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鬼木フロンターレとは何だったのか:Vol.16〜34本のパスをつないで決めた年間ベストゴール。そして二冠が潰えた直後に家長昭博が語った忘れられない言葉。
リーグ連覇を達成した2018年の振り返りもいよいよ終盤です。 首位浮上後、最初の正念場となったアウェイでの鹿島アントラーズ戦は0-0で乗り切ったものの、連覇への道は簡単ではありません。次なる難関となる相手が立ちふさがります。 それがイニエスタ擁するヴィッセル神戸です。 順位的には優勝争いから脱落していたものの、リージョ監督を招聘し、ポドルスキも健在。さらにこの年、元スペイン代表のゲームメーカーであ離、世界的なトッププレイヤーであるイニエスタがやってきました。 右脚の
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鬼木フロンターレとは何だったのか:Vol.14〜不思議なメカニズムだった右サイドコンビ。敵地での大一番で淡々と逆転するチームの経験値。
今回は2018年シーズン後半に起こした巻き返し劇を見ていきます。 中断明けからチームは高いレベルで安定したパフォーマンスを見せており、7月18日のコンサドーレ札幌戦(2-1)、7月22日のV・ファーレン長崎戦は(1-0)。8月1日の浦和レッズ戦こそ0-2で敗戦になりますが、8月残りの5試合を4勝1分で乗り切ります。 夏場に強い川崎フロンターレの象徴が小林悠でした。8月には5試合で5得点とチームを勝利に導くゴールを奪い続けました。夏男の呼び名は伊達ではありません。 小
鬼木フロンターレとは何だったのか:Vol.12〜新人・守田英正の台頭と、突然訪れたエドゥアルド・ネットの退団による中盤のユニット解体。
鬼木フロンターレの中盤といえば、トップ下・中村憲剛がおり、大島僚太とエドゥアルド・ネットがダブルボランチを組んだトライアングルを形成するのが鉄板でした。 もともとは風間八宏前監督が2016年に確立したトライアングルですが、引き継いだ鬼木監督は、このユニットを解体せずに継続しています。そしてこの中盤の三角関係の機能性もそのままに、2017年はリーグ初制覇を成し遂げました。誰かの怪我による離脱などがなければ、2018年もこの三角関係は盤石だと思った人は多かったはずです。
鬼木フロンターレとは何だったのか:Vol.11〜誤審で途切れたリーグ無敗記録と、立ち込めた暗雲。そこから取り戻した「らしさ」。
リーグ連覇を達成した2018年を振り返ると、勝てずに苦しんでいたACLと比べると、リーグ戦に関しては開幕から3勝1分と順調に勝ち星を重ねていました。 ところが、第5節のサンフレッチェ広島戦で0-1で敗れます。 これが今季リーグ戦初黒星。これにより、昨年から継続していたJ1でのリーグ戦無敗記録が19でストップとなりました。ちなみにこの無敗記録は、2015年に記録した浦和と並んでリーグ史上2位タイ。そして等々力でのリーグ戦連続得点記録も31でストップすることとなってしまいま
鬼木フロンターレとは何だったのか:Vol.7〜何を信じて努力すれば良いのか。劇的すぎた初優勝によって、作ることができたクラブの基準。
今回は初優勝が決まった最終節(大宮アルディージャ戦)を振り返ります。 もちろん、リーグ優勝はそれまでの積み重ねなので、この試合が全てではありません。ですが、クラブの歴史が大きく変わったこの試合を抜きには語れませんからね。 当時の最終節の状況を整理すると、2位の川崎フロンターレとしては大宮に勝つこと。その上で、勝ち点2差がある首位・鹿島アントラーズの結果待ちという条件でした。鹿島が引き分けならば得失点差で上回り、鹿島が負けならば勝ち点で上回ることになります。いずれにせよ