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【報告レポート】コンパクト版カリプロ@東京都介護福祉士会

コンパクト版カリキュラム化プロジェクト
東京都介護福祉士会様主催にて実施!

いつもは学生向けにおこなっているカリプロですが、今回は初めての現職者研修という形でした。
(講義の様子は公式XにUPしておりますのでぜひご覧ください)

開催概要

主催:東京都介護福祉士会
場所:日本福祉教育専門学校
日程:2024年2月21日~2月22日(講義1日、体験1日の2日間)
対象:10名
ご協力いただいた当事者:講師2名、実習受け入れ7名


1日目:講義

【前半】支える・生きる、介助の視点を学ぶ

1日目は、理学療法士として長年在宅で働いている事務局長の本間の講義から始まりました。
「その人を知ること」「(自分がかかわっているのは)生活の一部であると認識する」など、生活を支える上での大事な視点について学ぶことができました。

事務局長の本間と、札幌からオンライン講義をする江口さん。

2コマ目は、札幌で介護福祉士として、ALSなど重度障がい者の在宅支援に携わっている、江口さんより介助の視点についての講義です。

「今、目の前の利用者さんが何を考えているのか。相手の立場にはなれなくても、相手の目線で考える事はできる」そんな大事な視点を学びました。

3コマ目は、コミュニケーションについて。
受講生たちは、普段読み取るだけの透明文字盤で、自分の意思を伝えるにはどうしたら良いか?それを肌で感じます。

受講生同士で文字盤の読み取りを実践。
理事長の岡部の講義。一文字一文字介助者が読み取り、その言葉を記録。

そして、理事長の岡部からは「生きる」についての講義。文字盤で紡がれた文章を介助者が代読します。
誰もが生きていたいと思えるような社会について、一人一人が自分事としてじっくりと向き合う濃厚な時間となりました。

【後半】障害って何?当たり前の見方を変えてみよう

SMA当事者の長田さんの講義です。
自分の体験談をもとに、妥当な調整(合理的配慮)について学びました。

長田さんが登壇。

最後の授業では、ここまでの講義で学んだことをもとに、事例検討会も。

例示された、利用者さんの困りごとに対する解決策の模索。受講生一人一人の意見を聞いて、みんなで考え、答え合わせを行いました。活発な意見交換の場となりました。
現役介助者の皆さんからはさすがの解答がたくさん出ていて、私たちの学びにもなりました。

無事に一日目の講義が終了し、みんなで記念撮影


2日目:見学・体験&振り返り -当事者に、環境に触れる!

コンパクト版の今回は、
10:00~16:00 当事者さん宅にて見学・体験
18:00~20:00 zoomにて振り返り
という2日目でした。

※見学・体験の様子はInstagramよりご覧になってください!

振り返りではまず、見学・体験の体験談と、カリプロに参加しての感想を共有しました。

・個人モデル、社会モデルは頭ではわかっているけど、世の中にはごちゃごちゃにある。だからこそ一度整理してもらえた感じでよかった。
・自分の国では障がいというイメージは悪い。日本に来て勉強して、障がいであっても何でもできる、好きなことをできる、と感じた。
・現職者であってもこういう講義はあったほうがいい。
・実際の事例だと結果がわかっているからとても勉強になった。架空事例だと結果がわからなくてもやもやして終わってしまう。

また、実際の現場で働く介助者としての悩みを共有し、皆で、「どうしたら、介助者・当事者双方にとって、より良い介助になるのか?」を考え、意見を出し合いました。
普段は一対一が多く、孤立しがちな訪問介護の介助者の皆さんにとって、良い時間となっていたら幸いです。

2日間、ありがとうございました!

主催・企画してくださいました東京都介護福祉士会様。初めての現職者研修会となり、成果も課題も見つけることができました。本当にありがとうございました。また様々な形で実施できますように今後ともよろしくお願いいたします。
そして、本講座にご参加頂いた受講生の皆さま、受講生を受け入れてくださった地域で暮らす当事者の皆さま、介助者・支援者の皆さまに感謝申し上げます。


  • 本プロジェクトは日本財団の助成を受けて実施しています。


お問い合わせ

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info@sakaiwokoete.jp


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