【連作短歌】クリムゾンフォレスト #さるのうた
※8月19日は、世界オランウータンの日に制定されています。🦧
張り出したフランジ覆う産毛濡れ汗粒流れぶるんとふるえ
高台に登るたび垂る紅の縮毛なびき撫で行く大地
地に足を付けずにふわり舞う巨魅しなる枝先掴む指先
こんなにもむくつけきふとき指先で綱の穂先を漉いてはほぐす
ほぐせども巣にならざりき屑紐を小枝に見立てぶんぶん振るう
森の人地を這うは何故?開発の名の下燃ゆる空の散歩道
油椰子雨林上塗り紅の焼畑を経てみっちり並ぶ
如月の街角並ぶチョコレート紅い包装は悲惨も覆う
居酒屋に並ぶアテにも油椰子赤ら顔した親爺は知らず
絞め殺し無花果の実成るのが先か椰子畑埋め尽くすが先か
森の人の守り人は云う「ゆたかさの『木』ばかり見るな『森』に目向けよ」