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【報告レポート】こども園で交流会

実は、年末にも楽しいイベントがありましたので、その報告レポートになります♪

以前より、東京都の保育園にて、子どもたちと交流を重ねたり、保育士&保護者向けに講演をしたりしていた境を越えてですが、今回はカリキュラム化プロジェクトの一環として、関東近郊のこども園にて地域の当事者の方とともに交流会をしてきました!
こども園の行事の一つである家庭教育学級イベントとコラボ開催で開催市の公民館長による主催で実施いたしました。
同園に子どもを預ける保護者である、当法人事務局の本間とボランティアの秋山さんが企画をし、園長先生らとともに作り上げ、開催に至りました。

※掲載している写真は保護者に同意を得ています。

概要

『子どもたちと未来を生きる』

日にち:2022年12月23日(金)
時 間:13:00~14:00
開催園:関東近郊のこども園
場 所:近隣の体育館
対 象:年長児とその保護者
参加者:15家庭(兄弟児も参加してくれていました)

  • 岡部宏生(ALS当事者/当法人理事長)

  • 久根崎克美(ALS当事者/その地域在住)

  • 本間里美(企画者/当法人事務局/息子が同園年長児)

  • 秋山美帆(企画者/当法人ボランティア/娘が同園年長児)

  • 櫻井こずえ(進行/当法人事務局/元保育士)


クイズで知ろう!

岡部や久根崎さんのことを知ってもらうために、まずはクイズをみんなで楽しみました!
皆さんも考えてみてくださいね~

第1問 どこに住んでいるの?
【岡部】①スカイツリーの近く ②東京タワーの近く ③東京ディズニーランドの近く
【久根崎】①(地図の)上の方 ②(地図の)真ん中辺り ③(地図の)下の方

第2問 どうやって来たの?
【岡部】①車 ②電車 ③ロケット
【久根崎】①タクシー ②馬 ③救急車

第3問 どうやってお話するの?
【共通】①目 ②手 ③ビーム

第4問 どこからごはんを食べるの?
【共通】①口 ②おなか ③食べなくても大丈夫

「どれかな~?」「みんなは何に手上げてる?」「それじゃないよー」と大盛り上がりでした
担任の先生がクイズの答えを聞いてみています!子どもたちが先生を応援~
久根崎さんは「あかさたな…(行)」から「なにぬねの(列)」を読み上げて、人差し指で合図を出していました。ジョークも飛び出していました(笑)


お話してみよう!

どうやってお話するのかがわかったので、次は実際にお話してみました!

【岡部】50音表だと難しいので、〇×透明文字盤と数字の透明文字盤を用意して、〇×と数字で答えられる質問をしてもらい、岡部が答えを伝えます。
【久根崎】はい・いいえで答えられる質問をして、合図を見ていました。ドキドキしていた子どもも保護者も、久根崎さんからOKサインが出ると安心した表情でした。最後は握手をしていましたよ。


車いすを押してみよう!

最後に、車いすを押してみたい子たちで体育館をぐるっとお散歩♪

子どもは張り切る!大人は焦る!久根崎さんはにこにこ☆
ストップ~!コードがあるからタイヤを持ち上げるよ~
わたしは前にも押したことあるから大丈夫だよー
ぼくはここ持つ!ゆっくりねー


保護者の皆さまへ

当事者のお二人より『子どもたちと未来を生きる』というテーマで、保護者の皆さまへのメッセージをそれぞれご用意いただきました。
今回は子どもと保護者が一緒に交流をしたので、保護者向けのお話は資料配布のみとしました。

岡部・久根崎さんの姿や介助者たちとのやり取り、子どもたちの姿や反応を実際に見て、その後、お二人からのメッセージを読み、どんなことを感じたでしょうか。


最後に集合写真


ご感想

  • 企画者 秋山さんより

「普通」って何ですか?
「普通はさ、〇〇だよね。」
何気なく使っているのを聞いたことがあるのではないでしょうか。この、「普通」という言葉に、小さな違和感を抱えてずっと生きてきていました。「普通」の価値観は、10人いれば10通りの「普通」があるわけで、まったく同じ「普通」の感覚を持っている人が、いったい何人この世の中にいるでしょうか。
他にも、「男だから、女だから」や、たくさんの「〇〇であるべき」が、社会には存在しているでしょう。ですが、その昔から根強くあるその固定観念・価値観のもとに苦しんでいる人が、今たくさんいると思います。
「すべての人が等しく平等に」、というのは難しいかもしれませんが、みんなが幸せでいる社会の実現には、それぞれの人の立場や価値観を、決して押しつけることなく、自然と認め合い、寄り添っていく。そういった姿勢が大切であると思います。それは、わたしたちひとりひとりの発想の転換、気づき、心がけで、大きく変えていかれることだと、わたしは思います。

今回の岡部さん、久根崎さんとの触れ合いの中で、より一層強くそれを感じました。

「思い込みで相手を見ない。」
「決めつけてかからない。」
「あ、こういう方法をとればお話ができるんだ。」
「こういうことに気をつければ、一緒にお散歩ができるんだ。」

健常者とか、障がい者とか、そういう枠に囚われた目で見ずに、

「あなたはどういう人ですか?」
「どういうことができますか?」
「こういうことは難しいんですね。」
「じゃあ、こうして一緒にやっていきましょう。」

この対話が、健常・障がい関係なく、それどころか、身近な友人関係、家族関係においても、大切なことだと思います。

「あなたと一緒に、お互いに心地良く過ごしていきたいので、あなたのことを教えてください。」
この気持ちです。

今回の体験で、幼い我が子たちは、きっと感覚的にそういった大切なことを感じてくれたと思います。

寒い季節の中、遠いところから岡部さん、同じ市内で一緒に暮らす久根崎さんにお越しいただけたこと、本当にありがたく思いました。この気持ちを忘れずに、これからもひとつひとつの暮らしを大切に過ごしていきたいと思います。
ありがとうございました。

  • 園長先生より

私自身、改めて生きることの意味を考えるきっかけとなりました。また、子ども達には、どんな困難にも負けないで、たくましく生きることの大切さを教えていただきました。
このような貴重な体験をさせていただいたことに感謝申し上げます。

ご協力いただきました、久根崎さん、こども園の園長先生、自治体ご担当者様、本当にありがとうございました!

また来年度、どこかの保育園や幼稚園で、または小学校で、交流の機会を持てたら嬉しいです♪


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