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【気になる生態】 #10 都心で増え続ける緑の集団 「ワカケホンセイインコ」

インコといえば人間のペットとして世界中の誰もが認知している鳥です。

セキセイインコからヨウムなどインコにも様々な種類が存在していますが、最近あるインコが都心を中心に注目を浴びています。

それがワカケホンセイインコ

まずはこの上なく読みづらい。そして一回じゃ覚えられないです。

それでいてこのヴィジュアル。

この鳥はインドやスリランカのアジア圏で分布し、世界各国でペットとして飼育されています。

そのワカケホンセイインコたちが逃亡をして各地で野生化しているというのです。

この色味でこの大群はインパクト抜群でしょうね。しかもそこそこでかい。

そんな何羽かが逃げ出したくらいでそこまで繁殖するのかと疑問に思っていたのですがとんでもない記事を見つけました。

約50年前現地から野生で捕まえたワカケホンセイインコを輸送していたコンテナが壊れて、そこから100羽近い数の個体が逃げ出してしまったようです。

つまり、飼っていたインコが抜け出したという訳ではなくアクシデントから野生化がはじまったということなのです。

今現在関東に住み着いているワカケホンセイインコは爆発的にその数を増やしているみたいです。しかも野生下でも20年生きるそうです。

今現在都心ではその勢力が増し、カラスとの縄張り争いでバチバチだそうです。

カラスもインコも知能が高いイメージがあるので、お互い頭を使った戦いが繰り広げられていくのかもしれません。

しかし森の多い郊外ではなく、都心部で繁殖できるのには理由があるのでしょうか。

まずワカケホンセイインコの適応力の高さにあります。

元々暖かいところでも寒いところでも生活できるようで、寿命も長いというのも繁殖を拡大できる理由に繋がっていきます。

そして都心では捕食者となるオオタカなどの猛禽類がいないということも挙げられます。

さらには適度に餌やねぐらが確保できる大きな公園があるのもワカケホンセイインコにとっては過ごしやすい環境のようです。

考え方を変えると、都心も餌が豊富なんだなと感じますね。

そして元々野鳥であったが故の生きることへのエネルギーがこのような新しい生態系を生み出したのです。

都心でワカケホンセイインコが増えた理由を辿っていくと、勝手に悪いやつと決めつけるのは可哀想ですね。

今のところ農作物への被害は出ていないようです。ただ海外では穀物、果実などの農作物を食い荒らしてしまうため、害鳥として指定されています。

日本ではそのような存在にならないことを願いたいですが、糞や騒音が問題となっています。

もとは人間によってつれてこられたワカケホンセイインコが、これ以上厄介者にならないことを願います。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!

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