ナオコライフ69 直感と椅子

午前中、用があって外へ出た。銀行いったり、コンビニいったりするつもりで。


それが歩いてたら、しばらく遠のいていた古道具屋に呼ばれるのだ。ずっと何ヶ月も遠のき、もう忘れていたくらいなのに、なぜか今日は疼く。呼んでいる。まさかねえ、椅子じゃないよねえ。と、よぎるが、なにも期待してない。とりあえず用を済ませて、いってみようと歩きだした。


ちょうど、オープンの時間。ぐるっと店内をみて、細かいいろんな雑貨類がおいてある。どちらかといえば、レトロよりなんだけど。今日はないね、とおもい外へ出ようとしたら、椅子がある。木の椅子。スツール。前からひとつは欲しかったタイプ。お店の人がリペアしてあるんですよ、といっている。確かに。そこが気になるとこでもあったけれど、座り心地はいい。テーブルとの高さが気になるので、テーブルは高さ70センチです、と伝えたら、外に出てる白い椅子と比べたりしてる間に、お店の奥の事務所にあるテーブルが70センチなんでよかったら奥にどうぞ、と案内してくれた。それでテーブルの横で座ってみたら、いいじゃないの。それで決まり。


木のスツール


この冬は部屋で過ごしてなくて、陽当りが悪くなったせいなんだけど、台所ばかりにいる。で、今日はこの椅子に体ごと向き合ってみようとおもい、部屋を少し片づけ、掃除機もかけて、換気は毎日してるからいいね。


よし、これで今日の出会いを堪能しようと、椅子の使い心地を試す。実は木の椅子ってずっと求めてたけど、ほんとにはじめてだと気づく。おしりが冷たい。だから、マットをあてている。冬になにもひかないのは正直につらい。座っていて自由度が効くところにこのスツールの良さがある。リペアしたとこが少々気になるけど、なにかもう愛着が湧く。ゆったり座る椅子とはちょっと別もの。座るだけでなくて使い方はいくらでもある。本を置いたり、花を生けたり、台所で一息つくとか、なんでもいい。おもいつくだけやったらいい。


ああ、今日も直感のおもむくままに行動したら、こんなに豊かなことがあった。新しい道具との出会い。理性も大事だけど、直感に導かれるって、宇宙と呼応してるってことじゃない?やっぱり、今日も古道具屋に呼ばれた。ものとも呼応してるのかな。ショッピングモールには呼ばれない。この差はなんだろうっておもう。


まあ、ひとまず、わたしの暮らしに新しく仲間入りしてくれた椅子を歓迎しよう。そして、新しい暮らしを存分に楽しもう。

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