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ひらすらに相手を尊ぶことから生まれる変化

「あがめる」とは何か。

"尊いものとして扱うこと"だ。

誰かを尊いものとして扱うことは愛の形の一つだと思う。

平たく言えば相手を尊重することである。

日常の中で、忘れてしまいたくないけれど忘れそうになる"尊ぶこと"

相手を敬うことから生まれる心の変化の描かれ方が美しかった。

「私の解放日誌」という韓国のドラマを見た。
あらすじを読むことなく、タイトルに惹かれて何となく見始めた。

何となく見始めた筈が、ドラマの世界にどっぷりと入り込んでしまうほど止まらなくなった。

「解放」というキーワードが心に留まっていたことと、主人公のミジョンが「あがめる」ことを通して少しずつ強く成長していく過程の描かれ方が美しかった。

人はみんな何かを演じたり、自分を出せずにいる。
それがどこかで「解放」できる場があることで、自分が自分で良いという自信がつく。

自信がつくことで、いつも自分を抑えていなければいけないと思っていた考えから、自分なりの形での答えを見つけ出す力を身につけていく。

そこにはドラマの核となる「あがめる」という行為がある。「愛する」よりも具体的な行為になるのだが、心に決めた相手を「尊ぶ」という行為がミジョンが人生を歩む上での転換になる。

うまくいかないことをどこか自分の責任とわかっていながらも、周りへの責任として捉えることしかできなかったミジョン。

その中でただ1人だけ「あがめる」ことを心に決める。その相手だけは何があっても「尊ぶ」

相手を尊重し、相手が選んだ道を尊重する。

そこに自分の願望などを持ち込まない。
ひたすらに「相手の幸せを願う」

ドラマの中でミジョンは社会や家族の中で葛藤しながらも、誰か1人を「あがめる」行為を通して、変化していく姿が印象的だった。

セリフの一つ一つが温かく共感するもので、登場人物の感情の動きの描かれ方が繊細であるからこそ、心の惹かれて世界に浸かることができた。



日常の中で全ての人を崇めることができないけれど、心に決めた人だけは心中で守り抜く。

そんな姿が美しく、一歩ずつ歩みながら変化する主人公の姿を勇気をもらったように思う。

心に迷いがある時見てみることで、自分を変化させるキッカケを得られる物語である。

今年一番のオススメのドラマであり、出会えて本当によかったと思える作品であった。

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