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アルビレックス新潟 記事まとめ

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#マッチレビュー

『最高の形で中断期間へ』2024.J1 #24 セレッソ大阪×アルビレックス新潟

スタメン 戦前 ・保持にリソースを注ぐ訳ではなく、かといって非保持を強調する訳でもなく。小菊体制発足後のセレッソはリーグ内でも比較的ニュートラルな戦略の下で存在感を示しています。 ・クラブ創設30周年を迎える今季ですが、SBの6番化によって相手のプレスを迷わる「3-2-5」システムに本格的に着手すること、強烈なWGの個人能力と大エース,レオセアラの得点力を結び付けてフィニッシュワークで違いを見せること。これらによって例年より保持ひいては攻撃力の強化に取り組んでいる印象を受け

「今シーズンで一番のディフェンス4-3-2」J1第11節 アルビレックス新潟vsサンフレッチェ広島

あなたのポケット管理の仕方の好みは?タッチラインにいる白の1番がボールを持った時、どの選手がボールに行くのか。 白の2番がポケットに侵入した時どの選手がマークに行くのか? 皆さんの好みの守り方は誰が誰に行くやり方でしょうか? vsセレッソの毎熊→レオセアラゴールのシーンを切り取った時の話ではなくて、あくまでブロック組んだ時のチームの原則としての好みの話です。 SBアタック、CBポケット管理 1つのやり方としてはSBが白の①にアタックして、CBがポケットの管理をする方法。

2024.J1.#10 アルビレックス新潟×FC東京 『振り返りと最近の新潟と』

スタメン・ちょうどリーグ戦が10試合を経過したという事で久々のnote更新。 ・こうして好きな事を考えながらPCに向かい合う時間を作れるように、社会人生活にもようやく慣れてきた筆者である。成長。 ・さて、今節はFC東京戦。松木や荒木が代表活動で不在の上に、今季から加入したWGの遠藤が負傷?でお休み。それでもスタートやベンチの顔ぶれを見ると、例年通り本当に選手層の分厚さを感じさせるチームである。 ・新潟的な視点で彼らを語るなら、何といっても高宇洋の存在は無視できないはず。正直ア

2024 J1 #3 アルビレックス新潟×名古屋グランパス 【動かして進む事】

スタメン 要点・ガンバ戦では完全にポヤトスにしてやられた新潟。 ・前節の反省を踏まえてか、今節の名古屋戦はビルドアップの円滑な進行が目立つ試合となった。 ・勿論相手の特徴も照らし合わせた上で考える必要があり、そういう意味では名古屋に助けられた要素も十分作用したのだが… ・相手の力学を利用して自分達の思惑通りにボール・試合を進められたのはとても良い点。明確な数字と共に沢山の収穫を得た一戦であった。ナイス勝利 ・今回は名古屋の思惑を砕き続けた新潟のビルドアップについて書いていく

2024 J1 第2節 ガンバ大阪 × アルビレックス新潟 レビュー

レビュー 来日以来新潟には無敗、と相性の良さを見せるポヤトス監督。この日の新潟対策も冴えていた。ポイントはガンバの守備局面。ひとことでまとめれば、「中央で人数を合わせ、サイドを使わせる」ことの徹底。  特に宇佐美と山田康太の前線2枚のタスク分担と効率が秀逸だった。前線2枚の役割は、相手の攻撃サイドを限定すること。ガンバのMF・DFたちが中央に居るパスの受け手をマンマーク気味に捕まえているタイミングで、CB・GKに対して「横から詰める」。そうなると空いているサイドにボールを付

2024 J1リーグ 第2節 ガンバ大阪vsアルビレックス新潟 マッチレビュー

ガンバ昨年の8月ぶりの勝利!嬉しい!だけの感想は流石にまずいのできちんと振り返っていきます。 ガンバは町田戦からのメンバー変更は半田陸→松田陸、ダワン→ネタラヴィ、坂本一彩→宇佐美貴史の3名。 町田戦でアピールした選手がスタメンという健全な競争ができてるのは良い傾向です。 昨年はポヤトス監督が示す基準にメンバーが達してなくて、入れ替えが少なかったのかなと改めて実感する2024シーズン。 思えば昨年のホーム新潟戦が最も勝ちが近かった試合だった。 あの試合を勝ち点1にしてしま

2024 第2節 vsガンバ大阪 ~ポヤトスクリニック~

いやぁ〜半年ぶりの負けはメンタルにきますね。ただの負けじゃなくて内容も内容だったので。 本当嫌ですね。大嫌いです。 アルビレックス新潟過大リスペクト男ことダニエル・ポヤトスのことが。(1周回ってもはや好き) 毎度新潟のことを過剰に評価して、徹底的に対策し、ボコボコにしてくる悪趣味男。 不敵な笑みを浮かべながら、「今日も新潟さんたちの弱点を突いたプレッシングを考えてきましたぜ」と試合前から宣言。 実際にいくつか用意してきて、ガンバの選手たちも見事遂行。そのうちの一つを

2024 J1 #1 サガン鳥栖×アルビレックス新潟 【新潟の前進,そして3人目の活用について】

スタメンサガン鳥栖 アルビレックス新潟 新潟のビルドアップを巡るアレコレ・鳥栖は中盤3枚の一角である堀米がジャンプしてヒアンと先頭を形成する所からプレッシングが開始される。 ・小島から始まる新潟のビルドアップ。上記のような構図から例えばトーマスにボールが渡ると… ・このようになる。ヒアン-堀米で形成される1stラインはCBにガンガン来るというよりは、まずは新潟のドブレ(秋山-宮本)を背中で消す事が優先されていた。それが完了してからCBに向かう。 ・樺山-長沼は大外に位

【ありがとう】 2023.#34 アルビレックス新潟×セレッソ大阪

※もちろん全文無料です。頂いた投げ銭は卒論執筆の際のおつまみ代とさせていただきます! スタメン振り返る前に・前提として、新潟とセレッソ共にオープンな姿勢を好まないという事情がある。前と後ろの息があってないのに無闇にプレスに向かったり、厳しい状況でも前方向のプレーを選択したり。そうこうしている内にボールは奪えないし前に進めないし、その上体力だけが削られていくし…とコントロールが損なわれていくリスクがある。 ・なのでボール保持,非保持を問わずに落ち着いたテンションの下で45分間

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『まだまだ見せる新たな色』2023.#32 アルビレックス新潟×FC東京

スタメン・ここ数試合で最も”特徴”が見られる11人。強力な攻撃陣を擁する相手にベテランCBコンビをぶつけたのもそうだし、前線に谷口-鈴木とFWの2人を起用した点は特にいつもとの違いを感じさせる。 ・CBについては監督コメントで起用の意図について主にボール保持の視点から述べていたので、プレス志向が高い相手をひっくり返して擬似カウンターを発動したかったという狙いが先に来て、それを実現できるのは誰か?と模索する中で選択肢に挙がったのだと思う。 ・それでは谷口-鈴木はどんな狙いの下で

『勝てる理由がちゃんとある』 2023.#31 京都サンガF.C.×アルビレックス新潟

スタメン前半・オープン気味の展開を創り出し、その上でトランジション(守から攻,或いはその逆)に勝って自分達が刺す。そんな京都がやりたい事に対し、新潟は『如何に彼らの土俵に立たないか?』が問われる一戦となった。 ・極力ハイプレスを避けてセットした所から圧をかけにいく新潟。京都は下からの繋ぎに長けているとは言えないので井上の言う通り、持たせる展開を創り出した。 京都:保持vs新潟:非保持@ゾーン2以降 ・大体こんな構図。4-4-2のゾーンディフェンスを構築する新潟相手に、京

『似た者同士?』2023.#30 アルビレックス新潟×サガン鳥栖 ワンポイントレビュー

見直しを行う中で両者のビルドアップを対比しながら色々思った事があったので今回はワンポイントレビューという形で進めていきたい。文量も抑えてあるので普段より読みやすい構成になっているかと思う。けど中身にはいつも以上に拘る。 それではいってみよう。 ビルドアップ対決・ボール保持型の中でも新潟と鳥栖は似ている特徴を誇るチーム。両者共にGKをFPと換算して『+1』の優位性をそのまま崩しの局面まで持ち越す事を狙っている。なので丁寧に組み立てる事を中心に、時には小島/朴というある種の司令

『クリスマス。華やかさの裏に脆さ』 2023.#29 川崎フロンターレ×アルビレックス新潟

スタメン初期配置:4-3-2-1 ゴミス マルシーニョ 小林 遠野 シミッチ 脇坂 登里 山村 田邉 山根 ソンリョン 初期配置:4-2-3-1 鈴木 三戸 高木 長谷川 高 秋山 堀米 千葉 トーマス 新井 小島 前半・支配率が37:63というように、基本的に新潟が保持して川崎が見守る構図。 ・ホームチームのキックオフで始まり、ゾーン1,2では4-1-2-3気味の陣形を確保して4-4-2セットで構える新潟に配置的優位をとる川崎。 ・しかし配置的優位があってもそれを成り立

『保持はおしゃれじゃない』2023.#28 アルビレックス新潟×横浜FC

スタメン初期配置:4-2-3-1 鈴木 三戸 高木 松田 島田 秋山 堀米 渡邊 舞行龍 藤原 小島 初期配置:3-4-2-1 伊藤 山下 カプリーニ 林 井上 ユーリ 山根 吉野 ンドカ 岩武 永井 前半早速の先制、5バック崩し ・出会って4分で先制弾。U-22代表帰りの三戸による今季4点目。スコアラーの反転ショットに目が行きがちだが、実はこのゴールの過程にこそ横浜FC攻略法が詰まっていた。 ・横浜の非保持はハイプレス,ミドルプレス,ブロックを問わず『5-4-1』気味