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算数指導

「解法の手順」

算数・数学の計算問題でも、文章問題でも解法の仕方があります。そして、もう一つ解法の手順というものがあります。一般的には、問題を解く方法を指導します。共に大切な指導なのですが、解法の手順となると子どもによって違う方法をとります。先生の指導が異なるという保護者の方から良く耳にしますが、足し算や引き算の考え方には違いはありません。むしろ異なるのは手順ではないでしょうか。

例えば、繰り下がりの引き算では、減減法や減加法があります。これも一般的には、十の位から10を借りてきて、残りを加えるという減加法が主流です。主流と言うことは、塾や、家庭でも減加法で指導すると言うことになりますが、学校の先生が違う方法をとると保護者の方は困惑すると思います。タイル指導はどうか、これは指導の過程で、具体物の代わりに問題の仕組みを指導するので問題はさほどではありません。さほどではないというのは、慣れと、面倒くさがる面を指しています。

子ども達のケアレスミスは、この解法の手順に集中しています。それは、問題を解くときの癖です。ケアレスミスをした場合、必ずどの様に解いたかその手順を説明させて下さい。手順の狂いが計算ミスや判断ミスを誘発させています。また、説明をさせると、自分のミスがどこで起こったのか気付きます。低学年だけでなく、ミスを犯した問題は必ずもう一度解法の手順であるアルゴリズムを確認する必要があります。説明することによって、論理的な思考も働き、多くの問題をこなすよりも、間違えた問題の手順を説明させる方が学習効果も高いでしょう。

解法の手順=アルゴリズムは、基本問題分だけあります。足し算、引き算、かけ算、割り算でも、それぞれに手順があります。割り算の基本的アルゴリズムは「たてる→かける→ひく→おろす」の繰り返しです。手順を間違えると、「0」の部分でミスを犯しやすくなります。先ほども申し上げましたが、アルゴリズムの狂いがケアレスミスを誘発するということを覚えておかれると良いでしょう。

2013/2/10


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

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