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教育相談・進路相談

「子育て、成績、進路、受験、進学、人生…」

指導要領が変わり、学力主義の色合いが濃くなってきたことを背景に、幼児から中学生まで、入室希望が増えてきた。それは、同時に教育相談を中心に、子育ての相談や進学受験相談が増える事を意味している。また、入室してくる年齢の幅だけ相談の範囲も広くなる。

 年中・年長の入室は、指導後3ヶ月前後の単位で子どもの成長発達が見えてくる。幼児は、学ぶ事に旺盛でその成長には目を見張るものがある。今夏、夏期特別講習に望んでいる年長の子の成長発達ぶりには驚かされる。昨年秋口の入室当時は読む事、書くことに抵抗し、母子分離も難しかった。しかし、そのご本人から「僕も大きくなったね。あのときは泣いていたけど、今は大丈夫」なんと頼もしいことか返ってきた。思わず我々の頬も緩んでしまうほどだった。今では、読み書きに対しお母さんも驚くほど積極的にこなしている。家庭学習も定着し一人でこなす事が出来る。授業内容にも変化が出てきた。指導が次第に厳しさを増し始めてきた。ことばを変えれば「真剣」さが増してきたと言える。その集中力は、小学生、中学生を超えるほどだ。ここまで、かなりの回数をお母さんとの会話をこなしてきた。互いの信頼関係と、子どもの変化に気付いて欲しいからだ。お母さんの表情が和らぐと、子どもの表情も和らぐ、この瞬間、子どもから「不安」の「不」が抜ける。

 年中の子が体験にきた。母親から離れることが出来ない。幼い弟も一緒に参加した。弟の方がフラッシュカード等に反応するのだが、兄は、チラ見するだけだ。体験授業は途中でやめにした。学ぶ事に嫌悪感を持って貰いたくないからだ。こうした場合、子どもは多くの不安を感じていることが見て取れる。実は、その原因は主に母親の不安なのだ。子どもは母親の感情を読み取ることに長けている。だから、教育相談の中で、お母さんの不安を取り除くように心がける。まずはお母さんの悩みをしっかり聞くことに徹底する。また、最近の情報社会からか、我が子は精神的疾患があるのではないか、脳に障がいはないかと我が子を疑うケースがかなり多く見受けられる。私たちは、子どもの反応を見ているので、疑問に感じた場合は保護者に申し上げるが、殆どが素人判断で疑っている場合が多い。親が、我が子を障がい者扱いしてしまうのだ。残念ながら、この子は現段階で入室はされていない。子どもの指導と保護者のケアを考えていたのだが…。

 昨日、教え子の兄妹が尋ねて来てくれた。兄は防衛大学に進学し、妹は、その兄を追いかけ、防衛大付属病院の医局勤務を目指し共に頑張っている。兄の受験には、母親からの相談を受けていた。医学系を志望していた兄は千葉大と防衛大で悩んでいた。私は、悩むお二人に対し様々な要因から防衛大進学を勧めた。こうした悩みは実に教師冥利に尽きる。成績優秀であるために、ある意味贅沢な悩みとも言えるが、その決断には紆余曲折があった。兄はめでたく防衛大に進学した。しかし、1年後、降って沸いたように起きた集団的自衛権問題が表面化した。これは私を大いに悩ませた。母親とも会い、防衛大を勧めた事を謝罪した。場合によって教え子の「命」に関わることだからだ。そして、昨日来た教え子に、ようやく直接謝罪することが出来た。丁度、彼の友人である北大生から、色々な質問や相談を受けていた。また、読むべき本の紹介も。そうした話しの中で、「自分の決断し進んだ大学だから、これからは自分の責任です。」と強く言い切った教え子が実にまぶしかった。そして、兄妹それぞれから将来の方向について相談された。北大生も、この教え子達も、既に自分の将来、人生の設計図を描き始めている。このことが嬉しかった。この子達に負けてはいられない。朝から夜遅くまでの夏期講習もあと1週間となった。毎日やせる思いで頑張っているが、先日のテレビ画面に映された我が顔は…。兄と妹、兄妹仲良く帰っていく姿を暫くみていた。どこか、心の中に爽やかな風がそよいだようだった。

2014/8/2


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川先生監修!

幼児教室・学習塾のキッズスクールアップル富ヶ谷
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