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こんにちは、ノルウェー


これは、僕のノルウェー移住のストーリー。


200〇年8月某日。僕はオスロ郊外のガルデモーエン空港に立っていた。到着ロビーにいる警備員さんと目があって何故か会釈をしてしまった。日本人とバレてしまったか。

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ロビーには背の高い白人、ヒジャブを被る中東系の女性、トロールみたいなひげをした太ったおじさんなど、日本では見かけない人々が大勢いた。以前、何度もノルウェーに旅行へ来たことはあったが、今回の旅の目的はいつもと違った。いつもなら、ノルウェーで過ごす時間を楽しみにしていたが今回は緊張や不安の気持ちでいっぱいだった。それもそのはず。今回の旅の目的は「旅行」ではなく「移住」であるからだ


言語も文化も知らない異国の国ノルウェーの空港でポカンと立っている僕。馴染みあるセブンイレブンを見つけてなぜかほっとした。だが、その気持ちは入店と同時にどこかへ行ってしまった。ガム300円、500mlのコカ・コーラ500円、ホットドッグ650円。小学生の僕でもコンビニの値段設定に驚いてしまった。ノルウェーは世界でトップを競うほど物価が高い国である。

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結局なにも買わずにお店を出て、タクシー乗り場へ向かうことにした。午後の八時過ぎなのに外は明るく青空だ。空港の周りはおとぎ話に出てくるような森が広がっている。「白夜」という言葉を知らなかった僕は、まだ沈んでいない太陽を見て、他の惑星に来ているみたいとウキウキしていた。ノルウェーの夏は夜遅くまで明るく、気温も20度前後で快適に過ごせる。

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○○年後、僕は再びガルデモーエン空港に立ってる。まだお昼なのに、あの時のセブンイレブンは閉まってる。そして周りには人が全くいない。新型コロナウイルスの影響で空港の利用客が激減したため空港はゴーストタウン化していた。

しかし、初めてノルウェーへ移住してきたあの時の気持ちは空港にまだ残っていた。何年経ってもここへ来ると「初心」に戻れる気がする。そしてあの時、警備員さんに会釈した時にふと出た一言が自然と出てきた。「こんにちは、ノルウェー」。

#ノルどこでは、北欧ノルウェー在住の僕が「現地ならではの情報や体験」を紹介します。ガイドブックや他のサイトには載ってない驚き情報が満載!コロナの影響で海外へ行けない今こそ、noteを通じて北欧生活を皆さんに お伝えしていきたいと思っています。

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