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#エンジニア 系記事まとめ

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noteに投稿されたエンジニア系の記事のまとめ。コーディングTIPSよりは、考察や意見などを中心に。
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2020年12月の記事一覧

SIerとは何か、何であるべきか ― 偉大ならざるリスクテイカー

はい、今回はみんな大好き(大嫌い)SIerについての話である。 デジタル庁の動きに駆動されて、日本で何度目かの内製推進が盛り上がろうとしている。 日本のITシステム開発がうまく行かない原因としてしばしば挙げられるのが、ユーザサイド(非IT産業)にエンジニアやプログラマなどのIT人材が不足しているというものだ。確かに、日本が欧米と比較してIT企業にIT人材を集中的に配置しているのは事実である。 こうしたIT人材の偏りによって、アジリティの高い開発ができない、CI/CDやD

[翻訳] BioNTech/Pfizer の新型コロナワクチンを〈リバースエンジニアリング〉する

本記事は Bert Hubert による [Reverse Engineering the source code of the BioNTech/Pfizer SARS-CoV-2 Vaccine] を許可を得て日本語訳したものです。 はじめにようこそ。この記事では、バイオンテック社・ファイザー社による新型コロナウイルスの mRNA ワクチンのソースコードを、1文字ずつ解読していきます。 本記事を読みやすく、正しいものとするために時間を割いていただいた多くの方々に感謝い

myCobotを自作してみた話

先日、中国のロボットベンチャー「Elephant Robotics」が、安価な6軸ロボットアーム「myCobot」の販売を開始し、特に日本のM5Stackユーザー、コミュニティを中心に大きな賑わいをみせている。 12月現在での販売はまだ先行的なものらしく、少量しか取り扱っていない。正式販売は2月以降らしい。また、日本販売に向けてはスイッチサイエンスが調整中とのこと。 myCobotの価格は6万円弱で、6軸ロボットアームとしては超破格。かの有名なブロガー「からあげ」さんも絶

未経験で機械学習エンジニアに転職。〜安定からベンチャーへ〜

みなさんこんにちは。fkubota(github, kaggle)です。現在社会人3年目です。1度転職を経験しこの度2回目の転職を行うことになりました。今回はその経験の中でも1回目の転職の経験談をここに綴ろうと思います。 具体的には、専門商社のエンジニアからAIベンチャーの機械学習エンジニアへの転職経験談です。 はじめにお伝えしておきますが、これから書く文章は生存バイアスにはじまりあらゆる偏った思考が散見されると思います。僕はだれも傷つけたくありません。どうか、この記事を読

dely株式会社に入社しました

すでにSNS上ではご報告済みですが、2020年11月9日に料理レシピ動画サービス「クラシル」や女性向けメディア「TRILL」を運営する dely株式会社 に入社しました。 アルバイト時代を含めると7社目の転職になりますが、上のTweetの通り、delyでの入社1ヶ月の出来事はこれまでになく刺激に満ちた貴重な経験でした。 先日、社内で発表した自己紹介スライドを一部再利用しつつ、この初心の気持ちを忘れないようブログに記したいと思います。 Who am I? 稲見 泰宏 (

技術者には試行錯誤は圧倒的に悪であると腹落ちした話

私はシアトルのクラウドの中の人として、ソフトウェアの開発を行っているが、先日ある問題がきっかけで、技術者には試行錯誤がとても良くないということが腹落ちしたので、忘れないように書いておきたい。 先日起こった事先日起こった事は、私がシアトルから一時帰国して、普段使わないラップトップを使って日本から仕事をしている。 Application Insights というログを管理するプラットフォームがあるのだが、とても不思議なことに、Application Insights のログファ

WACATE2020冬に参加したら「最低限のテストって何?」が見えてきた話

こんにちは、ずんです。 今日もテストや品質のことで、1人悶々と悩んでいます。 最低限のテストって何だろう? 最近何を悩んでいたかというと、「最低限のテストって何だろう?」ということです。  時々、仕事で「今回の変更では、最低限のテストさえできればいいよね!」というざっくりとした会話をするのですが、私自身最低限の定義が分からず困っていました。業務フローを最低限カバーすれば業務が止まらないからいいのかな、いやもっと浅いのか深いのか・・・ WACATE2020冬に参加 そんなと

Dartによる言語統一開発とServer Side Dartの可能性

Dartによる言語統一開発 筆者は現在の仕事でServer Side(以下、サーバーサイド)の開発言語にDartを用いている。このことを友人に話すと「厳つい選択をしているね」「そんなマイナーな言語でよく開発できるな」と言われることがほとんだ。 恐らく日本では弊社(10X, inc.)のみ? 世界に目を向けてもほとんど見聞きしたことがない技術選択だと思う。少なくとも商用利用(事業としてソフトウェア開発の営み)でDart言語をサーバーサイドで100%利用しているというのは、自分

ZOZOのテックカンパニーへの変遷、CTOとしての取り組みを振り返る

こんにちは、ZOZOテクノロジーズで執行役員CTOをしている @kyunsです。 本記事はCTOA Advent Calendar2020の 16日目の記事となります。 この記事ではZOZOでの2年半を振り返り、テックカンパニーを目指す中でCTOとしてどのようなことに取組み、結果としてどういう変化が起きたかについて紹介したいと思います。 同じような立場のCTOやこれからエンジニアリング組織を強化していきたい方々の参考に少しでもなればと思います。 自己紹介と背景 私はヤフ

CTOの頭の中:技術投資を最適化する

ざっくり年収1,000万円のエンジニアが10名いる会社では、年間1億円の技術投資がなされているわけですが(地代家賃、ライセンスフィー、PC代など含めるともっと)、年間1億円を正しく詳細に把握して、投資をコントロールできている会社は少ないと思います。会社が創業期であれば、最低限作らなければならない機能などは分かりやすく見えていたりするのでまだしも、そのプロダクトでしっかりとした収益が成り立ち、上場企業となるようなレベル感のプロダクトに対する技術投資となると、一部の大きなプロジェ

小さな会社のCTOの存在意義

こんにちは、M&AクラウドでCTOをしていますかずへいです。 CTOA Advent Calendar 2020 の4日目に参加させていただいています。 錚々たるメンバーのアドベントカレンダーに枠を頂いて大変恐縮です。 はじめについ最近以下のツイートを見てまさに自分のことだよな〜と思って考えていました。 ここで書かれているたくさんのCTOですが、ここ最近のスタートアップ投資の増加によってたくさんのスタートアップが立ち上がっており、会社の数だけCTOと名乗る人が増えていると

CTO不在の企業で開発組織を作っていくために大事なこと

おはこんばんちは!!尾藤 a.k.a. BTO です。 これは CTOA Advent Calendar 2020 の5日目の記事です。 今までウノウとUUUMの2社のスタートアップでCTOを足掛け10年近くやってきました。経歴柄、CTOのいない企業から開発組織の作り方の相談を受けることが多いですが、やはりCTOが不在で開発組織を作っていくのは非常に困難です。とはいえ、転職市場に都合よく即戦力になりうるCTO人材が簡単に見つかるのも稀です。そこでCTOが不在の中で開発組織

Windows95と地上の星

この記事は、数年前に私がブログに書いた記事ですが、最近、私が連載しているメルマガ「週刊 Life is beautiful」で Microsoft のアプリの互換性に対する姿勢に関する話題が出たので、再度 note の記事として公開することにしました。ソフトウェア・エンジニアとはどんな仕事をしている人たちなのかを理解するには、良い資料だと思います。ソフトウェアを勉強している学生さんたちには、ぜひとも読んでいただきたい文章です。  Windows95の開発の総責任者であるDa

マネージャーはエンジニアに戻れるのか?元執行役員が今現場に戻る理由

こんにちは、ログラスでエンジニアをやっている飯田 / @ysk_118と申します。2020年10月にjoinし現在2ヶ月ほど経ったところです。 優秀なメンバーに囲まれて毎日焦りを感じながら開発をしています。 私はこの2年ほど開発組織のマネジメント業に専念しており、現場でコードを書くのはかなり久しぶりでした。 このエントリではそんな元マネージャーがなぜ社員数人のどスタートアップに行こうと思ったのか?マネジメントから現場に戻ると何がどうなるのか?について書きたいと思います。