBS日曜劇場でよくあるパターン 笑)

★有識者や管理職のセリフ一覧
改訂試験内容はどうするんじゃ? 
移行期はどうするんじゃ? 
関連試験用教材はどうするんじゃ? 
  &
日本語教育における改訂カリキュラムはどうするんじゃ? 
関連教材はどうするんじゃ? 

大改革になってしまうが、どうするんじゃ? 
非現実じゃな、まだまだ青いのぉ!!

いやいやだからこそ、数年前からの当法改正の議論だと思い期待していたのに・・・・・・・・・・・・。
結局は、お得意の「先送り」。やるだけはやった感の創出。責任者不在の決議。

(在日本の)日本語教育界は泥船・・、沈んでから手を付けるしかない。
疑問は感じていてもみながそうだから、そのままやるしかない。いつぞやの歴史と同じ?!

常々わたしが提唱している、「実行型=Can-do」が求められる時代となり(すでに10数年前から顕著だが)、他の関連省庁では次々緩和され動き出しているのに・・。

登録教員なんちゃら制度は法改正したばかりなので、およそ5年間は討議されることもないでしょう・・・

5年後?! さらに現場と乖離していることがすでに想像たやすく・・・。

国家資格であられる登録なんちゃら日本語教員、
国家認定であられる認定日本語学校、
日本語"能力"の最高認定資格であられるJLPT。



わたしの学生にも、国家認定であられる在日本の認定日本語学校で、N1やN2を取得したものの、話せない、聞き取れない、書けない、学生が多数駆け込んできます。


1日4時間×5日間×2年間やって、この始末。
150万円近くの授業料を払って、この始末。
ご立派な国家認定なのに、この始末。

国家"非"認定のオンライン教師ごときと称されるわたしのレッスンですが、わずか週1回60分でも、会話力は劇的に向上でき且つJLPTにも合格できているのに、いったい国家認定であられる学校と教員は週に数十時間も費やし、なにやってんでしょう。。なぜ国家認定の授業が終わった後にわたしのレッスンを受けにくるのでしょう・・???


JLPTさえ合格させればお役御免!
認定学校であるための認定要件は満たしてござい! 
われこそは国家資格教員でござい! 
オンラインのまがいもの教師ごときがなに言っとる!

ということなんでしょうけど・・。

本気でどげんかせにゃあかんですよ!

同じく愚策といわれて半世紀近く経つ英語教育界に対しては門外漢なのでなにも言えないですけど、少なくとも日本語教育界に関しては目をつぶるわけにはいかず。

個人で相手にされなければ、
身を削ってでも、
NPOも立ち上げ、株式会社も立ち上げ、孤軍奮闘する日々。

この記事を読まれた方で、文化庁や国際交流基金(JLPT管轄チーム)にお知り合いの方がいらっしゃいましたら、ぜひこの記事をシェアお願いいたします!
わたしは文句ばかりではなく、問題点と改善策も持ち合わせています。ぜひ提言させてください!
大変でも大改訂しましょう!

すべては、

「日本語学習者のために。」


どうぞよろしくお願いいたします。

NPO法人SDGs日本語学習者応援プロジェクト
代表 蒔野雅紀 



この記事が参加している募集

仕事について話そう