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教育効果「独り言」

「手本」

我がラボスクールに新入室してくる生徒に対し、授業の最初に指導するのが家庭学習だ。子どもの学習状態は、記憶力ではフラッシュカード、集中力、持続力、はチャレンジ500(弊社の計算練習教材)で、またチャレンジ500では、どの学年で躓きがあるのかがわかる。中学生では、データベースシステム(吉備システム)で、その子の学校における位置がわかる。こうした学習情報を元に、学習上の問題点を探る。「まるで、病院のようだ。」と人は言う。

中学生では、それまでの何でもない問題点が、既に実力の中で定着してしまい、ケアレスミスもそう簡単には直らない。だからこそ学習の基礎中の基礎を表現は悪いが「叩き込む」事になる。ケアレスミスを防ぐには自覚が必要だ。それは、どのようなミスをしているか、それは何故か、もし、間違わなければどれだけの得点になったかを自覚して貰う。得点が悪いのは、問題の内容が解らないからではない、出来ていないのだということを自覚する必要がある。つまり、見落としや、見間違い、雑な字を書いたために生じたミスなら直すことが出来るはずだ。

ケアレスミスを直すには、見る事、書くことを徹底指導する必要がある。数字や文字を見ることになれることが大切だ。そこで、家庭学習では「書写」と「音読」を徹底して行って貰う。1回、3分と時間を区切る。テキストには小学生であれば、書写テキストか教科書、中学生では教科書を使用する。「手本」通りにしっかりと書き写して貰う。この時に大切なことは2つ。「丁寧に書くこと」「時間を守ること」となる。この学習に先生はいらない。自学自習が可能だ。自学自習が出来るのは、こうした「手本」の存在は否定できない。子ども達は、指導者も含めて、手本の善し悪しで大きく変わる。簡単な学習だが、手本の通り書き写すことで、国語の基礎力が大幅に向上する。この基礎力がそのまま他の教科の基礎となる。

学習には手本がつきものだ。何度も言うが「真似る」は「学ぶ」となる。子どもは、教科書から学ぶだけではない。新聞やテレビ。ラジオ、そしてネット等からも学ぶ。当然、人からも学ぶ。特に大人の行いから学ぶ事が多い。今、ニュースとして流れている「ヤジ」問題。都議のついた「ウソ」と、女性蔑視のことばが大きな見出しとなって扱われている。子ども達がこの都議の行動や言動を、いや、都議だけではない。同じく国民や福岡県民、そして、いじめ、貧困に悩む人達の心を踏みにじった、人間蔑視の麻生氏や石原氏の言動をなぞっていく事になる。今までも述べてきたが、子ども達が引き起こす事件や問題は、自然発生したのではない。彼らが真似る手本が必ずあるのだ。子ども達の引き起こす事件や問題は、大人社会をそのまま写し取った鏡だと言える。

ヤジが我が国の議会では文化だという。ことばや文字が化けて文化となった。国会は日本国憲法上、国権の最高機関で、かつ、国の唯一の立法機関とされている。

子ども達が学ぶ手本はこのままで良いのか。子どもの目は、私達大人の行動や言動をしっかり見聞きしている。

2014/6/24


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川先生監修!

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