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【おしらせ】2022.02.26(土)19:00~「しのばZooゼミ」第5回読書会を開催します!

 2月12日(土)にtwitterスペースで開催した「しのばZooゼミ」第3回読書会以降読み込んでいる信岡朝子さんの『快楽としての動物保護』(講談社選書メチエ,2020)。来週19日(土)にtwitterスペースで開催する第4回読書会、そして26日(土)にtwitterスペースで開催する第5回読書会でも読み進めていきます。


 2月26日(土)は、19時から第3章「快楽としての動物保護」と《おわりに》(238~362頁)を読み込み、全体について考察します。

 開催に先立ち、本編の概略をレジュメにまとめましたので掲載するとともに論点を共有します。

 当日は内容を概観しつつ、ハッシュタグ #不忍ゼミ にて寄せて頂いた感想やご意見を受け取りながら理解を深めていく形式での展開を考えています。

 私から提示する論点は下記の3点です。

① 「現代のイルカ神話」」は「「本物の」科学」にどれほど否定されようと大衆に支持され続けている(306頁)とあるが、動物をめぐるメディア表現の中で科学的に正しくないものの定着しているイメージや俗説にはどのようなものがあるか。科学コミュニケーションの文脈でしばしば研究者はこれらの俗説を否定しようとするが、こうした「正しい/正しくない」言説にどういった姿勢で向き合っていけばよいのだろうか。
② 「絶対的な正義として描かれる動物保護活動家の側に何ら疑いなく自己を投影し、純粋な『悪』として描かれる非欧米の他者を攻撃することで、(中略)疑似成功体験に陶酔する」(349~350頁)とあるが、現実の動物をめぐる話題でもしばしば議論が紛糾し、時に攻撃的なやりとりの応酬さえ見られることがある。筆者が主張するような「多角的な視点を確保するための創意工夫」として、私たちはどんな心構えを持っておくべきだろうか。
③ 「動物にとっての真の敵とは、動物という存在が三次元的な実態から切り離され、二次元化あるいは仮想現実化していく現代社会の動向そのもの」(359頁)とあるが、生きた動物に一切接することがなくても人々が一生を送ることができてしまう社会はどのような社会になるだろうか。

 この回についても多くの方からご意見をお聞きできたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。