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呼びかけ人の河津泉さんにお話をうかがいました

様々な団体の方々が想いを持って参加している「おかやま親子応援プロジェクト」。第二弾の今回は呼びかけ人のNPO法人チャリティーサンタ理事である河津泉(かわづいずみ)さんにインタビューさせていただきました。
チャリティーサンタの活動から「おかやま親子応援プロジェクト」を通じて実現したい世界についてお話をうかがいました。

チャリティーサンタの活動について教えてください

チャリティーサンタは、以下の2つの取り組みを設立当初から現在まで続けています。

1.クリスマスイブの夜にサンタクロースに扮したボランティアが、お子様がいる家庭にプレゼントを届ける「サンタ活動」。
2.サンタ活動の際に家庭からお預かりしたチャリティー金(寄付)で、世界中の困難な状況にある子ども達の支援を行う「チャリティー活動」。

このサンタクロースを通じて、日本と世界の子ども両方にプレゼントが届く仕組みとなっています。
チャリティーサンタが叶えたい社会は「想いやりの気持ちを行動に移せる、サンタクロースのような人であふれた社会」です。
私は誰もが社会に関われることがすごく大切だと感じていて、チャリティーサンタは参加のハードルが低く、そして自分ごととして社会に触れることができます。
実際にボランティアスタッフやおうかがいしたご家庭の方からの声から、活動の意味を実感し、活動を続ける原動力になっています。

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「おかやま親子応援プロジェクト」に参加された背景を教えてください

チャリティーサンタの取り組みを続ける中で、ご家庭のさまざまな事情により家庭での思い出が不足しており、子どもにとっては大きな楽しみであるクリスマスにプレゼントをもらえない子ども達がいることに気づきました。
2017年に自団体で行ったひとり親家庭を対象としたアンケートでは、約3分の1が「クリスマスは来ないで欲しい」と回答し、10家庭に1家庭は経済的な事情で「サンタクロースはこない」としていました。(103世帯が回答)

このような背景には、クリスマスだけではなく、不足している体験があるのではないかと考え、2019年11⽉に岡⼭市こども福祉課とともに児童扶養⼿当を受給する家庭に調査を実施しました。調査を通じ、多くの家庭から「周囲に助けを求めづらい。自分1人で頑張らなければならない」という、ひとり親の慢性的な悩みも見受けることができました。

「クリスマス」だけではなく、年間を通じてさまざまな課題を抱えている人たちに対し、何かできないかと準備を進めている最中で、新型コロナウイルスの影響を受けることとなりました。
このような状況で、子ども達とのコミュニケーションや不安、しんどさを抱えるひとり親の声が私たちのもとに届いています。

私たちは各家庭と繋がりやすいという特徴がある反面、すべて自分たちで解決できる訳ではありません。
岡山はNPO同士の接点が多く、団体の枠を超えて活動できると強く実感しています。お互いに連携しあい、面で支えていくことがすごく大切だと思っているので、他の団体と一緒に岡山の親子を支えていければと想います。


実際に行われた取り組みについて教えてください


岡山県の企業さんと協力し、ひとり親家庭にマスクと除菌液を贈る企画を行いました。
ただ贈るだけではなく、サンタさんが予防方法を教えてくれる手紙を添えることで、コロナの予防が少しでもポジティブになるような工夫をしました。
その他にも、おうち時間が楽しくなる缶バッジ作成の企画や企業さんと協力して駄菓子を届ける企画などをしています。
どうしてもみんなで集まる機会は減ってしまいますが、これらの取り組みを通じて、子ども達が地域の大人たちに応援されていることを感じてもらえたらと想います。

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今後「おかやま親子応援プロジェクト」をどのようにしていきたいですか

すべての家庭が「岡山の親子は大丈夫。何かあったときに支えてくれる基盤がある」と実感してもらえるようになればと想います。
そしてこういった取り組みが1つのモデルとなり、日本中に広まっていくことを望んでいます。


クラウドファインディングで支援してくださった方々に一言お願いします


ご支援いただき、本当にありがとうございます。
支援者さまが子ども達のことを本当に思っているメッセージを沢山いただいております。
私たちの仲間になっていただき、ありがとうございます。
皆さんの想いと共にプロジェクトを動かしていければと思うので、応援のほどよろしくお願いします。


河津さんの今後の夢を教えてください

チャリティーサンタは「世界中の子ども達を笑顔に」をコンセプトに取り組みを続けていますが、どうしても抜け漏れてしまう子ども達がいるのも事実です。
コロナ渦で複雑な状況に置かれている人たちを「おかやま親子応援プロジェクト」は「取り残さない」ために活動をしています。
私たちは窓口として、いろんなご家庭と繋がれることが強みだと思っています。
誰も取り残さないために、何らかの仕組みや結果に昇華させていくことが私の夢です。


---編集後記---
インタビューにご協力いただき、河津さん本当にありがとうございました!
お話をうかがう中、河津さんの熱い想いが伝わってきて、筆者自身の胸も熱くなっていました。
どんな状況にいる親子も取り残さず、笑顔にしていくため、筆者自身も身を引き締めてボランティア活動に取り組んでいきたいです。

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