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上肢挙上時における肩甲帯機能を考える

おはようございます(^ ^)
本日も臨床BATONへお越し頂き、ありがとうございます。463日目を担当するのは理学療法士のゆーすけです。

上肢挙上時に90°付近から肩甲骨の挙上が伴い、頭上までの挙上が困難な患者様に対しての問題点や評価・治療に悩む人。

「上肢挙上時に肩甲骨が引き上がる…。なんで肩甲骨が引き上がるのか…??。僧帽筋上部線維を緩めてもまた肩甲骨が引き上がる…。」

こういった疑問にお答えします。


★はじめに

上肢挙上時に肩甲骨挙上を伴い、最終域で詰まりを生じる患者様をよくみかけます。
肩甲上腕関節の可動域制限があればもちろんそのような現象が出現することは理解できますが、背臥位では肩甲骨の挙上は少ないのに、座位で自動挙上すると肩甲骨挙上が強くなるのはなぜだろうか。
ひたすら肩甲上腕関節のROM訓練をしてみてもなかなかよくならない。
肩甲骨挙上を作っている僧帽筋上部線維や肩甲挙筋のリラクセーションを行ってみても、また座位で挙上すると同じように肩甲骨が挙上してしまう。
みたいなことを臨床では多く経験してきました。
それぞれの患者様で問題点が異なるので結局的には疾患や現象から紐解いてくことは必須にはなりますが、肩関節は肩甲上腕関節と肩甲胸郭関節から成り立っており、それぞれの関係性を考えることで評価・治療の幅が広がればと考えています。

★上肢挙上時の筋活動

まずはじめに上肢挙上時の健常人の筋活動パターンをみていきましょう。

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