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【読書】「新恋愛講座」三島 由紀夫(著)
「新恋愛講座」「おわりの美学」「若きサムライのための精神講話」の三部から構成される三島由紀夫のエッセイ集。
はっきりした恋愛観をもつ三島だけにどの章も読み応えがあるが、中でも「初恋」が最も興味をそそった。人は初恋をつうじて他者の存在を発見し、自己の中に対立や争いが起こりながらも、それを乗り越えようとする。それはいわば人生の事件なのだとする三島独自の視点は非常におもしろい。自分のことを振り返ってみたけれど、いやー覚えてないなあ。笑
今どきこんな会話をするカップルなんていないけど、男女の会話の例なんかも結構楽しめました。
われわれがおとなになるということは、結局、自分の中だけで生きていることでなくて、人間が自分の人生の中で、別な人間との関係をいかに処理していくか、そして、いかに他人を自分の中に取り入れるか、ということです。そういう、他人は他人と認めた上で成り立つ関係が、人間の関係であるし、社会の関係です。
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