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私が貧乳コンプレックスから解放されるまで。(1)〜荒療治編〜

こんばんは、ルキノです。

今回のnoteは「私が貧乳コンプレックスを解消して、自分のおっぱいを愛するまで」についてのインタビュー記事です。私の経てきた道や、どういう流れで気にしなくなったのか?など、ぜーんぶお話ししました!

人に聞いてもらったことで、自分一人で書くよりもさらにディープな話が引き出されたのではないかと思います。おっぱいだけでなく、見た目に関するコンプレックスがある全ての人にとって、何かヒントになるものがありますように。

(※多くの人に届くよう一番わかりやすい「貧乳」というワードを使ってますが、個人的には貧しい胸なんてないと思ってます。小胸やシンデレラバストなどの言葉がもっと浸透していきますように!)

1.AAカップの貧乳エピソード。

ーールキノさんこんにちは!今日はよろしくお願いいたします。まずは、体型に関するルキノさんのコンプレックスについてお聞きしてもいいでしょうか。

ルキノ:私は体型の中でも「胸が小さい」ということが特にコンプレックスで、あ、Aカップ無いくらいなんですけどーーなんと20年くらい悩んでいました(笑)。

ーー胸のコンプレックスに関するエピソードは何かありますか。

ルキノ:中学~高校の頃は、胸が全然成長しない自分にめちゃめちゃ焦りを感じてましたね。中学生の修学旅行で、クラスの女子みんなでお風呂に入った時にはみんなのおっぱい事情が気になって、こっそりチラ見しまくりました。みんなもうおっぱいが膨らんで女性らしい体つきになりつつあるのに、私のおっぱいは完全にペタンコで。

他の女子たちのおっぱいがすごく立派に見えて、自分の胸が恥ずかしくて、お風呂に入っている間中なるべく猫背になって胸に肉を寄せて、少しでも胸があるように見せようとしてました(笑)。

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↑ブラジャーというものを所有していなかった、中学生の頃。

それでも10代の頃は、「第二次性徴期が遅れているに違いない」と希望を持っていたんです。20代に入っても全く胸が成長しなかったところで「え…私のおっぱい、もしかしてこれで完成形なの??」と。これはかなり受け入れがたい事実でした…。

人から何か言われたエピソードとしては、高校の時付き合っていた男の子と初めてセックスをした後に、「胸があまりにもなくて男の子みたいだったからなかなか興奮できなくて、脳内でAVを再生してなんとか頑張ったよ!」って言われたことがあって、ガーン!!貧乳の私の体じゃやっぱり、男の人を興奮させる事なんてできないんだ…と落ち込みました。

ーーひゃー!高校生男子ってそんなことを言うんですか??そりゃだいぶ傷つきますね。

ルキノ:後にも先にもこんなに失礼なことを言ってきた人はいないですけどね!(笑)あと20代の頃にセックスレスだった彼氏がいたんですが、別れて次に付き合ったのが巨乳の女の子で、その子とはよくセックスしてるって聞いて「やっぱり貧乳だと性的魅力が足りないから、セックスレスになっちゃったんだ…」ってショックを受けたり。そういった事が積み重なって、じわじわと、自分の体、特におっぱいに対して自信が持てなくなっていきました。

ーーなるほど。自信を失わせるような出来事の積み重ねで、胸が小さいことに劣等感を感じるようになっていったのですね。

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↑19才の頃。ほとばしる無乳感。

ルキノ:そうですね。それでもうとにかく胸を大きくしたくて、おっぱいマッサージをしたり、筋トレで大胸筋を鍛えたり、巨乳になれるサプリを飲んだり、「背中やお腹のお肉を持ってきておっぱいにする」という矯正下着も買いました。

でも、どれも全く効果がなくて。「コンプレックスを解消するにはもう、豊胸手術しかない!」と、毎日のように豊胸クリニックのサイトを見ていた時期もありました。2chの体験記に怖気付いて、結局手術はしなかったんですけど。なので、私のおっぱいは今でもAAカップのままです。

ーーちなみに今はご自身の胸に対して、どのように感じていますか?

ルキノ:今はおっぱいに関しては、もうかなり心の底から「大でも小でもどうでもえーやん!パイはパイじゃ!以上!」って思ってます(笑)。サイズに関しては全く気にしなくなりましたね。

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↑41才現在。

ーーすごい!ルキノさんがどうやってその境地まで到達したのか、コンプレックスをどうやって乗り越えたのか、ぜひお聞きしたいです。

2.風俗で働いてみた。


ルキノ:
乗り越えたのには、いくつかのきっかけがありました。時間をかけて積み上げたコンプレックスが、時間をかけて少しずつほどけてきた感じです。まず一つ目のきっかけは、二十一歳の頃、風俗で働いたことです。

ーーえー!胸にコンプレックスがあるのに、勇気ありますね!否定されたら立ち直れないとか思わなかったんですか?
 
ルキノ:うーん、そこは、あまり考えてなかったですね。風俗というお仕事への興味の方が強くて。まあ若かったから、無鉄砲だったのかもしれない(笑)。「男の人に求められたい」という異性への承認欲求的なものがすごく強かったので、それをこじらせ過ぎて逆に振り切っちゃったってのもあったかも。あと、こんなに胸がない私でも男の人を興奮させられるんだろうか?という、ある種の実験的な感覚もありました。 
 
ーーそれで、実験の結果、どうだったんですか。
 
ルキノ:「胸が小さい」ことに関して否定的なことを言ってきたお客さんは、覚えてる限り1人だけでした。指名ランキングで1位になるくらい、人気も出ました。お店で一緒に働いていた女の子たちを見ていると、胸が大きくても指名の少ない子もいたし、胸が小さくても人気の子もいたし、胸のサイズと指名数って全然関係なかったんですよね。

ーーすごい行動力ですね!でも、男性が女性のカラダを求めてやってくる風俗という場所で「胸の大きさと人気は関係ない」という体験をした事は、コンプレックスの解消にとって大きなきっかけになりそうですね。

ルキノ:はい。風俗ですらそうなのだから、普通の恋愛の時に胸の大きさをめちゃめちゃ気にする人って、実際そんなに多くないのかな?って思いました。胸の大小よりも、もっと全体的なフィーリングで感じてるものの方が大きいのかなと。それで少しコンプレックスがほどけましたね。

ーーその後のきっかけについても、お話しいただけますか?

3.セクシーコスプレイヤーになってみた。


ルキノ:
コンプレックスを乗り越えた二つ目のきっかけは、30代の頃にセクシーコスプレイヤーとして活動を始めたことです。「コスプレ写真集を出してみませんか?」というオファーを頂いて、プロデュースしてもらって写真集を作って、イベントで販売したんです。

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彼氏や、風俗という「閉じられた場所」でしか異性に見せてなかった自分の体、ずっと隠してきた小さなおっぱいを写真に撮って全世界に公表するというのは、最初はさすがにかなり抵抗感がありました。でも、チャレンジしてみたい、という気持ちもあって。怖がりながら飛び込んじゃう、バンジージャンプ好きの人みたいなところがあるんですよね、私(笑)。

ーーひゃー!今度はBODYを全世界に!また思い切りましたねー!

ルキノ:撮影の当日に用意されていた衣装が、小さな胸が強調されてしまうような、極小の三角ビキニで。見た瞬間「これは…どうやってもおっぱいを盛りようがない水着だ!」と愕然としました。撮影後に、撮ったはいいけれど正直この水着写真はお蔵入りにして欲しい…と思ってたんですが、プロデューサーの方が撮影の次の日くらいに、私の写真をでーん!とツイッターで告知してまして。ああ、もう私が胸のサイズをごまかせる時代は終わったんだ、と思いました(笑)。

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↑その時の衣装。胸のフラットさに「男の娘?」と間違われたこともあった。

でもありのままの胸を出してみたら、なんと「その小さなおっぱいがかわいくて最高です!」と言ってくれる人がたくさんいたんです。胸が小さい私の体型がコスプレと合わさって、独特の中性的な魅力になったみたいで。「その胸の大きさがむしろ美しい!」という声をたくさんいただきました。

その時に、劣等感を持っていた「小さなおっぱい」がむしろ魅力として受け取られて、「マイナスだと思っていた自分の貧乳をたくさんの人に圧倒的に肯定されまくる」という、今までにない体験をしたんです。

おなじ貧乳コンプレックスを持つ女子からも「こんなに潔くちっぱいを出していて勇気をもらいます…!」と言ってもらえたりして、私の小さな胸が人の幸せに役立つなんて…!!と嬉しくなりました。そうして「小さな胸がプラスになる」「ありのままのおっぱいを肯定される」経験を重ねていく中で、少しずつ自分の体に自信を持てるようになってきました。

ーー写真に写った自分の身体を見た時は、どんな気持ちでしたか?

ルキノ:最初は、グラビアと自分の体を比べて「女性らしさが足りない感じがする…」って思ってたんですけど、しょっちゅう見てるうちに見慣れてきたのか(笑)、人から褒めてもらえた効果なのか、「悪くないじゃん、私の体。これはこれで美しいかも。」って思えるようになってきたんですよね。そこまで卑下しなくなった。それも大きかったかな。

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今話した二つとも、コンプレックス解消法としては荒療治すぎて、誰にもオススメできないですけど(笑)

でも「自分の体を誰かに肯定される経験」ってすごくパワフルな体験だと思うんですよね。「自分の体を否定する言葉を投げかけられる」からコンプレックスが深くなっていくわけじゃないですか。それと反対の、自分の体を肯定されるような言葉をかけられていくことで、呪いが解けていくのかなと。

普段はなかなかそういう体験ってできないと思うので、何か作り出せないかな、と考えています。女の子同士で、みんなで褒め合いまくるイベントとか?胸が小さい事にコンプレックスを持っている女子たちの写真を「めっちゃめちゃカワイイ!!」と言いながら撮りたい、プロデュースしてあげたいという気持ちもありますね。

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(→に続く!

②では「なぜ、私たちは見た目に関するコンプレックスを感じてしまうのだろうか?」に迫ります。コンプレックス解消に役立つ情報をたくさん盛り込んだので、ぜひご一読ください!ヾ(*´▽`*)

インタビュアー/Mayuko Abe
文/ルキノ・Mayuko Abe

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