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本棚が少し背伸びした自分を表してくれる話

一冊の本との出会い。

これまで、これからの生き方を深く深く考えさせられる文章との出会い。

自分の価値観、信念の礎となる言葉との出会い。

本棚には、自分という人間がどうありたいのかを表してくれる本を並べるようにしています。今日はその中から人生を変える示唆を与えてくれる10冊をご紹介します。

1. 人を動かす(デール・カーネギー)

「人を動かす」と聞くと少し傲慢な印象を受けますが、英語のタイトルは "How to Win Friends and Influence People" で、そちらの方が内容を表しているように思います。

大学時代に出会ったこの本こそが、私の人としてのあり方を問うきっかけを与えてくれました。

良好な人間関係こそが私たちを幸福へと導いてくれることは、様々な研究で明らかにされています。人間関係を築くヒントを教えてくれる一冊です。

2. リーダーの人間力(ヘンリー・クラウド)

「人徳」のある人でありたい、と思うきっかけになった本です。

「リーダー」という言葉は、必ずしも会社の役職者というような限定的な意味ではありません。身近な大切な人と一緒にしあわせな毎日を過ごしていくために備えておくべき考え方が記されています。

能力があっても人間性が伴わなければ悲劇が起こる。

人間性こそが高める価値のある資産だということを学んだ一冊です。

3. 内向型人間の時代(スーザン・ケイン)

私は内気で、人と仲良くなることがとても苦手な子どもでした。

保育園の頃に隣の保育園と合同の運動会があり、嫌すぎて自分から押し入れに隠れたり、高校生になった時にはクラスの人と初めて話たのは入学から一週間が経ってからでした。

強烈なコンプレックスを持っていつつも、どう向き合えばいいか分からず生きてきた性格・性質。それが必ずしも悪いものではないと教えてくれたのがこの本です。

上京し、一人暮らしを始め、アルバイトやサークル活動をする中で徐々に初対面の人とのコミュニケーションを克服しつつありますが、いまだに生きずらいと感じることもあります。

でも自分には自分らしい良さがある。向くべき方向を教えてくれたことに感謝しています。

4. 幸福優位7つの法則(ショーン・エイカー)

鬱やPTSDといったネガティブな精神状態への研究には多くの時間が費やされてきましたが、しあわせに関する研究はここ最近になって注目されるようになってきたものです。

「ポジティブ心理学」という分野が確立され、その示唆を与えてくれます。

どういった思考、行動が私たちをしあわせに導いてくれるのか。研究に基づく知見がまとめられており、人生の即戦力となる一冊です。

5. PRINCIPLES(レイ・ダリオ)

どんな原則を選ぼうとかまわない。それが本物であれば。つまり、あなたのほんとうの性格と価値観を反映していればということだ。

どういう判断軸で行動すべきか、どこを目指して生きているのか、それを自分なりの言葉にすることの大切さを説いています。

そして筆者が仕事や日々の生活から学んだ原則を記している一冊です。言語化を怠らず、価値観の背後にある理論や考え方も合わせて書かれており、自分を見つめ直す良い機会を提供してくれます。

6. 心。(稲盛和夫)

私の尊敬する人が、一番尊敬しているとおっしゃっていた稲盛和夫さんの本です。京セラを創業し、JALの再建を扇動された稲盛さんの生き様を記した本です。

善なる動機を持ち、人間としての正しさを追求しなさい。

その余りにもシンプルなメッセージが、心にスッと入ってきます。

商売や利害関係で疲れた時、日々の目まぐるしさに嫌気が差した時、原点に戻るために手にとっていただきたい一冊です。

7. Think clearly(ロルフ・ドベリー)

著者が大切にしている価値観を52の細かな章に分けてテンポよく紹介していきます。

もちろん、全ての価値観を自分のものとして取り入れる必要はありません。

私にとって、いわゆる"自己啓発本"を読むのは価値観のインストールをするためです。取り入れたいと思ったり、そんな価値観を持っている人は素敵だと思えるものを宝探しのように拾っていく、そんな時間です。

本書はその宝の山のような一冊となってくれました。

8. 人生で大切なたったひとつのこと(ジョージ・ソーンダーズ)

人生で大切なことを、たったひとつ挙げるとしたらなんだろう。

その答えが、その人の人間性を表す象徴となりそうです。

「優しさを持つこと」が大切であることは、誰しもが賛同する価値観だと思います。しかし、常に優しくいることは難しい。私自身も優しさを持つ余裕がなくて大切な人を傷つけてしまったり、過去の行動を振り返って胸が苦しくなることがあります。

「優しさ」を人生のテーマにしている人にはぜひお手にとっていただきたい一冊です。

9. GIVE & TAKE(アダム・グラント)

与えるという行為が存在するということは、それを受け取る人もいるということです。

「与える」と「受け取る」の二つの行為。それをどう捉えるかは個々人の価値観によって異なります。

私は一番初めの職場で、一番最初の上司となる経営者の方から、「Giverでありなさい」と何度も何度も説いていただきました。その根底にある価値観がこの本に記されているのです。

人に与えることは簡単ではありません。見返りを求める心が少しでも存在すれば、両者の関係性は脆いものになってしまいます。この問題といかに向き合うか、とても興味深いテーマです。

10. アサーティブネス(堀田美保)

人間関係では、常に相手を喜ばせる言葉ばかりをかけることはできません。時として、本当は伝えたくないことを伝えないといけないこともあるのです。

自分を大切にし、相手を大切にし、その上で自分の思いを相手にしっかりと伝えることは簡単ではありません。技術ときめ細かな心が必要です。

どうしたらそんな伝え方ができるのか、人間関係で悩んでいた時に出会った一冊です。

まとめ

私は自分の価値観、思考と向き合うことはとても価値のあることだと考えています。大切にしたい人を大切にできる人間であるために、大切にしたい生き方を大切にできる人間であるために、「価値観」が重要な役割を果たすと信じているからです。

今日はそんな自分の価値観を形作っている本を紹介してみました。

勿論、これらの本が自分自身をそのままに映し出してくれているわけではありません。完全からは程遠くまだまだ未熟な自分が、少し背伸びをしてどうありたいかを示してくれる本たちです。

書籍は決して安くないものですが、自分自身への投資先としてはとても有益だと感じます。興味のあるものがありましたら、ぜひお手にとってみてください。

書籍は決して安くないものですが、自分自身への投資先としてはとても有益だと感じます。興味のあるものがありましたら、ぜひお手にとってみてください。

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