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#エッセイ 記事まとめ

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noteに投稿されたエッセイをまとめていきます。
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2023年2月の記事一覧

若い男性が中性的になってきた理由

お知らせ cakes時代からの本連載をまとめた、林伸次さんの新刊が発売しました! 日本一発信力のあるバーの店主が、人と交わる「わずらわしさ」と「幸せ」、「うまく生きるヒント」をつづった人間関係考察エッセイ。ぜひお買い求めください! 前回の記事はこちら 男性は自分より学歴や年収が上の女性が嫌いなのか?いらっしゃいませ。 bar bossaへようこそ。 女性からよく聞かれることに、「男性って、自分より学歴や年収が上の女性を嫌がりますよね」という話があるんですね。

待ち会、ふたたび 千早茜「ときどき わるい食べもの」

新直木賞作家となった千早茜さんのもうひとつの代表作、「わるたべ」シリーズが早くもHBに帰ってきました! 直木賞選考会当日、編集者たちとの「待ち会」はこんなことになっていたようで……華やかな受賞会見の舞台裏が垣間見えるエッセイです。 [不定期連載] illustration:北澤平祐  どんよりとしながら竹の皮を水に浸していた。からからに乾いた茶色い竹の皮はなかなか柔らかくならない。  体調がひどく悪かった。ベッドで湯たんぽを抱きながら横たわっていたいのに、今日は十六時に新

作ってあげたいカルボナーラ

春から小学2年生になる娘は、カルボナーラが大好きです。 なので、夜ご飯に何が食べたいかと聞くと、カルボナーラと返ってくることがよくあります。 カルボナーラはシンプルな料理であるが故に、なかなか奥が深い料理でもあります。 ベーコンを使うのか、パンチェッタ(塩漬け豚バラ肉)を使うのか、グアンチャーレ(塩漬け豚頬肉)を使うのか。 卵は全卵を使うのか、卵黄だけを使うのか、またはそのミックスか。 生クリームは入れるのか、入れないのか。 などなど、それぞれのシェフの考え方や学んで

趣味と友達は多ければ多いほどいいらしい

15年以上ぶりに”能面のおじさん”と再会した。 ”能面のおじさん”は私の父の父の弟、つまり正確には大叔父である。 小学生の頃に一度、大叔父が趣味で彫った能面を見に展示会へ行った。 それ以来、同じ関東圏に住みながら今まで全然逢わずにきてしまった。 なぜそんな距離感の”能面のおじさん”と、今さら逢うことになったのか。 それは、中学で音楽の教師をやっている仲良しの先輩との会話がきっかけだった。 彼曰く、教科書に載っている日本の伝統芸能”歌舞伎・人形浄瑠璃・能”のうち、能だけは授

図書館で、本を延滞する人たち

数としては、想像しているよりも少なくない。 借りた本を決められた期限までに返却しない人、というのは案外ぼちぼちいるものである。その利用者に返すよう促すことも、もちろん僕たち図書館員の仕事ではある。 −−− 先日、とある利用者がカウンターまでやってきた。年齢は僕の祖父とおなじぐらいか、または少し下ぐらいだとおもう。とにかく世間一般では「ご高齢」とされる方が、悠然と僕のいるカウンターまで足をはこんだ。 大学図書館とはいいつつ、大学には10代後半から20代の若者だけでなく、

靴を探しに~初めてのGUCCIで泣いた話

良い靴を買おうと決めた。 今季買ったBIRKENSTOCKは2足ともめちゃくちゃ気に入っているけれど、何せショートブーツとボア付きサンダル。春が来たら履けなくなってしまう。 カレを買ってエルメスの魅力に取りつかれた私は、ひそかにほくそ笑んだ。そうだ、エルメスで靴買えばいいじゃん。1つ買えばまた欲しくなる、そこはエルメス沼の入り口だ。 問題は私の足。マノロ?ルブタン?おいしいの?な幅広甲高ワガママフットはヨーロピアンとまさに逆。たぶん入らないけど、エルメスの靴、一度でいい