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映画『靴ひも』(2018年)のザックリとしたあらすじと見どころ

映画タイトル:靴ひも
原題:Laces
製作年:2018年 イスラエル
監督:ヤコブ・ゴールドワッサー

映画『靴ひも』は、

30年ぶりに一緒に暮らすことになった父と息子をめぐるコメディタッチのヒューマンドラマです。

腎移植が必要な父。しかし発達障害を抱える息子がドナーとなることは認められずー。家族だけでは困難な問題を社会がどう支えるかを問うイスラエル映画です。

キャスト

・ネボ・キムヒ(ガディ)
発達障害を抱える50歳

・ドブ・グリックマン(ルーベン)
ガディの父

・エベリン・ハゴエル(イラナ)
ソーシャルワーカー

映画『靴ひも』の見どころと感想

母親の急死によって疎遠だった父ルーベンに一時的に引き取られることになった50歳になる息子ガディ。陽気な性格のガディはルーベンの職場(車の整備工場)や行きつけの食堂で人気者になる一方、 食事や就寝前の行動などに細かいルールがあり、そのことがルーベンを戸惑わせます。

やがて徐々に互いを理解しあうようになる父子。そんな中、ルーベンが末期の腎不全と診断されます。

ソーシャルワーカーのイラナは、ガディが障害者の自立支援コミュニティに入所できるまでの間、特別給付金の申請を勧めます。その審査となる面接で“靴ひも”がうまく結べないふりをするガディ。

が、ルーベンがいよいよ腎移植が必要な状態に。自身が臓器提供者となることを決意するガディですがー。

評)社会にとっての「正解」ではなく、個々の「最善」を探っていく強さ

この映画には発想の発端となった実話があります。
ドナーになれなかった実話とは別の展開を描いたヤコブ・ゴールドワッサー監督自身も障害を持つ息子の父親です。

リスクを含め臓器提供のすべてを障害者のガディが理解できるのかー。

家族だけではどうすることもできない問題に対し、社会が社会にとっての「正解」を示すのではなく、それぞれのケース一つ一つに対し「最善」を探っていこうという姿勢にこの映画の暖かさと力強さを感じました。

ともすれば不愉快な誇張に見えてしまう障害者役のネボ・キムヒの演技は、抑制がきいていてなおかつユーモラス。息子への愛と臓器提供を受ける葛藤の父を演じたドブ・グリックマンは本作でイスラエル・アカデミー賞助演男優賞を受賞しています。

映画『靴ひも』 おすすめです。

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