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映画 ロストケア



観て来ました🎥

重い課題の映画でした。


映画の冒頭、新約聖書の次の一節が浮かび上がる。

「だから、人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。これこそ律法と預言者である」(マタイによる福音書7章12節)
この言葉を胸に秘めた主人公・斯波(しば 松ケン)

介護は壮絶です。
老人の介護はしていませんが、知的障害者の介護は31年目。
介護という辛さはわかります。
しかし、自分の子供だから頑張れているけど、これが親となったらどうだろうと考えてしまいました。
両親共に毒親で、父は15歳の時に、母は約3年前に亡くなっていますが、親の介護だったら…

犯行を重ねた斯波は、仕事を辞めてまで父の介護をし、お金も尽きかけて役所に生活介護を申し込むも、『お父さんは働けないけど、あなたは働けますよね?』と、その場で突っぱねられてしまう。
は?と思いました。
お父さんの介護で目が離せず、仕事にも行けないから生活介護を申し込んでいるのに、なんで現状をわからないのかと。
デイサービス使ってとか色々手はあるけど、そこは描かれず。

お父さんの場合は嘱託殺人になるそうで。
うちの母も、鬱や体が不自由になって自殺未遂したり、安楽死させてくれと署名捺印して、担当医に提出されたり、死にたいと何年も、何十回も言われ続けました。
結局は特老で結核をうつされ亡くなったけど、亡くなった時は、やっと母の願いが叶ったねと思ったし、自分も心身共に楽になりました。
しかしその後、心労が祟って私が病気になり、大変でしたが。


斯波は、お父さんを送ったあと、介護士の資格を取り、介護士になってから、犯行を重ねていった。
仕事をしていく中で、昔の自分と昔の父を沢山見て、犯行を始めた。
斯波に言わせれば、『救った』と。
介護される側も、介護する側も救ったんだ、だから反省はしないと。
私は介護経験者として、大友検事(長澤まさみ)の気持ちにはなれず、斯波の気持ちに頷いてしまいました。

あのまま見つからなければ、ずっと続けて行ったのかもしれない。

なぜ犯行を重ねていったのかと大友検事に聞かれ、『気づかれなかったから』と答えました。
お父さんを送った時、司法解剖はされず、ニコチン注射を打ったのに、バレなかったから。
海外で実際にあった事件がNetflixで、グッドナースと言うタイトルで映画になりましたが、その犯人も、誰も止めなかったからと、同じような答えをしていました。

最後の裁判の時に、父親を送られてしまった娘さんが、『人殺し!』と何度も叫んでいたけど、えっ?この人が叫んだの??と、思ってしまいました。
でも、他の母を送られたシングルマザーは、事情聴取の時、私も母も救われましたと言っていた。
あんなに、自分がボロボロになっても、他人に命を絶たれたら『人殺し!』と叫ぶんだなと…
人の気持ち、限界は人それぞれだなと感じました。

折り鶴に託されたそれぞれの気持ち、嬉々として犯行を重ねたわけではない事、大友検事の両親の事。

重い課題ですが、見応えのある、考えさせられる作品です。
みなさん、素晴らしい演技でした✩
ぜひ、劇場へ✨


アメブロ🦠ғᴏʟʟᴏᴡ ᴍᴇ

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