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【脚本】『紅の旗』(伍)

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『紅の旗』最終回です。
改めて読み直してみて、ジャンプっぽいなと。
そして、最後の終わり方は『幕末鳥人伝~地に足つかない男たち~』に通じるところがあるなと。
こうして毎日投稿で振り返ってみると、自分の傾向が分かって面白いやら恥ずかしいやら(^^;;


#22

海軍司令部小部屋。
九蘭と胡。

胡 「復帰のために書類を作り直します。それから、潜入中の記録書も。ご面倒ですが、お付き合いください」
九蘭 「ええ」
胡 「周徳賢中将は貴女について側近の私にすら詳細を話されないばかりか、何の記録も残してらっしゃりませんでした。ですので、中将が亡くなってからも貴女に連絡の取りようがなく」
九蘭 「そう・・・ねえ、あの梅宗臣って男・・・」
胡 「ええ、まさか紅鮫の間者とは。そもそも、間者の存在を最初に指摘したのは梅宗臣なのです。兵法三十六計の内の第三十四計、苦肉計。つまり、人は自らを害するようなことはしないという思い込みを利用した・・・我々はまんまと奴の術中に嵌ってたわけですね」
九蘭 「でも間者は女のはず・・・」
胡 「そんなまさか。男ばかりの海軍に女を潜り込ませるなんて、目立って仕方ありませんよ・・・あ」
九蘭 「そう、私も男ばかりの海賊に潜入してた」
胡 「確かに」
九蘭 「思い込みを利用した・・・ねえ、間者の存在に気づいてからのいきさつを教えて」
胡 「え、ええ」

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