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梅雨の晴れ間、街中のオアシスへ...地球生活の記録Let it be


梅雨の季節ではあるけれど、近年は晴れて陽射しが強い日は、真夏のような暑さになる。

それでも午前中ならば、植物の多い場所はずいぶんと涼しく感じられる。
この日ぼくは、街中にありながらオアシスのように感じられる場所へ行く事にした。


途中、お寺の前を通りかかると、門の脇に蓮の花が咲いており、その華やかな色が目に飛び込んできた。



蓮の花は、朝早い時刻に満開になるそうだ。
そしてお昼頃には閉じてしまうという、早寝早起きの花。

まだ昼までには時間があったのだが、僕が通りかかった頃には、もう閉じかけて蕾に戻りそう…



でも、そんな姿もまた乙なもの。

蓮の花や葉っぱは、不思議と暑さの中でも涼しげに見える。

*   *   *


ゆるゆると坂道を上り、暫く行ったところにその場所はある。
かなり歩いて、ようやく到着。


中へ入ると、いきなりたくさんの大きな木々や植物に囲まれる。
いつもより深く、深く、深呼吸が出来る。

ぼくの魂と肉体が喜んでいるのが分かる。


こういう景色の中で、ただただぼんやりと過ごす時間は最高だ。



ここはおそらく藤棚かな...

その下には、休憩する人達が周囲の景色をのんびりと眺められるように、四方に向かってベンチが背中合わせで設置されていた。


別のエリアでは、ひとり静かに本を読んでいるご婦人がいたり、
時折犬を連れた散歩の人が通り過ぎて行ったり、向かいのベンチで犬と一緒に休んだりしている人もいたけれど、

平日ということもあってか、概ね人の姿はまばらだ。

藤棚の下のベンチには、まだ先客はいなかった。



藤は今、鮮やかな緑の葉が旺盛に茂っている。
そのおかげで暑い陽射しは遮られ、葉の隙間からは心地良い風が流れて来る。

ほんの少しの薄暗さが、ほっと落ち着く空間だ。

花の季節には、この場所が天国のように美しい景色になるのだろうね。


可愛い声で鳴きながら飛び交うのは、しじゅうからの群れ。

時々一羽だけでこっちに様子を見に来るものがいたりして、チョコチョコと動くその小さな姿が可愛い。

結構動きが早いので、無理してまで写真は撮らずに、ぼんやりと眺めていた。


そんな風にしている間に、じわじわと気温が上がってきた。

それと同時に、木陰でお昼ご飯を...という人達もちらほらと集まり始めたので、少し後ろ髪を引かれながらも街中のオアシスを後にした。



ふと見上げれば、正午の太陽はちょうど真上からぼくを見下ろしている。

「今日も見守っていてくれてありがとう!」


青空も木々の緑も綺麗だ。

いい時間だった...🍀

            noZomi hayakawa


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