血管の歴史と交感神経から東洋医学の「神(五神)」を考える
こんにちは。玻名城です。
今回は東洋医学の神(五神)について血管の歴史と交感神経から考えます。
「生物が進化する過程で血管・心臓を獲得し、その血管・心臓に交感神経が介入してきました。その交感神経の生体反応が”血がのぼる”に代表されるような心模様として現れ、その心情・精神的な反応を東洋医学は神(五神)や心、またその病変として表現したのかもしれません。」
ということを考えていきたいと思います。
1.血管(心臓)の歴史
先ずは血管の歴史について考えていきます。
過去の記事でも触れていますが、単細胞からヒトに進化してきた生物の歴史において単細胞には血管がありませんでした。
単細胞は全身で栄養分を吸収していたとされています。
進化の過程で腸管が発達し、腸管で栄養分を吸収、血管で全身に栄養を運ぶ。という循環経路を獲得します。
腎循環、体壁循環等の循環経路を獲得する中で特に動脈の血管壁(平滑筋)が発達してきます。そして、その一部が最終的に心臓として発達します。
2.血管や心臓への交感神経の介入
次に血管や心臓への交感神経の介入について考えます。
血管が循環経路を獲得した後、動脈の血管壁(平滑筋)や心臓が発達します。そこに神経の介入が始まります。その神経が交感神経です。
その血管-交感神経の関係性はヒトでも同様です。切っても切れない関係で、ヒトの動脈の収縮は交感神経(血管収縮神経)の影響を受けます。
血管ができ、心臓が発達し、そこに交感神経が調節役として介入してきた。
このような歴史があるようです。
ヒトにおいて生命活動に重要な心臓は、交感神経を含む自律神経により調節されています。
そして、この交感神経の血管や心臓への介入は、身体の外からの変化に反応するようになります。西洋医学でいえば外的ストレス。東洋医学でいえば外因になりますでしょうか。
ヒト・人間らしく、ある種「繊細」になったともいえます。そして身体の外のさまざまな現象を何か感じとりひとつの表現として
・血がのぼる
・胸がおどる etc.
と心臓、動脈の動きを心情として言葉にしたのかもしれません。
3.東洋医学の神(五神)
この血管や心臓への交感神経の介入から東洋医学の神(五神)を考えていきます。
東洋医学概論の教科書で「神」は広義では生命活動の総称、狭義では精神・意識・思惟を指すとされています。
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