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参加型ブックトーク開催レポ

インターンのかおるです。

4/17, 18に『ファシズムの教室 なぜ集団は暴走するのか』(田野大輔著、大月出版)の読書会をオンラインで開催しました!

読書会ではアクティブ・ブック・ダイアローグ(ABD)という手法を使いました。この手法は事前に本を読んでくる必要がなく気軽に参加できることが魅力です。

私自身、イベントの前にはパラパラと本を眺めただけで、内容を理解できるか不安だったのですが、心配無用でした。参加者の要約を聞いて本の全体像をしっかりとつかむことができました。

ABDの詳細については公式ホームページをご参照ください。
http://www.abd-abd.com/


今回のイベントは
1担当パートを読んでまとめる
2全体で要約発表
3グループで対話
という流れで行いました!

最後の対話では『ファシズムの教室』を踏まえて、大変興味深い「問い」が参加者の方から飛び出していました。

印象に残っているものについて紹介させていただきます。

集団行動は危ないのか、個人行動の方がいいのか?

普段から学校などでも集団で何かをする機会が多いので、集団行動に対して疑問を感じることはあまりないと思います。しかし、『ファシズムの教室』ではその危険性について紹介されており、集団行動について振り返ってみる機会を与えてくれます。

イベントの対話の中で参加者の一人は、「集団の危険性を知って、個人で行動するの方が良いのかどうか」という「問い」持ったと話してくれました。

私もこの点について非常に考えさせられました。

私は、『ファシズムの教室』の中で紹介されているファシズムの体験活動※の話を通じて集団が暴走することによる危険性を認識すると共に、それだけ集団行動にはパワーがあるということも感じることができるのではと思いました。

集団は諸刃の剣であり、良い方向にそのパワーを利用できればポジティブな変革を起こせる一方で、悪用されてしまえばファシズム・ホロコーストのような残虐な行為にもつながってしまうと言えます。

このことを認識し、集団の暴走を防ぐためには「個人としての集団の客観視」と「集団での行動」の往復による集団のチェック体制が大切だと思いました。

※『ファシズムの教室』ではファシズムの危険性を認識するために大学で実施されてきた「ナチスを体験する」授業が紹介されています。


対話の大切さ

1日目のイベント後に参加者の1人が「対話って大切だ」と感じた経験について共有してくれました。私もこの読書会を通して同様のことを実感しました。

日常を共に過ごしている人とは、時間を多く過ごすに連れて似たような考え方を持つようになることも多いと思います。だからこそ、自分から新たな刺激を求めていかなければ考えは固定化してしまいがちです。

このような読書会などのイベントは、いつもは違う所属集団にいる人たちと話すことで新たな発見ができる絶好の機会だと感じています。今回も私はそれぞれの参加者の経験談を聞けてとても良い刺激を受けました!

今後もこのような読書会をKokoroでは継続して開催していきたいと考えています。次回以降も参加者の皆さんの申し込みをお待ちしています!

以上イベントリポートでしたー!