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対談シリーズ:企業と共感の輪を広げていく

放課後NPOアフタースクールがnoteを立ち上げたきっかけは、株式会社メンバーズ執行役員の原裕さんからのお声がけでした。どうしてメンバーズ様は放課後NPOにプロボノで協力くださっているのか?企業とソーシャルセクターの協働の意味は?お二人にお話を伺いました。2人の間に流れる空気もぜひ感じ取っていただけたら嬉しく思います。


二人の共通した願い

― まずは、お二人がお知り合いになったきっかけからおしえてください

原さん:クライアントさんのお仕事で、様々なNPOさんと一緒に社会課題を解決するプロモーションを行っていて、その関係でご相談させていただいたのが最初だと思います。
 
平岩さん:そうですよね。最初はオンラインでお会いして。リアルにお目にかかるまでに少し時間がかかったんですけど、一風変わった、異才を放つ方がいらっしゃるなと思って、密かに注目をしておりました。お話をお聞きするうちに原さんみたいな年のとり方をしたいな~と思うようになり、心の中で「先輩」と呼び始めました。メンバーズさんは社会課題に早くから取り組んでいらして、さらにリスペクトが高まっていきました。お会いして飲みに行く日もありまして、原さんのロックな部分などもお聞きして、ますますという気持ちが高まり、今ではリアルに「先輩」と呼ぶようになりました。
 
原さん:新渡戸文化学園にも行かせていただいて。こういう教育ってやっぱり理想だなっていうのはすごく思いました。メンバーズは会社としてデンマークのいいところを取り入れていているのですが、デンマークは偏差値教育とは違って、想像力とか、共に作るとか、自然のことを考えるとかっていうのをすごくやっている。新渡戸文化学園も同様で、今後の学校教育の光を見た感じがしました。NPOだけじゃなくて、そういうこともやってらっしゃることに、感銘を受けましたね。

平岩さん:学校も放課後も変わっていかなくてはと思いますね。子どもたち中心のデザインにどんどん変わっていくべきだっていうのは、私たちの共通した願いで、それを学校とか放課後の中でどう実現していこうかというところで話が合っているように思います。あとは今の子どもたちを見ていて、すごく大きく時代が変わってきていることを語り合いました。
 
原さん:僕自身、放課後が貴重だったという体験をしていたので、平岩さんのお話を伺ったり、平岩さんの本を読ませていただいたりして、本当に共感しました。今、日本はちょっと世知辛くなって、発想力が乏しくなったり、人のことをちょっと考えなくなったりしている気がして。学校のいわゆるクラスの中でやる教育だけでなく、放課後も含めての時間はすごく重要だなというのを感じています。

メンバーズ様の社会課題解決にかける想い

― 今回メンバーズ様は放課後NPOアフタースクールにプロボノで協力くださっていますが、ぜひ御社の社会課題解決にかける想いを教えてください。
 
原さん: 僕らがいまプロボノ的に携わらせていただいている理由の1つは、社会課題を社員全員に深く知って欲しいからです。ソーシャルクリエイターと呼んでいるのですが、我々全員ソーシャルクリエイターになる、いえ、ならなきゃいけない。それには本を読むだけでなく、NPOさんと一緒に仕事をして、より深く知ることが大切です。
 
ワークショップなどを一緒にやらせてもらって、一緒に意見を出し合って、「こう言ったらまずいのでは」というのはなくて。本当に思っていることをどんどんぶつけさせていただいています。僕らは少し広い視野は持っているのですが、深みは足りないので、深みのところをお持ちのNPOと一緒に仕事をすることは、すごくありがたいなと思っています。

今、メンバーズの新卒入社の社員の皆様を中心に、様々なことをご一緒しています!

  • デジタル広報戦略を考えるために、一緒にワークショップ

  • 団体公式「note」の立ち上げ

  • noteのキービジュアル作成やコンテンツのコンサルテーション

  • オンライン広告の進め方に関するワークショップやミーティング など!

ワークショップの様子
放課後NPOスタッフはたくさん刺激と学びを得ています!

 NPOのマーケティングで重要なこと

― メンバーズ様からご覧になって、NPOのマーケティングで重要なことは何だと思われますか?
原さん:
我々が行っているマーケティングというのは、企業の活動をその顧客に知ってもらって、共感してもらって、いい意味で巻き込んで、その共感の輪を広げていくものです。そして、共感から1歩活動に参加してもらう。 
NPOも、それぞれの団体にファンがいらっしゃるので、そのファンをもっと増やしていくことが重要だと思います。企業からの寄付も大切ですが、やはり少額であっても、多くの個人が「応援していますよ」っていう。今で言う、「推し」ですよね。「私の推しのNPOはここだ」っていうのを、人々が2つ3つ持っていると、いい社会になるのではと思っています。それには寄付だけだと閉じた感じなので、企業のマーケティング活動の中で紹介したり、個人の方に一緒に参加してもらえる仕組みを作ったりすること、それが僕らの仕事だと思っています。

平岩さん:今の先輩の話はとても大事なポイントで、今までは「助けてください」と賛助会員を呼び掛けるかたちで周囲の方と繋がっていましたが、これからはそれだけじゃないということですよね。「推しのNPO」、「推しの社会貢献団体がある」っていうのが今の若い人にとってかっこいいだろうし、僕らももっとファン作り的な動きをしなくてはいけないですね。もしかしたら、このnoteもその一環かもしれません。世の中とのコミュニケーションをファン作りと捉え直していく必要があるなとおもいます。それはこれからメンバーズの皆様に教えていただきながら、ぜひやっていきたいと思います。 

原さん:「3.5パーセントの法則」というのがあってですね。3.5パーセントが本気で腹落ちして、何かアクションを取るようになると世の中は変わるというものです。だから、全員がとか、半分がとか3割じゃなくていいっていうことなんです。
 
平岩さん:そうですよね、子どもの問題は当事者の時は熱意がありますが、子どもが育つごとに遠のいてしまう。放課後で苦しさとか、逆に助かった思いを持っている方は多くいらっしゃると思うので、ぜひ共感の輪が広がり、ファンとして活動に参加いただけるようにしていきたいです。
 

原さん、平岩さん、ありがとうございました!メンバーズ様の社会課題への熱意と動きが、たくさんの企業にも伝わるといいなとおもいました。そして、これから団体の活動に共感の輪が広がるよう、今後もnoteを通して団体のいまをお伝えしていきます!
 
放課後NPOと協働してみたい企業の方は、以下サイトもご参考ください!
https://npoafterschool.org/social-design/