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234.詩人の谷川俊太郎氏、絵本作家ら19人が著作権侵害で出版社を提訴した。


1.東芝社員逮捕ダビング10解除初摘発!〈著作権侵害容疑〉


 
2000年(平成21年)11月25日、大手電機メーカー東芝社員が著作権法違反で愛媛県松山東署に逮捕された。
この男性は、「ダビング10」機能を解除し、無制限にコピーできるソフトを開発し販売していた。
同署によると、ダビング10解除ソフトでの逮捕は全国初だという。

「ダビング10」とは、DVDレコーダーに録画したTVデジタル放送番組を、DVDディスクなどにコピーできる回数を10回までに制限する機能。

それまでは1回コピーすると元のデータが消える「コピーワンス」が採用されていたが、これでは消費者の利便性にかけるとして緩和され、ハードデイスクに録画した番組をDVDなどの記録媒体にダビングすると、10回目で元データが消える仕組みだ。

それを解除できるソフトを開発したのだから、素人にはできない技だ。
東芝広報室によると、この男性は佐久市の佐久分工場に勤務。
産業用の充電式電池などの開発を担当していて、小遣い稼ぎに行ったと容疑を認めているという。

1999年(平成20年)10月、ネットオークションを通じて松山市の大学生などにダウンロードさせて手数料などを受け取り、22都道府県の712人に販売し、約49万3千円の利益を得た疑いがあり、さらに約千件も同様の手口で稼いでいたという。




2.絵本作家ら19人が著作権侵害で出版社を提訴


谷川俊太郎氏出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


 
どうして、このような事件が続くのだろうか?
これも学習塾だ。教育のためだという傲慢な考え方が教育関係の世界では蔓延っているのだろうか?

現在も、まだまだ続いている教材の世界。

この事件で、脚光を浴びたはずなのに、繰り返されている一例の紹介。

2000年(平成21年)7月21日、全国で教材を販売している名古屋の教材出版社「学書」を相手取り、詩人の谷川俊太郎氏ら計19人の作家が教材の差止めと約4300万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。

提訴したのは谷川俊太郎さんの他に、絵本作家で俳優の米倉加年さん、詩人の新川和江さんら。全員が著作権管理団体「日本ビジュアル著作権協会」(新宿区)の会員とその遺族たちだ。

訴状では、学書は4年間に渡り、中学生用国語教材116種類に無断で19人の著作24作品を掲載して学習塾に販売したとしている。

また、受注先の学習塾ごとに独自の表紙に作り替え、受注先のオリジナルのように装い、発行者名をわざと記載せず、販売元がバレないようにしていたため、より悪質と指摘されている。

このことを学書側は「無断使用の事実はない、すべての作品について許諾を得ており、許諾書もある」といっている。

おそらく、苦肉の言い訳であろう。許諾を受けているのなら、なぜ許諾者である発行元を記載していないのか? 
おかしな言い訳だ。

事実、19名の著作者が訴えを起こしているというのに。


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※注 この著作権noteは1999年からの事件を取り上げ、2000年、2001年と取り上げ続け、現在は2002年に突入。今後はさらに2003年から2020年~2022年に向けて膨大な作業を続けています。その理由は、すべての事件やトラブルは過去の事実、過去の判例を元に裁判が行われているからです。そのため、過去の事件と現在を同時進行しながら比較していただければ幸いでございます。時代はどんどんとネットの普及と同時に様変わりしていますが、著作権や肖像権、プライバシー権、個人情報なども基本的なことは変わらないまでも判例を元に少しずつ変化していることがわかります。
これらがnoteのクリエイターさんたちの何かしらの参考資料になればと願いつつまとめ続けているものです。また、同時に全国の都道府県、市町村の広報機関、各種関係団体、ボランティア、NPО団体等にお役に立つことも著作権協会の使命としてまとめ続けているものです。ぜひ、ご理解と応援をよろしくお願い申し上げます。
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