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認知科学に基づくコーチングとは

皆さんこんにちは!!いまむーです!!
今回は、認知科学に基づくコーチングにおいて重要な用語の解説や、理論をまとめることにしました!

本記事が少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです!

既にnoteを読まれたことがある方は、最後の方にある解説動画(YouTube)をご覧ください。
※用語に関する理解をもう一度深めたい場合は、改めて読んでいただいて問題ございません。

1.ゴール

認知科学に基づくコーチングにおけるゴールには、3つの条件あります。

①本音のwant toであること
②現状の外側であること
③複数の領域で設定すること

①本音のwant toであること

本音の本音で、やりたい!と思うことってありますか?
誰かの期待に応える!とかそういう話ではなく、本当に自分がやりたいことです。
この本音の欲求(〜したい)をwant toと言います。

ただ人生を長く生きていると、周りからの期待・会社からの期待が自分のやりたいことになっているケースが非常に多いと感じています。

※周りからの期待・会社からの期待に応えなくては…という状況を「have to」といいます。
have toとは、外圧、つまり他人軸でやっていることです。

have toばっかりやってると、好きなことじゃないので頑張れません。ある程度は責任感で頑張れるかもしれないですが、続かないし、続けても幸せじゃない。

しかも他人の評価に頼っているので、どこでOKを出していいかがわからなくなり、いつまでも満足できないという状況に陥ります。

以下は、want toとhave toの例です。

want toの例
・理由はわからないけど、とにかく心がどうしようもなく惹かれるもの
・時間を忘れて没頭してしまうもの
・ついついお金やエネルギーをかけてしまうもの
・自分の大切な人に止められてもやってしまうもの
・誰にもほめられなくてもやってしまうもの
・頼まれてもいないし、お金が稼げるわけでもないのにやってしまうもの
have toの例
承認欲求編
・褒められたい
・良い〇〇(上司、部下、先輩、後輩、パートナー、親、子ども、etc)だと思われたい
・優しい人、立派な人、頭が良い人と思われたい

自己犠牲編

・あの人を支えたい、養いたい、役に立ちたい
・あの人の幸せが私の幸せ、あの人のためなら我慢できる

自己防衛編
・怒られたくないからやる
・嫌われたくないからやる

自己投影編
・過去の自分を救いたい、自分に似た境遇の人を助けたい
・過去の敵にリベンジしたい
(昔、自分が〇〇で苦労したからあの人を助けたいとか、自分が〇〇で辛かったからあの人を救いたい、みたいな発想)

さらに、誰しもが恋をしたことがありますよね?
その時は、周りから何と言われても恋をしているという本音の好きという気持ちがあったはずです。これに他人軸とかはないはずです。イメージ的にはゴールに恋ができますか?ということです。

つまり、「本音でやりたいことに生きる」。これがゴールに必須です。自分が心からやりたいことでゴールを設定することが必要不可欠、と理解をしてください。

現状の外側であること

続いては現状の外側、という考え方です。認知科学に基づくコーチングでは「現在の状態のままいけば十分に起こりうると予測される未来」は全て現状としています。

例えば社会人10年目くらいの人が「年収を800万円→1,000万円にする」と言ったり、製菓学校に通っている生徒が「将来はパティシエになる」といった類は全て現状です。

では、現状の外とはどういったものか?
これはゴールを達成するためには既存のビジネスモデルや組織構造を変えないと達成ができないようなものです。
※簡単に表現すると、自分の頭では思い浮かばないものと認識してください。

つまり、ゴールは過去の経験から考えるのではなく、ゴールは作る(設定する)ものなのです。
※ゴールは探すでも、見つけるでもないということです。

現状の外側のゴールを設定できているかは、以下の3つを満たしているかで判断出来ます。
1.ゴール設定時点ではプロセスが全く見えないもの
2.想像すると怖くなってくるくらい大きいもの
3.周囲の人間が驚いて止めてくるもの

また、認知科学において人間とは

今ここにないものを生み出すことができる存在」と定義されています。
ということは、既存のものからゴール設定をしたら、自己はそれを超えることは少なくてもできないのです。

ただ、現状の外側のゴールをいきなり作れ!と言われても難しいので、一度ご自身で考えた上でコーチと一緒に作っていけると良いでしょう。
※もっというと「想像の限界の外側」という定義により、あなたが自分で思いつくのは簡単ではないので、コーチがその役割を発揮します。

複数の領域で設定する

最後の条件が複数領域で設定する、ということです。仕事・趣味・人間関係・社会貢献・知性・家族・健康・ファイナンスと、8つの領域でゴールを作っていきます。

もちろん全ての領域で本音のwant to かつ現状の外側で設定をしていきます。

1つのゴールだけではその他の領域とうまくバランスが取れないことがあります。
例えば、仕事が好きでめちゃくちゃ働いてしまい、健康や家族を犠牲にしてしまうなど、皆さんにも経験ありませんか?

こうなってしまうと、結果として仕事のゴールを邪魔してしまうこともあったりしますよね。

これをコンフリクトと呼んでいます。だからこそすべての領域で作るのが大切です。バランスホイールでゴール世界をデザインし、未来を整合させていくわけです。

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仕事:身銭を切ってでも、人の役に立つこと。
趣味:本音のwant toであり、人の役に立たないこと
人間関係:仕事とプライベートの人間関係
家族:自分の両親、自分が作る家族、自分の子どもにとって、どう在るか
社会貢献:自分の利益ゼロで、自分の重要度の外への貢献(慈悲心のこと)
知性:抽象度を高める、体系知識を身につける学び(生涯学習)
健康・美容:上記のゴールに対して必要な運動・栄養・休息・美容の在り方
ファイナンス:上記のゴールを実現している際の、収入と支出の差額(資産)

人生の全領域で、義務感じゃなく純粋に自分がやりたいことで、自分すら想像できないぶっ飛んだレベルのゴールを掲げて、24時間を夢中で過ごす。

これが正しいゴール設定によるパワーです。

2.エフィカシー

まずエフィカシーとは、ゴール達成に最も重要なものです。
また、コーチの役割を一言で表すと、エフィカシーを上げる人と言っても過言ではないです。そのくらい「エフィカシー」は重要なのです。

また、エフィカシーとは何かというと、「自己能力の自己評価」のことです。
何に対する自己能力の自己評価かというと「未来のゴール」に対する自己能力の自己評価を指します。

なので、自己能力の自己評価が高い=エフィカシーが高いという意味になります。

※能力の「自己」評価というのがポイントであり、「他人からの評価」では一切ありません。

さらに、エフィカシーが高いというのをわかりやすく言うと、未来のゴールに対する根拠ない自信があるということになります。
「やったことないし、できるか分からないけど」俺ならやれるという状態が近しいでしょう。

※ここで注意したいのは、他人から「君ならできる」と何回も言われたので、できると思えてきたというのは、エフィカシーが低いということです(人から言われてエフィカシーが高まっているので)。
ある事象Aが飛んできた時に、瞬時に「俺ならできる!」という感覚(根拠ない自信)がエフィカシーが高いという心象風景となります。

加えて、ここで1つ気をつけなくてはいけないのは、人それぞれでエフィカシーが高い領域が異なるということです。
なぜなら、人が持つ個性や能力は人によって異なるからです。

なので、エフィカシーが高い領域の抽出がとても大事になってきます。
エフィカシーの高い領域の抽出を間違って、エフィカシーが低い領域を抽出してしまうと大変なことになります。

理由としては、エフィカシーが低い領域でゴールを設定すると、エフィカシーが下がり続けるからです。

例えば
リザードンの得意な能力(エフィカシーが高い領域)が、かえんほうしゃ(火を扱うこと)だとします。
そんなリザードンが、カメックスに憧れて海で生活することを選ぶとします。
ただリザードンは、波乗りなど水を扱う能力がないので(エフィカシーが低い)、海で生活すればするほどエフィカシーが下がり続ける。
といった具合です。

上記から、エフィカシーが高い領域を抽出して、エフィカシーが高い領域でゴール設定することが大事なのです。

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3.RASとスコトーマ

【RAS】
まずRAS人間の脳は、普通に過ごしていると大量の情報を知覚してしまい脳が処理できなくなってしまうのです。
そのため無意識の優先順位に従って、インプットすべき情報を脳が判断しています。この機能をRASと言います。

RAS(Reticular Activation System:脳幹網様体賦活系)というものは、脳幹に当たる部分で誰しもが保有している脳の機能です。

私たちは日常で様々な情報に触れていて、誰しもが無意識的にRASによって入ってくる情報を取捨選択しています。

(例えば・・・)
外出するとジムばかりが多く目に入り、カフェなどは全く目に入らなくなる。これは身体を鍛えることにハマっていることから、身体作りに対する重要性が高くなり、それに関連する情報にRASが発火しているのです。

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ちなみに、RASが発火するにはある条件があります。

それは「責任を追う」事です。自分自身の将来に対して、自身で責任とる。

つまり「決断」するのです。

自己責任の伴う「ゴール設定」をする事で、RASが発火し、自分にとって重要な情報、「ゴールを達成するために必要な情報」を無意識に探しだします。

なので、現状の外側のゴールを設定したら、達成する道筋や手段を考えるのではなく、脳(無意識)に身を委ねればいいのです。

この際に、道筋や手段を考えようとしてしまうと、現状の脳が解こうとするので、ゴールがしょぼくなってしまうのです。
まさに、「果報は寝て待て」ということです。

【スコトーマ】
逆に、RASによって情報が入ってこなくなる対象を「盲点」と言います。これをスコトーマと呼んだりもします。

元々は眼科医の医療専門用語です。先ほどのジムの例でいうと、恐らくカフェは情報として入り難くなるため、これがスコトーマになるということです。

では、RASは何に従っているのか?
それが未来のゴールです。未来のゴールという目的地が変わることで、RASが発火する対象も変わってきます。

このように、ゴール変わるとRASが機能しスコトーマが外れ、必要なリソース・道筋が見えるようになる仕組みが脳にあることを理解頂ければと思います。

また、ここがとても大事なのですが
ゴール設定ができているということは、ゴールに関係ないものは見えていない(=スコトーマがある中でゴールを見ている)ので、常にhappyじゃないとおかしいのです。
※人生でゴールに関係ないものが見えていることが不幸なのです。

4.コンフォートゾーン

我々には慣れ親しんだものを維持しようとする。一定の安定した状態を維持する機能があります。
それをコンフォートゾーン(ホメオスタシス)と呼びます。

「コンフォートゾーン」とは、無意識が集めている優先順位の集合体と考えてください。ゾーンというくらいなので、少し幅があるイメージを持ってもらえると良いと思います。

このコンフォートゾーンというのはとても強力です。なにしろ「自分が大切だと思うものの集合体」なので、このゾーンの中にいるときはとても居心地が良いんですね。

簡単にいうと
コンフォートゾーンは「そのままでいたい」「現状維持したい」という意識を強烈に生み出します。

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上記のように、何か自分に変化が起こると、それを元の状態に戻そうとするために、様々な変化を起こしていきます。

例えば、体温が下がると鳥肌が立ち体温の低下を防いだり、体を震えさせて強制的に運動を起こして体温を上げるなどしますよね。

このように、人は安定した状態を保つため、内分泌系、自律神経系、免疫系などに変化を起こしています。

これは人体だけではなく脳の情報処理にも同じことが言えることが分かってきています。

日常を思い出してもらいたいのですが、自分のオフィス空間や部屋のレイアウトを頻繁に変えたりはしませんよね。同じ場所に座って、同じ画面に向かって電話をしたりしているはずです(無意識的に心地良いため)。

要するに、人は「変わらない」ために多くのエネルギーを割けるようにデザインされていると覚えておきましょう。

さらに、コンフォートゾーンとは人のパフォーマンスの限界を決めるものでもあり、このゾーンにいるときが人は一番力を発揮できるとも言われています(ホームグラウンドで勝ちやすい話と似ています)。

また、このコンフォートゾーンは2つ同時に持つことが出来ないという特徴があります。
例えば人は平均体温を36.5度など、1つしか持てないということです(私の平均体温は36.5度と36.0度ですは無理ということ)。

さらにこのコンフォートゾーンは、臨場感が高い方にズレるという特性があります。
そのため、現状の外側のゴール側が自分にとって快適であり、慣れ親しんでいるという状態を作ることが何よりも大切です。

こう考えていくと、いかにして未来側のゴールの臨場感を高めていき、そしてそこが一番に居心地が良いと思えるかが大事な要件となります。

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最後に世の中的に知られていないコンフォートゾーンについて2点お伝えします。

①コンフォートゾーンとは、私にとって居心地が良いのではなく、私の無意識にとって居心地が良いものを維持しようとする機能であること
→なので、私が10kgダイエットしたいと思っていても、無意識はこのままがいいと思っていたら、ダイエット後にすぐにリバウンドしてしまいます。
※これがリバウンドのカラクリです。

劣悪な環境もコンフォートゾーンになり得るということ
→コンフォートゾーンとは、自分の無意識にとって居心地が良い・慣れ親しんだものを維持しようする機能なので、変な話ブラック企業がコンフォートゾーンになることもあり得るということです。

5.セルフトーク

セルフトークとは、自分に語りかける言葉です。
パフォーマンスの限界を決めるのがコンフォートゾーンと説明しましたが、そのパフォーマンスを決定づけるものがセルフトークです。

繰り返しになりますが、セルフトークとは無意識的に自分自身に語り掛けている言葉です(心の中で思っても口に出さないことや、自分でも全く意識していないけど考えてしまっていることです)。
※そして、ほとんどの人が自分のセルフトークを自覚していません

ただ、自覚をしていないのに、このセルフトークがゴール側に臨場感をもたらすのに大きな働きをするのです。
※臨場感を上げる有効な方法の一つがセルフトークと認識してください。

もっと詳しく説明すると、まず人間は無意識的なセルフトーク、つまり自分自身への言葉の投げかけを一日に数万回も行っていると言われています。

このセルフトークは「自分は人と打ち解けるのが得意な人間である」「自分は論理的に考えることが好きだ」といったポジティブなものもあれば「自分は細かい計算が苦手だ」「パートナーとうまくいっていない」というネガティブなものもあります。
※セルフトークの8〜9割がネガティブセルフトークと言われています。


そして実は、マインドの作用の観点からみると、「臨場感」を決めるのは目の前で見えていることではないんです。むしろスコトーマによって、私たちは自分が見たい世界しか見ていない。

つまり、セルフトークが語り掛ける言葉によって、言葉が脳に映像を出力する。そして、映像の情報によって感情が動く。その感情のパワーによって自己イメージを形成して、自己イメージが新しいコンフォートゾーンを作り上げる。この一連の作用がセルフトークがもたらすパワーです。

なので、セルフトークを書き換えると、それが勝手に「ゴールの臨場感」を高め、エフィカシーを高く維持することにも繋がるわけです。

上記の理由から、ゴールを達成した自分の人格を今の自分に取り込んで、未来の自分が使っていそうな言葉やフレーズをセルフトークとして毎日唱え続けることで、新たなコンフォートゾーンが定着していくのです。

ゆえに、臨場感の発端であるセルフトークを変えると、自分自身のコンフォートゾーンもずらすことが可能なのです。

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ここまでを簡潔にまとめると
「言葉」が自分をつくるという事です。

また、ミスなどをしてネガティブセルフトークが出そうな場合には、ミスをした自分に対して「自分らしくない。じゃあ、どうする。」と心の中でセルフトークをしましょう。

6.最後に

上記のように、
認知科学コーチングではマインド(脳と心の機能)の使い方を理解した上でセッションを行っていきます。

自分でやってみればわかると思うのですが、
簡単にエフィカシーが上がらない。
現状の内側ばかり考えてしまって、現状の外側のゴール設定が出来ない。
ゴールはつくってみたものの、これが本当にやりたい事かわからない。

というように、1人でやるとなかなか難しいです。

だからコーチという存在が必要です。

僕自身もコーチでありながら、
他のコーチからコーチングを受けていますし、今でもコーチングを学んでいます。

マインドのカラクリを理解し、それを提供している僕も、コーチをつけています。

なぜなら、
自分らしさ(取り扱い説明書)は1人では分からないからです。プロのコーチと伴走していく中で、正しいマインドの使い方や、自分らしさを見つけていくプロセスが大事なのです。
これに終わりはないと思っています。

毎日毎日歯磨きしているのに、虫歯が出来たり、歯石が出来たりしてしまいますよね。
僕は毎月、歯科に行って検査やクリーニングを受けていますが、コーチングを受けるのもその感覚です。

自分で取りきれない歯石や虫歯を排除して、
より健康な歯にするように、

自分で取りきれないブロックや制御を外して、
より良い人生になるように、コーチがいます!

コーチ共に正しい自分の取り扱い説明書を見つけ、
自分らしさを使って心からやりたいことに本気でチャレンジできるようになる。

それが認知科学コーチングの価値だと考えています。

おまけ

動画解説を合わせて見たい方は、以下からご覧ください👇

コーチングを受けた僕の変化は以下をご確認ください👇

以上、最後までお読みいただきありがとうございました!!



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