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「エシカルフード」を選ぶことの意味とは?

初めまして。「Tカードみんなのエシカルフードラボ」のnoteとTwitterを運用している、東樹詩織です。

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地球に、ちょっといいことをする。
私が初めてそれを意識したのは、小学校の社会科見学で清掃工場へ見学に行った時のことでした。現地で何を見せてもらったのかは正直覚えていません。20年以上経った今でも残っている記憶は、社会科見学から帰ってきてすぐに、「リサイクル がんばろう!」というラベルをテプラで作って、自宅の学習机に貼り付けたこと。顔を上げるとすぐに目に入る位置に貼ったあの青いラベルを、今でも鮮明に思い出すことができます。

地球のために頑張るぞ、という熱い想いは、数週間後にはあっけなくしぼんでしまいました。頑張ることをやめてしまったのは、「自分ひとりがリサイクルを心がけても、地球規模で考えると対して意味がないのでは」という考えが頭をよぎったから。頑張ることが徒労に感じられて、早々に諦めてしまったのです。

時が経って、SNSなどを通じて、個人でも多くの人に思いを届けられる時代になりました。私は今、生産者さんから直接食材を購入できるサービスを運営する「ポケットマルシェ」という会社で広報をしています。1ユーザとしても生産者さんとつながる体験を楽しんでいますが、これを自分だけの楽しみにするのはもったいない。この体験の素晴らしさを多くの人に伝える仕事に、とても価値を感じています。

「Tカードみんなのエシカルフードラボ」に参加させていただいたのも、このラボの挑戦を、少しでも多くの人に知ってもらいたい、伝えたい、と強く思ったからでした。地球規模で考えたら、ラボで始まった取り組みはまだ小さなものかもしれません。ですが、この取り組みが共感の波に揺られて少しずつ広がっていけば、大きな変化を起こせるうねりになるはずです。そんなうねりを作る一助になれたら、これほど嬉しいことはありませんし、諦めてしまった小学生の自分にかける言葉がようやく見つかる気がします。

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地球をよくしようとするアプローチは様々に存在しますが、このラボが焦点を当てるのは「エシカルフード」です。私とエシカルフードの最初の接点は、2018年に始まったTカードみんなのソーシャルプロジェクト「五島の魚プロジェクト」でした。私はそこに、「魚介好きで食にこだわりがあるT会員」の一人として参加していました。

プロジェクトメンバーで五島列島を訪れた時のことは、その美しい風景も含めて、強く印象に残っています。サイズや数が揃わなかったり、マイナーな魚種であるなどの理由から、獲れても買い手がつかない「未利用魚」。五島には、そう呼ばれるお魚がたくさん眠っていました。漁師さんのご自宅で、初めて名前を聞くようなお魚をお刺身でいただいて、「これが流通しないなんてもったいない!」と素直に感じました。

見たこともないお魚は、適した調理方法もわからないので手に取りにくいもの。ついつい、普段食べ慣れているお魚を求めてしまいます。ですが、馴染みのないお魚にチャレンジすることで、海の資源を偏りなく活用することに一歩近づきますし、また、日々の料理の時間が発見に満ちた楽しいひとときになるのではないでしょうか。

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エシカルフードを選んで食べることは、地球のためのみならず、自分のためにもなるだろうと私は思います。幸福学では、「他人のために貢献したい」という利他性が強い人ほど、幸せな状態になれると言われています。選んだ時に、口にした時に、ほっこりと幸せを感じられる食事は、毎日を豊かに彩ってくれるはずです。

このラボの活動を通じて世の中に広がっていくエシカルフードは、地球にちょっといいことができるものであり、そして、自分をちょっと幸せにしてくれるもの。その幸せが人から人へ共有されていくことで、地球はうんとよくなると思うんです。

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