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BASARAは日本の誇り

小学生の頃、夢中になって読んだ本を読み返した。

田村由美先生のBASARAである。

何度も読み返していたからだろうか、大人になって久しぶりに読むのに、セリフの細部までよく覚えていた。ページをめくる前にセリフが頭に浮かぶ。どれだけ読み込んだかわからない。それほど心に刻まれる言葉が多い物語だ。

今読んで気づくことは、死が目前にあっても、決して死なせない為、死なない為にこれほどあがいている作品は他にないということ。

普通の物語ならば、ここで死ぬのではないか、というところで、さらに一歩踏み込む!終わらせない!死なせない!死なない!その熱に何度も心を揺り動かされる。

多分BASARAの主人公たちは(主要キャラは全員主人公だと思う)誰も生きることを諦めないし、田村先生も1ミリも作為的に誰かを死なそうなんて考えていない。彼らが生きる術しか考えてない。

だからこそ、あの気迫に繋がるのだと思う。本を切ったら血が吹き出しそうなほどだ。

BASARAは、全人類に読んで欲しいと思える、日本の誇りと言っても過言ではない本だ。田村先生のストーリーテリングにただただ脱帽し、自問自答してほしい。

更紗が、強くなりたいと気を張りながらも、誰かの優しさに触れるたびに自分もそうありたい、もっと優しくなりたいと願う姿が愛しくてたまらない。

田村先生は、7SEEDSも傑作だが、まずは全人類にBASARAをおすすめしたい。


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