【現代詩】旅立ちのうた
悩み苦しみながらも人は生きていくものだ
そんなことは知ったことじゃない
俺はもうこの世に生きていたくはない
ほんの一秒たりとも
そう書置きを残して君は去っていった
薄曇りの昼下がり
空を覆う薄い雲から、僕の目を突き刺した
あの光を忘れることはない
君は何処へ行った
そこに自由はあるか
救いはあるか
悩み苦しんでそれでも救いなんてものはない
そんな今を僕は生きている
僕ももうこんな世界に生きていたくはない
息をするのも嫌なのだ
薄暗い部屋で
目の前をちょこちょこ動く小さな虫と戯れる
その瞬間にほっとする
君は何処へ行った
そこに自由はあるか
救いはあるか
暑い夜にうずくまって眠れぬ夜にひとり思う
僕も旅に出たいのだ
どうか教えてくれ
君は何処へ行った
そこに自由はあるか
救いはあるか
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