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『映画大好きポンポさん』をみた。

『映画大好きポンポさん』を見てきたので感想を書こうと思います。

原作は未読です。かなり面白かったので今後読む予定です。感想にはネタバレが含まれるのでまだ見てない方は注意してください。各種インタビュー記事やパンフは読んでる途中なので解釈違いなどあったらすみません。

まずは作品紹介。

キービジュアル

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あらすじ

あらすじは公式HPより引用してます。

敏腕映画プロデューサー・ポンポさんのもとで製作アシスタントをしているジーン。映画に心を奪われた彼は、観た映画をすべて記憶している映画通だ。映画を撮ることにも憧れていたが、自分には無理だと卑屈になる毎日。だが、ポンポさんに15秒CMの制作を任され、映画づくりに没頭する楽しさを知るのだった。 ある日、ジーンはポンポさんから次に制作する映画『MEISTER』の脚本を渡される。伝説の俳優の復帰作にして、頭がしびれるほど興奮する内容。大ヒットを確信するが……なんと、監督に指名されたのはCMが評価されたジーンだった! ポンポさんの目利きにかなった新人女優をヒロインに迎え、波瀾万丈の撮影が始まろうとしていた。

キャスト&スタッフ

キャスト
ジョエル・ダヴィドヴィッチ・ポンポネット:小原好美
ジーン・フィニ :清水尋也
ミスティア:加隈亜衣
ナタリー・ウッドワード:大谷凜香
マーティン・ブラドック:大塚明夫
アラン・ガードナー:木島隆一

スタッフ
原作:杉谷庄吾
監督:脚本 - 平尾隆之
キャラクターデザイン:足立慎吾
演出:居村健治
音楽:松隈ケンタ
制作プロデューサー:松尾亮一郎
アニメーション制作:CLAP

感想

完全にいい方に予想を裏切られました。アニメイトのフリーペーパーコーナーでビラを見つけて、タイミング良ければ見てみようかな程度で他作品を優先するつもりでいたけどこれはアニメファン、映画ファンとして見ておいてよかったと心から思える作品でした。

居ても立っても居られなくて帰りの映画館のロビーで原作をポチった。

良かった点

マーティン役の大塚明夫さん
さすがはベテラン!!劇中劇制作でマーティンが引っ張っていたようにアフレコも大塚さんが上手くリードして作られたようなそんな印象がした最高の演技だった。(コロナ禍での制作でどこまで一緒に撮れたかしらないのでこれは完全な妄想です。)

数々の吹替えをやってるだけあったアニメーションで描かれてる実写の劇中劇『MEISTER』の実写感が増すのが素晴らしかった。洋画の吹替えを経験の差で『MEISTER』の印象は大きく変わると思う。

ミスティア役の加隈亜衣さん
もちろん名前は知ってるし有名だと思ってるが代表作がスパロボTのラミィ・アマサキくらいしか浮かばないのが申し訳ない。今まで演技やキャラに注目してみてこなかった声優さんで後悔してる。ラミィちゃんは好きです!!

初め声を聴いたときは皆口裕子さんかと思ったくらい落ち着いていてびっくりした。実際クレジットが出るまでだれかわからず、ラミィは元気いっぱいって感じのキャラだったでの、思っていた加隈さんの印象とかけ離れすぎていてびっくりした。いいお姉さんだったナタリーとの暮らし、演技レッスンパートをもっと増やしてほしいくらい。後述しますがナタリーの成長描写のためにももった出番を増やしてほしかった。

背景と演出
ポンポさんのデフォルメされたキャラとは違って背景がリアルで美しく、キラキラした夢の街という印象がとてもよかった。印象的で美しい水や雨の演出、キービジュアルでも使用されてる特徴的な色遣いの輪郭線も今まで見てきたアニメにあまりなく面白いなと思いました。色遣いが心理描写とかにリンクしてたりするのだろうか、二回目はもっと注目してみてみたい。
映画制作アニメというかは編集が主のアニメだったのでアクションシーンみたいな編集描写が見ていて爽快だった。

その他
15秒予告のナレーションが中田譲治さんとか、ポンポさんの祖父のプロレスネタとかじぶんの好きな要素がたくさんあってニヤニヤが止まんなかった。『MEISTER』の尺が90分の点とかも好きです(ネット上ほどの絶賛ではないですが)、ジーンが我を通して120分にるならそれはそれでよかったとも思える。

悪かった点

ナタリー
一概に悪かったとも言いづらい点ではあるんですがナタリーがニャカデミー賞の主演女優賞を獲るならもう少し演技の面を見せてもらいたかった。マーティンに対して演技する場面が少なく、ベテランの大塚さんに対抗する演技ができていいたかというとそうでもない気がした。
花火のシーン後からはぐっと一段演技が良くなった気がしたがやはり最後に賞を獲らせるシナリオならもう一段うまい演技のシーンが欲しかった。新人賞とかにとどめてくれてればアリだったと思う。

見てきた作品や世代的には『マクロスF』のランカ(中島愛)、『マクロスΔ』のフレイア(鈴木みのり)と比較してしまっていて、どうしてもそこに及ばない印象。本作のメインはあくまでジーンでありナタリーのシンデレラストーリーではないと思うと決してこれが悪いとも言えないが、もうひと捻り欲しかった。

銀行でのやり取り
アランが映画オリジナルキャラクターなのでおそらく資金切れから融資の相談、銀行での会議シーンはオリジナルストーリーだと思う。
『半沢直樹』的でどんでん返しで面白いように感じなくもないが、一企業の会議をネット中継するのは企業倫理的に無しすぎるかな。時間が限られてることも理解できるがクラウドファンディングを始めたならその結果をうまく使ったり、ドキュメンタリーの再生数を提示するだけでも十分な気がする、脅し的にネットに垂れ流す演出はちょっとやりすぎ…爽快ではあるんですけどね。倒れた後の編集シーンといい、社会は甘くないなと思わされる限りです。

総括

舐めてたわけじゃないがアニメ好き、映画好きとして久々に度肝を抜かれました。シンエヴァは高校時代から追ってきて思い出補正的な評価で純粋に評価しづらいのですが、それを除けば現時点でポンポさんは今年ベストの映画でした。

この映画がTop10に入らないのはもったいないなと思います。
特典漫画に後編の配布もあるので来週もう一度行きます。

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