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【気になる生態】 #6 生粋のスズメバチハンター 「ハチクマ」

木の実を食べる鳥、魚を食べる鳥、鳥にも食べ物に好みがありますが、を食べる猛禽類がいると聞いて驚きました。

その名もハチクマ。

名の通り蜂の巣を襲い、サナギや幼虫を好んで食します。

最初はハチミツを食べるのが好きな熊のような鳥から名前の由来がきているかと思っていました。蜂を食べるのが好きというのは合っていたのですが、”クマタカ”という鳥に似ているというところからみたいです。クマタカありきの名前ですが、一度聞いたら忘れない名前ですよね。(ハチタカでも良かったのでは…)

自分の好きな食べ物が名前になっているなかなか主張の強い鳥。

猛禽類といえばネズミなどの小動物を捕まえるイメージがありますが、蜂の巣を狙うハチクマはその中でも異端です。

時には地中に巣を作る蜂の巣も足で掘り起こしてしまいます。

同じ蜂の巣を数羽のハチクマで襲うこともあるそうです。

また、ミツバチの巣箱のハチミツを舐めているところも確認されています。

ヒナのためにも蜂の巣のかけらを持ち帰るため、ハチクマの巣の下には蜂の巣が落ちていることが多いそうです。

カエルや蛇も食べることがあるようですが、栄養価の高いスズメバチの幼虫やサナギを好んで食すのは、ヒナの成長スピードを早めるためと言われています。

ハチクマは夏の渡り鳥で5月ごろに日本に飛来し、寒くなる前の4ヶ月ほどでまた別の場所に渡っていきます。時間に制限がある中で効率的にヒナを育てるために生み出した進化なのです。

しかし、人をも殺してしまうスズメバチの巣を襲って平気な理由は何なのか。

ハチクマのオスが蜂の巣を襲っている映像です。(ちなみにハチクマは猛禽類の中でも珍しくオスとメスで顔つきが全く違います。クマタカに似ているのはメスの方です。)

まず、ハチクマの羽はウロコのように密集しています。
この羽のおかげで、スズメバチの毒針が体まで届かないそうです。触ってみたい…。

また、ハチクマに襲われた蜂が反撃を途中でやめてしまうそうで、これについてはハチクマから出されているフェロモンが影響しているのではないかという説がありますが、解明はされていません。

ハチクマはまだまだ謎多き鳥です。

こういった未だ解明されない謎は大変想像力を煽ってきます。

今でこそ最強の体を身に纏っていますが、蜂を食べた最初のハチクマには防御力は0だったでしょうから、どのようにして体の進化を遂げてきたのかは気になるところです。

もしこの謎が解明されれば、人間にも活かすことができそうですね。

一度は間近でみてみたいハチクマですが、自然界でも数を減らしており動物園の飼育下でもみることができるのは全国で三つほどしかありません。

多摩動物公園では、実際にハチクマに餌として与えることもあるそうです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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