社内SEへの転職で掴んだもの

収入の安定

私は所属のSIerの業績が傾き、倒産危機をきっかけに社内SEの会社へ転職したため、転職後に毎月きちんと給与が振り込まれる当たり前の事に感動を覚えました。転職後の会社はビジネスモデルがしっかりしていて創業70年以上の安定した会社でした。それだけで心の安定に繋がり、転職当初はなんとも言えない幸福感に包まれたのを記憶しています。

社会人的バランス

SIerにいると、人間的に変な人がたくさんいます。エンジニアとしてはきちんと仕事ができるのですが、社会人としてはバランスに欠けています。挨拶ができない、声が小さい、目を見て喋れない、意思疎通が難しい、スキル的マウントを取る事だけを生き甲斐にしてる人、などなど。それでもエンジニアとしてのスキルさえあれば社内的地位は確立されるため、対外的な仕事は難しいですが、社内で働くには慣れてしまえば特に問題視はされません。一方社内SEになると、お客様は社内の売上部門になるため、そうはいきません。必然的に受け答えや対応が社会人的バランスの取れた人間性になっていきます。

家族との時間

死ぬ前に男性が後悔する事で必ず挙がるのが、「もっと子育てを子供と一緒に楽しめば良かった」というものです。子供は環境さえきちんと与えて、適切なコミュニケーションを取れば、小さくて手のかかる頃を除けば、そこまで子供と時間を共有しなくてもちゃんと育つと私は思っていますが、子供が頑張ってる姿を見て褒めてやったり、一緒に悔しかったねと思いを汲んでやる事ができれば、もっと家族との人生を楽しめると思います。社内SEではそれが実現できるのです。ワークライフバランスを考えた時、社内SEは理想に近い形を実現し易いと思います。近年SIerでも残業時間が厳しく管理され、昔のようなブラック企業は減ってきていますが、それでもエンジニアは残業とは切っても切れない関係です。残業はしなくていいけど納期は守ってね!という矛盾した事を言ってくる上司はいまだに沢山いるのは残念です。

マイホームの購入

収入が安定すると次に考えたのがマイホームです。SIer時代は考えた事もありませんでした。会社の不安定さもありますし、健康不安から住宅ローンを継続的に返済する自信はありませんでした。社内SEへ転職すると、既に安定的な収入を得られている先輩や同僚達は皆マイホームやマンションを所有していました。転職当初、君はマイホームを持たないの?って聞かれた時に初めて持ち家について考えたのでした。

精神的安定と健康

家族との時間にも通ずる話ですが、社内SEは例外もありますが基本的に仕事の納期がなく、その仕事のサイクルが1日であるため、家に帰ると仕事脳が完全にリセットされます。これにより、安定し精神で家での時間を過ごすことができます。これが健康に繋がらない理由はありません。私はSIer時代、どこか体調悪くても忙しいので病院は後回しにするという事が多々あり、結果的に症状が悪化して、遅れて病院へ行った結果、長く通院して時間もお金も健康もロスしてしまうという事がよくありました。

新しいチャレンジ

SIerで毎日スケジュールに追われて仕事をしていると、何か新しい事を始めようという気が起きません。休みができれば溜まった家事をこなしたり、体を休めるために一日中寝ているなんて事はしょっちゅうです。私は、これは実質仕事の時間にカウントされるものだと考えています。社内SEは時間に余裕があるため、社内の課題に対して問題解決に取り組んだり、インフラの勉強をしてみたり、資格の勉強をしてみたりと、いろんな新しいチャレンジができます。新しい趣味を持つ事もできます。

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