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大河ドラマ「鎌倉殿の13人」ゆかりの地巡り 〜静岡県・伊豆の国市〜

奈良大学通信教育部同窓会の奈良学友会の見学会に参加しました。昨年来、新型コロナウィルス感染拡大の影響もあって、同窓会の行事は軒並み中止に追い込まれていましたが、緊急事態宣言が解除されて、感染状況も一段落したこともあって、活動再開。私も卒業後、ようやく行事に参加することができました。

今回の見学会のテーマは「伊豆の国市の歴史と史跡めぐり」。2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。ドラマの主人公は鎌倉幕府の第二代執権、北条義時。伊豆の国市内の北条氏ゆかりの場所を歩きました。

まず韮山文化センターに集合した後、最初に向かったのは蛭ヶ島公園。平治の乱で平清盛に源氏が敗れた後、源頼朝がこの地に流されたという伝えられている場所です。この地に滞在している時、頼朝は北条政子と知り合い、結婚することになりました。富士山を眺める源頼朝と北条政子の銅像が立っています。

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蛭ヶ島を見学した後、韮山文化センターに戻って昼食を食べた後、次に向かったのは願成就院。北条氏の氏寺で、境内には北条時政の墓があります。このお寺の一番の見所は鎌倉時代を代表する仏師、運慶作の阿弥陀如来坐像、毘沙門天像、不動明王像、矜羯羅童子像、制咜迦童子像の五体の仏像。いずれも国宝に指定されています。お寺の副住職の話を聞きながら五体の仏像を観賞しました。

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その後、堀越公方の屋敷があったとされる堀越御所跡、源頼朝の館跡という言い伝えがある光照寺を訪ねた後、元寇で蒙古の襲来を撃退した鎌倉幕府第8代執権、北条時宗の子、北条正宗が創建した成福寺を訪ねました。境内には北条氏代々の供養塔があります。蓮の名所で初夏には蓮の花が咲き誇るとのことです。また北条政子が生まれた際に使われたという伝承のある北条政子産湯の井戸も見学しました。

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更に歩いて訪ねた場所は北条氏邸跡(円成寺跡)。鎌倉に本拠を移す前に北条氏の邸宅があった場所です。また、鎌倉幕府が滅亡した後、北条氏一族の女性は北条高時の母である覚海円成が一族と共にこの地に移り住み、一族の菩提を弔う寺院として円成寺を建立しました。室町時代には関東管領の上杉氏の娘などが尼僧としてこの寺に入っていたとのことです。

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最後に源頼朝との恋に破れて、この寺の前にある真珠ケ渕に身を投げた八重姫の供養堂がある真珠院を訪ねました。堂の前には「せめて梯子があれば姫を助けられたものを」という人々の思いから、今も小さな梯子が奉納されています。寺の前にはこの地に甚大な被害をもたらした狩野川台風の水位の高さを示す碑があり、自然災害の凄まじさを感じました。

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その後、伊豆長岡駅まで歩いて解散。各自帰途につきました。当初予定していた江川邸が保存修復工事のため、見学できず、代替として訪れる予定だった韮山城跡が行程がきつくなるということで、再度スケジュールの変更があった中での見学会。来年の大河ドラマに合わせた真新しい案内板や各スポットへの案内標識も整備されていて、散策マップも用意、受け入れ態勢も整っているという印象がありました。韮山には世界遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産である韮山反射炉もあります。反射炉の見学とあわせて北条氏のルーツの地を巡ってみてはいかがでしょうか。



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