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【読書】「死と生きる 獄中哲学対話」池田晶子(著) ,睦田真志(著)
殺人事件で死刑判決を受けた睦田真志と哲学者・池田晶子による往復書簡。
睦田は、逮捕され、拘禁されて、初めて罪の重さに気づく。罪の重さに怯え、耐えかねていたときに読んだ池田晶子の「帰ってきたソクラテス」。その時に、睦田の中で何かがわかった。
最初は、お礼のつもりで出した手紙だった。が、そこで哲学的資質を認められ、獄中で日を送る殺人犯と哲学者との間で、手紙のやりとりが始まる。
序盤は、順調なやり取りを見せるが、同じ「死刑囚」であったソクラテスと自分とを混同し、「善く生きる」の意味を履き違えたところに、池田晶子が言葉のメスを入れる。本当の対話は、このあたりからだろう。
今回は、基礎知識がなければ理解できない部分があり、他の作品よりも難解に感じられた。とはいっても、全ては己の勉強不足、考え足らずゆえのことである。
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