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ヴィッセル神戸 記事まとめ

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#川崎フロンターレ

「いま、足りないものは何だ」(リーグ第18節・ヴィッセル神戸戦:0-1)

 前半の何気ないシーンが気になりました。 それは32分のワンシーンです。佐々木旭とパス交換しながら、次に出すパスコースを探る高井幸大に向かって、インサイドハーフの脇坂泰斗がセンターサークルまで降りてきました。すぐ近くにはアンカーの橘田健人を監視している井出遥也がいますが、脇坂は「それでもボールをつけてくれ」という強いジェスチャーで足元にパスを要求しています。  前線からプレスバックしている大迫勇也と井出遥也に囲まれていることで、高井はパスを出すタイミングを一瞬だけ躊躇して

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試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第18節・ヴィッセル神戸戦)

6月16日は国立競技場でヴィッセル神戸戦です。 神戸とは2月の「FUJIFILM SUPER CUP 2024 」で対戦しています。しかも舞台は国立競技場でした。このときの試合は1-0で勝利。ファンウェルメスケルケン際の決勝ゴールや山内日向汰、パトリッキ・ヴェロン、ゼ・ヒカルドなど新加入選手が多く出場した試合でしたね。わずか4ヶ月前ですが、なんだか随分と昔の出来事のように感じます。  今回は神戸のホームゲームです。 去年は諸々の事情でリーグ戦で2回神戸遠征したので、今年は

¥200

2024年度J1クラブ通信簿 第10節

どうも、こたつです。 今季のJリーグも全試合分の約4分の1を消化して、タイトル争いの基軸が見えてきた……かと思いきや、かなりの混戦模様ですね。 とにもかくにも序盤戦が終わったということで、今回は各チームの「冬の移籍の成功度」を見てみたいと思います。 成功度の基準は新加入選手がどれだけ多く出場しているか、その時間量を表にしたものがこちらになります。 結果を見てみるとダントツで新加入選手の出場時間が多いのが町田ゼルビアでした。リーグ成績の方も上位につけているため、「冬の移籍の

2024年度J1クラブ通信簿 第9節

前回の記事で「FC東京は謎の決定力がありガンバ大阪は逆に決定力不足」なんてことを書いたのですが、見事に前節はFC東京は大量のチャンスも決めきれずに敗戦(ゴール期待値2.606)、ガンバ大阪は一度のチャンスを逃さずに決めきって勝利(ゴール期待値0.359)という結果となり、下手なこと書くもんじゃないなーと思っているこたつです。 (そりゃ播戸さんも解説で「期待値なんて意味ない」なんて言ってしまうわけです) まあ“所詮はこたつ記事”なんて自虐を込めてこの名前にしているので、めげず

JリーグYBCルヴァン杯 愛媛FC V・ファーレン長崎 レビュー

惜敗。 内容だけで言うと圧倒されていたが、メンバーを考えるといい出来だった! 試合内容簡単要約V・ファーレン長崎 両ウイングが幅を取り、外回しでボールを回す。 幅をとっている分、中の選手がフリーに。 ウイングと相手SBを1対1にさせ、勝負。 CBからのロングボールに前線が反応し、スピード勝負。 愛媛FC ハイプレス&ショートカウンター。 最終ラインからロングボールで、前線の裏抜けして、スピード勝負。 ボランチのスルーパスで、前線がエリア内侵入。 全体ハイライト映像

Jリーグ各チームのドキュメンタリー調べてみた

「プロ野球戦力外通告」や「家、ついて行ってイイですか?」のようなドキュメンタリーが好きなすこまる。 応援している愛媛FCにも、試合に密着したドキュメンタリーがあります。 それは「INSIDE」 先日のアウェイ清水戦のINSIDEを貼っておきます。 他サポの人も飛ばし飛ばしでいいので、見てもらいたい。 映画やん、、と思った人もいるのではないでしょうか? 画面から飛び出てくるスタジアムの雰囲気、サポーターの気合い、試合の臨場感、動画の鮮明さ、どれを取っても映画級。 こ

2024シーズン、J1リーグ第2節を終えて(Concept Map #1)

はじめに ここまで各クラブとも2試合を消化し、連勝クラブなし。連敗クラブが一つという波乱の序盤戦となっています 順位表 まずは順位表から確認しましょう。  負けなしは鹿島、広島、G大阪、町田、柏、そして福岡の6クラブ。いずれも勝点4で並んでいます。以下、勝点3(1勝1敗)が7クラブ、勝点2(2分け)が2クラブ、勝点1(1分1敗)が4クラブとなり、勝点0(2敗)が名古屋となっています  いまだ得点がないクラブは、札幌と名古屋の2つ。そして、注目すべきは失点が0のクラブが福岡

新スタジアムの波に乗り候補を挙げよう 〜愛媛FC〜

ついに待ちに待ったJリーグが開幕‼️ 今シーズンの最初の話題は、やはり新スタジアム。 3つの新スタジアムが建設されました(今年完成予定も含む)。 新スタジアム1つ目は、サンフレッチェ広島の『エディオンピースウィング広島』 2つ目は、V・ファーレン長崎の『PEACE STADIUM Connected by SoftBank』 3つ目は、ツエーゲン金沢の『金沢ゴーゴーカレースタジアム』 羨ましい‼️‼️‼️‼️ サッカー専用スタジアムということで、ピッチとの距離が

試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(FUJIFILM SUPER CUP 2024・ヴィッセル神戸戦)

2024年2月17日は国立競技場で「FUJIFILM SUPER CUP 2024 」です。キックオフは13:35。 川崎フロンターレが国内で臨む、今年最初の公式戦となります。前年度の天皇杯覇者として、リーグチャンピオンのヴィッセル神戸との対戦です。  試合前日のオンライン会見で、大幅にターンオーバーすることを鬼木監督は明言しています。 「今回は大幅に(入れ替えを)考えています。ACLの戦いの中で、移動も内容的なものもハードでした。当然、ケアしなければいけない選手も出て

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「大事な人がいなくなるとチームは強くなる」(FUJIFILM SUPER CUP 2024・ヴィッセル神戸戦:1-0)

 国立競技場での「FUJIFILM SUPER CUP 2024 」は1-0で川崎フロンターレが勝利。3度目のスーパーカップのタイトル獲得となりました。  決勝点を決めたのは、ファン・ウェルメスケルケン際です。 後半3分、セットプレーのこぼれ球をクリアしようとした山口蛍の間合いに詰めていくと、ブロックした足に当たったボールが、そのままゴールネットに吸い込まれました。  試合前日のオンライン会見に出席し、メディア対応。 前夜にはtvkの「ファイト!川崎フロンターレ」で自分が

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Jリーグの秋春制移行④       トリクルダウンって起きたっけ?  (前編)

秋春制移行決定 チェアマンが次に目論むこと Jリーグの秋春制移行が決定した。 その途端、それまで移行論議を巡る記事では名前すら見なかった日本サッカー協会・田嶋幸三会長に取材した記事がさまざまなメディアに掲載されるようになり、野々村チェアマンは早速その日のうちに「ウインターブレイクが少しでも短くなるような努力をしていきたいという意見はクラブからも出ている(中略)その努力はしていきたい」と言い出した。 野々村チェアマンの本音は「まずは降雪地クラブを取り込むためにウインターブ

Jリーグの秋春制移行④         トリクルダウンって起きたっけ?  (後編)

「痛み」と「恩恵」 アンバランス軽減へ私的提案 (前編から続く) すでに「Jリーグの秋春制移行① 降雪地に向き合うということ」のあとがきでも触れているが、あらためて提案したい。 ACLやCWCに出場したクラブが大会で得た賞金のうち、ある一定の割合(3割程度が妥当か)を必ずJリーグに納め、全国のJリーグクラブやJリーグを目指すクラブの施設整備費などに充てる仕組みの構築である。(ただし、AFCなどから支給される旅費遠征費はこの仕組みから外す。) 前述したように、Jリーグの

試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第23節・ヴィッセル神戸戦)

8月12日は等々力陸上競技場でヴィッセル神戸戦です。 「最強のチャレンジャーになろう」  王座奪還を掲げた2023年シーズン、チーム始動日の全体ミーティングで鬼木達監督は選手たちにそう声をかけています。 今節の相手は首位のヴィッセル神戸。 リーグ戦の残りは12試合。神戸、横浜F・マリノス、名古屋グランパスといった上位陣との直接対決で残っているのは、この神戸戦のみとなりました。自分たちの勝敗で勝ち点差を縮めることができる、唯一のチャンスでもあります。  シーズン序盤な

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若手の我慢起用、最強の個 川崎0-1神戸

「ミスも多いし実力不足を露呈するけど、若手育成という観点から悪い部分には目をつぶってトップの試合に起用し続けよう」 この思考、どう思います? 自分は、かつては理解できた立場、しかし 今は、マジでありえないしプロとして絶対にやってはいけないマネジメントという立場です。 自分の中で一番古い記憶で言うと、2003年の鹿島において秋田豊が33歳の時に戦力外通告、若返りのために金古聖司が背番号3を引き継いだ時。 あの時、ライターの平野氏がサッカーダイジェストで「そこに競争原理はある