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今後の債券投資戦略

今年も債券投資家にとっては、厳しいスタートとなった。

日米の株式相場が絶好調なだけに、債券に関しては完全に影を潜めてしまっている(不人気な)状況である。

少なくとも、新NISAから投資デビューした個人投資家からは、債券の存在すら忘れ去られているのではなかろうか。

そんな債券について、今後の投資戦略を共有していきたいと思う。


現在、資産の約33%を債券が占めている。

1月資産運用報告(株高債券安の展開が再燃、前月比微増)|np2030@資産運用 (note.com)

保有している債券は、
① 東証米国債券ETF(2621)
② TMF(20年超米国債3倍ブル)

の2つだ。

いずれも、米国の長期国債に連動する債券で、東証ETFは為替ヘッジ(コストを支払って為替リスクを軽減させること)が付いており、TMFは為替ヘッジ無の3倍レバレッジを利かせた米国ETFだ。

為替ヘッジを付けるか、付けないかは好みの問題で、私が東証米国債券ETF(2621)を投資先に選定した理由は、「米国長期国債に投資できる債券ETFが、購入時2621しか無かった」からである。

また、債券は現金の代わりという考えでいるので、有事の際には為替を気にせず、円に換金できる点からも、流行りの米国ETFでは無く、東証上場のETFを選んだという経緯がある。

ドルベースで運用を考えられる玄人投資家であれば、米国ETFの方がコストも低く、為替を然程気にせずに済むため、メリットが大きいはずである。

しかし、私のような凡人投資家は二重課税の煩わしさや、円ベースで運用を図る方が、資産が目に見えて分かりやすい。

以上が、2022年11月に2621を投資先に選定した理由である。

しかし、1年後の2023年11月に東証米国債券ETF(2255)が誕生したため、今であれば、為替ヘッジを付けない2255を選択することが可能だ。

今更、2255にスイッチングすることは考えていないが、円安ドル高が続く、現在の為替相場を見ていると、2621に比べて2255の方が債券価格下落の被害が小さく済んでいることは下の参考を見て頂ければ一目瞭然である。

【参考】年初来リターン
2621(為替ヘッジ付) -5.69%
2255(為替ヘッジ無) -0.54%


さて、本題に戻り、債券を今後どのように運用していくかである。

債券に関する私の考え方は、現金として口座に眠らせておくよりも、高い分配金を得ながら運用が出来る債券の方が運用効率が高まるということだ。

債券の中でも、米国債券は安全資産の代表格と言われ、リスクが極めて小さい。残念ながら、日本人は為替リスクという大きなお荷物を背負うことになるので、アメリカ人ほど安全資産とは呼べないのが本音ではあるが(笑)

現在の債券保有額は、約590万である。
①2621  4000口 約510万(含み損90万)
②TMF   100口  約80万(含み益20万)

現金よりも債券を保有していた方が運用効率が高い」と豪語していながら、ここまでお恥ずかしい投資成績となっているが、米国の利下げ目途が定まらない現況を考えれば、これでも想定の範囲内である。

これは強がりでも何でもない。


債券に関しては、目標額を決めている。

NISAの成長投資枠3年分(240万×3年)となる720万だ。

更に具体的に書いてみる。
① 2621 目標600万
② TMF  目標120万

目標720万に達したら、次のように割り振る。

① 現金余力 240万
株価暴落時の待機資金(1発目)

② SBI米国総合債券  240万
①を発動させた場合に翌年用(2発目)

③ Slim先進国債券 240万
②を発動させた場合の翌々年用(3発目)

つまり、NISA口座の成長投資枠3年分の資金(720万)を現在の債券運用で増やすことが出来れば、株価暴落局面において3発の弾を発射することが可能となるわけだ。

1発目の弾を発射するのは今年かもしれないし、来年かもしれない。

いずれにしても、今の相場を見ていて、慌てて成長投資枠を埋める局面では無いということ。

長篠の戦いで、織田信長が「三段撃ち」で、火縄銃の弱点である弾切れを防ぎ、武田騎馬隊に壊滅的な打撃を与えたことにちなんだ戦術だと思って貰えば分かりやすいだろうか(笑)

要は、暴落時に弾が発射出来ないという失態は防ぎたい。

このタイミングで、債券を売って(損切りして)成長投資枠で株式を買ったら、私の投資方針を大きく曲げることになるし、本末転倒だ。

不安を感じたり、何か新しい投資先を模索する場面でもない。

株は高い時に売って、安い時に買うものと心得ている。

機会損失」という言葉がどこからか聞こえてきそうだが、リーマンショックで若い時に多額の資金を失った身としては、株式市場が好調な今こそ冷静に相場を見守る時だと考える。


最近、よく耳にする投資先は「FANG+

YouTubeやSNSでは、短期で大きな資産が築ける魅力ある商品として、多くのインフルエンサーが取り上げている。

私が投資する「国内小型成長株への1社集中投資」に比べれば、数十倍、いや数百倍はリスクが小さいと思うが、短期で大きな資産が築ける、すなわち、大きなリターンが見込めるということは、それだけ大きなリスクを伴っていることは言うまでも無い。

みんながみんな、イケイケどんどんで「FANG+」の採用銘柄に投資が集中すれば、リスクは更に高まる。

リスクが最高潮に達すれば、バブルとなる。

やがてバブルが弾け、狼狽売りが加速した時こそ、影を潜めていた債券投資家がハイエナのように売られ過ぎた株式を今度は買い漁るのである。

弾を発射する絶好のチャンスとなるわけだ。

本日は、今後の債券投資戦略について記事にしてみた。

私の主観が多く含まれた内容となったが、読者に伝えたいことは、『株式が暴落した時の備えとして、「債券」又は「現金」を常に保有して構えておくことが大切』ということだ。

今の好調な株式相場に違和感を感じているのであれば、今こそ、自分のリスク許容度を見つめ直すことも必要ではなかろうか。

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