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東大生によるインタビューvol.1:能登町の未来と移住を考える(森進之介さん)

今回は能登町定住促進協議会の職員として働き、能登町の交流拠点であるNOTO CROSSPORTで移住コーディネーターも手がけている森進之介さんにお話を伺いました!

石川県金沢市で生まれ育った森さん。元は金沢で美容師をされたり経営に関わる仕事をされたりしていましたが、2015年に金沢から能登町の松波へ移住した後は民間の職員として、さらに現在はNOTO CROSSPORTで移住コーディネーターとしても大活躍されています。

そんな森さんに能登町の移住の裏?事情や、移住コーディネーターのお仕事、能登町の魅力などなど、インタビューさせていただきました!


NOTO CROSSPORTの様子

まずは森さんが移住コーディネーターを始めたきっかけについて伺いました。

偶然の重なりが多かったと教えてくださった森さん。能登町へ移住した当初、ちょうど発足したばかりだった定住促進委員会からオファーを受け、そこで働くことに決めたそうです。

また、能登町へ移住する際に移住の窓口がなく、住まい探しに苦労したという自身の経験から移住コーディネーターとして能登町への移住をサポートしたいという思いが生まれたともおっしゃっていました。

NOTO CROSSPORTでの森さんの様子

次に移住コーディネーターの仕事において大事にしていることについて教えていただきました。まず森さんが強調していたのは、移住者は誰でもいいというわけではない、ということ。能登町に移住したいと相談されても、能登町への移住が向いていないと感じたら断ることもあるそうです。また、能登町の中でも移住する先の集落に特に重点を置いているそうなんです。

「能登町全体に共通する文化はありません。能登町に移住するのではなく、能登町のどこに移住するのかが大事」と森さん。

能登町は15のエリア、193の集落が集まってできています。一つの町として面積はそこまで大きくないのに、集落によってキャラが全然違うところが能登町の魅力でもあり難しさでもあるとのこと。一つ隣の集落でもごみの出し方、お祭りの文化など様々な違いがある、カラフルなところが能登町の特徴なんですね!

さらに、空き家問題に関してもお話を伺いました。能登町は空き家の多さも一つの深刻な問題になっています。インターネットでの掲載数も少なく、その中でも即購入できるものは限られているそう。しかし、空き家が多い原因は住む人がいないだけではないんです。能登町では家というものは先祖代々の魂が宿る場所として考えられており、そこに他の人が移り住むことに抵抗がある人が多いそう。家は墓のようなものであり、貸したり売ったりすることは不謹慎だと考える風潮によって、「住んでいないけど空いていない」家が多いとお話してくださいました。このデリケートな問題にも対処することが必要とされているんです。

お仕事中の森さん

最後に伺ったお話は、移住において最も深刻な問題と言っても過言ではない集落トラブル。移住者が集落の方と良好な関係を作っていけるかどうかが移住の成否を分けることになります。森さんはこの問題にどうやって対処されているのでしょうか。

集落トラブルに対しては、どの集落に向いているかについて何度もヒアリングを重ねることが一番大事とおっしゃる森さん。ヒアリングを重ねることで依頼者の方の希望やパーソナリティーを詳細に把握し、一番適している集落を提案するそうです。

「集落の価値観と、移住希望者をコーディネートすることによって、暮らしを続けられるように考え抜いている」と教えてくださいました。

ーー移住促進は目的ではなく、地域や集落活性化の手段である。
これを考え方のベースにしている森さん。移住者の数だけに注目するのではなく、能登町の未来を真剣に考えていらっしゃる姿勢とその考え方に感動した一日でした!

森さん、ありがとうございました!

インタビューを終えて

まずは、能登町を一括りにして捉える考え方が安直であったことに気付かされました。集落ごとにキャラクターが全く違うというお話はとても魅力的に聞こえましたが、その一方で移住はそれほどに繊細で難しいものでもあると実感させられ、移住コーディネーターという仕事がいかに重要であるかもわかりました。空き家問題に関しても、単純に住む人がいないということだけが問題なのではないと知り、新しい発見がたくさんありました。

森さん、貴重なお話を本当にありがとうございました!

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