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漫画を描く人であると同時に漫画を読む人でありたい2 ~BL編~

はじめに

こんにちは、眸(ヒトミ)です。
以前同タイトルで最近読んだ漫画と、そこから得た学びなどを記事にしたのですが、これは自分のためにもいいなと思ってシリーズ化することにしました。
今回は商業BL編です。購入するきっかけになれば幸いです。
前回の記事も気になったら読んでみてね~


漫画の新規開拓ってどうしてる?

さて、この記事の主旨は「漫画を描く者こそたくさん漫画を読んでインプットするべし」という話なのですが、そもそも私は商業BL作品をあまり読まない人間でした。
っていうか普通の漫画すら、昔から追いかけてる作家さんの新刊が出たらAmazonで注文するだけで、本屋からは足が遠のいており「新規開拓」みたいなものを一切していなかったのです。

そんな私が商業BLをはじめ、面白そうな作品に出会えるきっかけは最近ではXが主となっています。
プロモーションとか、誰かがいいねしたものとかRTしたものがTLで目に入り、「○○が●●する話」みたいな感じで1話分がリプツリーで簡単に読めて、最後に「単行本〇月○日発売!」って購入リンクが貼られている、アレです。

とりあえず一話分読んで「絵がきれい」「続きが気になる」って気になったものを購入しています。

最近のXはプロモーションの頻度はもちろん、無料会員には相互さんのポストすらTLに表示しないといった不満の声も多いですが、「おすすめ欄」にはこうして今まで知り得なかった好みの作品や作家さんに出会えるので、あながち悪い機能でもないな、と私は思います。
こういうところで恩恵を受けている購買層や作家さんがいることを知ってください…

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ちなみに、漫画の新規開拓について質問箱で問いを投げかけてみたところ『絵柄』とだけ書かれた回答が返ってきていました。

もっとこう…あるだろ??!!!!
「もっとこう…ある!」って人はコメントしていただけると嬉しいです。


私が最近読んだ本と得た学び

今回紹介するのは以下の3冊です。

・繋ぐ指先、瞬く世界
・40までにしたい10のこと
・金銀ささめくひみつは夜

いま気付いた。BL漫画のタイトルってなろう小説には及ばないけどまぁ長いな。
これいいな、と思った作品はとりあえずDMMブックスで検索します。
電子書籍は紙と違ってサービス停止してしまえばもう読めなくなってしまうリスクは伴いますが、すぐに読めて価格も(たまに)紙より安くなったりポイントがめっちゃ付くのでありがたく利用させていただいております。

繋ぐ指先、瞬く世界/ 著:しのだ楚芭

元「ゲーム実況者」と「リスナー」という関係から始まるBLが私にはとても珍しくて惹かれました。あとこのキャラデザがね…受けであるゲーム実況者の内海さんの顔面がめっちゃ「凡」でイイ…

内海さんの素朴さが、ゲーム実況を通して色んな人に受け入れられている様(さま)に心が温まります。
攻めである亘くんは内海さんより年下なのですが、ゲーム実況から離れて現在は営業職をしている内海さんの人柄や仕事への姿勢に惹かれたようで「アナタに惹かれました。俺とちゃんと付き合ってください!」って
あまり性別の壁は感じていないように思いました。

ちゃんとお互いが社会人してるBLっていいですね。
「次いつ会いますか?」から始まり、遅刻すれば「遅れてごめんなさい」と謝る二人…
社会人の基本は報・連・相だよな!!!!!!
単行本版の描き下ろしページにはその後の様子が描かれていて、交際から2ヶ月経ってもキスから進展しなくてモヤモヤしている内海さんが見られます。
そのセックスは亘さんのみならず読者にとってもご褒美ですから!!ありがとうございます!!!

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40までにしたい10のこと/ 著:マミタ

表紙の攻めさん(慶司さん)がイケメンすぎるので購入しました。
慶司さんかっこいい…顔面はもちろんスーツのパリッと感もかっこいいしとにかくずっと見てられる~!
ってキャラデザに頬を赤らめていたのですが、

・上司である主人公が相手を「慶司」と名前で呼ぶ理由付け
・主人公が思い悩んでいるところにもクスッと笑えるような慶司さんの強引さ
・セリフにせずともわかる時間の流れの描写(日の傾き、服装など)

などなど、随所に「漫画力が高ェ…」と思わされるようなシーンが多くて唸らせられました。
思えば「このグッド・ルッキング・ガイを見さらせ」と言わんばかりに慶司さんの所作がセリフなしで盛り込まれてて、いかに雀さん(主人公)が注視しているかがわかるような作りになってるようにも感じる。予想以上に学びの多い1冊だった……

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金銀ささめく ひみつは夜/ 著:野白ぐり

Xで1話を試し読みしたら「この関係が知れたらきっと もう俺はアロイの近くにはいられなくなるから」……で終わったので、攻めが受けに引け目を感じてるパターンのやつだ~~~~!!!!!っと、二人の幸せを見届けたくて購入に至りました。
こんな購入の仕方もあるんですねえ。連載ものなら特に物語の「ヒキ」って大事なんだなあ……

攻めのミカドがクールなメガネですね。こうして買った本を挙げてみると「受けのどんな要素に惹かれて買うのか」「攻めのどんな要素に惹かれて買うのか」を後から客観視できて面白い。別に「こんな男が出てくる本が読みた~い♡」と思いながら本探しをしてるつもりではないんだけど。

こちらは魔術を使って特殊な鉱石を操るような世界で、登場人物のほとんどがローブを着込んでるファンタジー色のあるお話。(と言ってもちょっとしたエッセンス程度なので世界観の説明などは適度に省略されてる)

身分の高いアロイの好意を、自分の生い立ちのせいで正面から受け止められないミカド……周囲にもその関係を隠していたある日、ミカドの縁談話が持ち上がり……という……
BLあるある!!!!
「人はいずれ異性と結婚して子を設けるべき」という価値観?がこの魔法世界にもあるらしいです。


まとめ ≪イマドキのBL観≫

2023年現在では「繋ぐ指先~」のように性別や結婚などのライフスタイルを物語のキモにしない作品も増えたように思うのですが、他の2作品を見るにBL黎明期から続く「(同性でも結婚できなくても)お前が好きだ!」という恋愛観が至高とBL作品を好む人がいることも確かなわけで。
LGBTQの話題が取り上げられる昨今、これが創作内でもどう取り扱われているのかは今後も注目していきたいところです。

多くの人に読まれる商業誌は以前としてそんな感じなのですが、多くの人に読まれることを想定していない「同人誌」こそ、書き手のBL(同性愛)に対する価値観みたいなものが強く反映されているのではないでしょうか。
アラサーの私より若い世代の作品ではこの価値観がどう変わるのか・そもそもあまり変わっていないのかも個人的には気になっています。

それではこの辺で。

以下、宣伝です。

―――― 次回参加イベント ――――
2024年1月21日 関西コミティア69(インテックス大阪)
スペースナンバー 未定
2024年3月10日 J.GARDEN55(東京ビッグサイト西2ホール)
スペースナンバー 未定

趣味でBL漫画を描いています。BOOTHにて通販もしていますので興味があれば覗いてみてください。すぐにDLして読めるPDF版がおススメです。

youtubeはじめました!
noteで紹介するには主旨が逸れているものや、記事にするほどでもないことを、酒を片手に喋るラジオとなっております。
まだまだ拙い動画ですが暇潰しにでも聞いてもらえると嬉しいです。


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